散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

東京研修5

2005年12月08日 23時32分55秒 | 飲み歩き・東京
研修5回目。

山手線で降りる駅を間違えて、新橋に降りる。やむなく、銀座1丁目まで歩き、ホテルにチェックイン。すぐさま夜の町へ。1軒目は心安らぐ銀座「S」へ。どうやら混み具合のピークだったようだが、おばちゃんの素敵なあしらいでうまく席につくことができた。

まず、ビール。お通しはイカ明太あえ。貝刺し(以前も頼んだな)、鯛かぶと煮を注文する。貝刺しはホッキ、平貝、赤貝、とり貝(かな?)。



ホッキ貝は驚いたことに、動いているほど新鮮である。私もさすがに北海道在住なので、動くホッキを食べたことはあるのだが、東京でお目にかかれるとは思わなかった。他の貝もいずれも新鮮で、さわやかな味がする。

続いて、大物の鯛かぶと煮が到着。鯛の頭まるごとにカマの部分までついているため、かなりのボリューム感である。この店は煮魚がうまいと思っているのだが、過去食べたものと比較してもベストオブベストと言って過言ではない味だ。さすがに魚の王者というところであろうか(過去、金目鯛、黒むつを食べたことあり)。久しぶりに酒に手が伸びないままに、魚だけをひたすら食べることになった。



勘定をする際にくれたおばちゃんに「おいしかった」と言うと、「これ(鯛)はお腹すいてないと食べきれないわね」とニッコリ笑って見送ってくれた。

続いて、銀座1丁目のバー「O」へ。まず、アクアビットを使ったカクテルをお願いした。登場したカクテル(アクアビット+キュンメル+ホワイトキュラソー+ライム+オレンジピール)は、アクアビットの味が生きており、想像以上の完成度だ。

以前コンテストに出した作品をちょっとアレンジしたということなので、かなり構想を練ったカクテルのようだ。(キュンメル=姫ういきょうのリキュール。これも面白い味だ)

2杯目はカンパリを生かしたカクテルをとお願いしたところ、前回来店時は確か不在だったオーナーバーテンダー氏が作ってくれることになった。オーナー氏は動きのメリハリ、周囲のメンバーへの指示と言い、際立った求心力がある。「オールドパルは飲んだことございますか」と聞かれ、「あります」と言ったのにもかかわらず、「ぜひお試し下さい」と勧められたオールドパルはさすがの味わいだ。(酒同士の一体感があり、まさにカクテルと言う感じ)

最後に珍しいリキュールを使ったカクテルを頼むと、チェコのリキュール(ベヘロフカ?)+ベルモットでマティーニ風のものが登場した。甘苦いカクテルは最近の私のお気に入りだ。満足したものの、どうしてももう一軒、八丁堀の有名な立ち飲み「m」まで足を進めた。

時間が遅く「ラストオーダーになりますが」ということであったが、まだ客の大勢いる店内に入った。白ワイン(マコン・ヴィラージュ)と生ハムを注文。



ワインはさっぱり味、生ハムは鮭トバと塩辛的発酵風味をもった複雑な味であった。

2日目。
今回の講習は順調にこなすことができた。機嫌よく、足取りも軽く、月島へ。先日閉まっていた「G」へ再チャレンジだ。



途中のコンビニでワンカップを購入。今回は期待通り、店が開いており、先客は2名だけ。席にも余裕があった。3種類のもつ(もつ、フワ、なんこつ)を1本づつ注文。実はこの店は酒を売っていないため持ち込んだワンカップを開けて一口。
(とはいえ常連には出すらしい。後からきたおじさんにはワンカップが出されていた)。

もつは内側の脂がとろけるようだ。フワ(肺臓)はフワフワした謎めいた食感、なんこつはいったいどの部分であろうか、非常にゴリゴリした食感だ。



さらに、もつ2本、煮卵を追加。煮卵は「煮詰まりすぎたから」とおばちゃんがサービスにしてくれた。このおばちゃんが気のいい方で、私が札幌在住であることを話すと、「妹が手稲に住んでいるのよ」といろいろ話をしてくれた。

もつ満喫で、銀座へ。久しぶりのバー「h」へ。時間が早いせいか客が一人だったので、いろいろ注文を出してみた。まず最初は、昨日と同じくアクアビットを使った酸味のあるカクテルである。なぜアクアビットを指定しているかと言うと、自宅でもうっかり購入してしまったからである。

登場したのはアクアビットダイキリ。アクアビットの味は、冷たい清涼感を感じさせるのだが、それが非常に生かされたすっきり味だ。

2杯目もアクアビット+グレープフルーツジュース+ライム+アンゴスチュラビタースのカクテル。バーテンダーの方は以前アクアビット+ピーチネクター+レモンのカクテルを考えてコンテストに出そうとした所、師匠に怒られたという話をしてくれた。どうやら、コンテストによっては「空気読め!」と言うことらしい。

3杯目はカンパリを使った強めのカクテルを、と注文すると昨日と同じくオールドパルが登場した。カンパリを使いつつ強めのカクテルというのは少ないのかもしれない。本日も調和の取れたカクテルらしいカクテルが飲めた。

以上。

20051207最近読んだ本

2005年12月07日 12時50分08秒 | 読書
「汁かけめし快食学」遠藤哲夫
”学”(本当は旧字)と付くだけあって、歴史上の背景を意識している。
それが内容の面白さとはちょっと結びついていない気もするのだが(再読)。

「ぼくらは下町探検隊」なぎら健壱
最近はすっかり下町ご意見番としての地位を確立した作者だが、確かにリアリティ
がある。
この人のいい加減な所が好きなんだけどね(再読)。

「大阪 下町酒場列伝」井上理津子
関西には一抹の抵抗感があるのだが、こうして読むと独特の懐の深さがあるような
気がする。
何軒かはぜひ行って見たい(再読)。

「いやげ物」みうらじゅん
見ていると楽しいが、心底絶対に欲しくないおみやげ群(再読)。

「人形幻戯」西澤保彦
語り手を変え、いつもの仮説構築は非常に技巧的。
程ほどに真に受けつつ読む(再読)。

「密閉教室」法月倫太郎
再読なので、読んでいる最中からたまらない気恥ずかしさを感じる。
何たる若気の至りというかだが、こういうことを言ったりしたくなる時も間違い
なくあるのだ(再読)。

「すすきのバーテンダー物語」山崎達郎
すすきのバーテンダー界の主、山崎さん著。歴史、カクテルレシピ、深い・・・
レシピを見るだけで、まだ自分が飲んでいるカクテルはほんの一部にしか過ぎない
なとの感あり。
日本全国どこのバーに行っても、「札幌在住です」というと、「札幌と言えば山崎
さんですね」と言われるのも無理は無い。
ところで、山崎さん自作の画が掲載されているのだが、実直な風景画にも見えるし、
ちょっとマグリット風のシュールな感じにも見える。
白黒と図が小さいのでよく分からないのが残念(再読)。

再読ばっかりだ。今日東京に行く途中で、何か買おう。

どうしてももう一軒行ってしまうのだが

2005年12月05日 23時47分52秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
いつも同じ書き出しになってしまうが、仕事関係の飲み会は疲れる。
さっさと帰れば良いのに、どうしてももう一軒行かなければ気がすまない。

大通のバー「I」へ。
1杯目はのみ疲れもあって、軽目のものを注文。
ジン+レモン+ジンジャービアのカクテルは飲みやすい。
ちょっとショウガ風味が効いているのも良い感じ。

2杯目はディーンストーン17年。
強烈なモルトは疲れるので、程ほどに個性的な物を、と注文してみたところ、
これが出てきた。
成る程、さすがに普段私の飲むものを心得ているせいか、過剰ではないが、
薄っぺらでもない味がちょうど良い。

3杯目は「甘いのを」と注文。
ブランデー+チョコリキュール+生クリーム+ダージリンティリキュールが到着。
私は結構甘いカクテルが好きで、時々頼むと旨いなあと思う。
「ドライ」なものしか飲まない人は、損をしていると思うなあ。
(甘いのや、ロングしか飲まない人も損しているが)

※7日から、また、東京に行かねばなりません。

今日一日

2005年12月03日 16時52分15秒 | Weblog
本日は、日記風に書いてみる。

少々調査したいことがあり、札幌市中央図書館へ。
行きは地下鉄幌平橋駅から徒歩15分くらいだったであろうか。
本好きの私にとっては書店、古書店、図書館は3大なごみスポットである。

昼過ぎまで調査し、地下の食堂へ。
図書館の食堂もたまにはいいなあ、なんて思っていたが、満席のため断念。
外にでて石山通りのあたり、ラーメン「H」へ。
この店の売りは390円ラーメンらしい。
色々なセットもあるのだが、味噌ラーメン390円、基本を注文しよう。



もちろん期待はしていなかったのだが、いやいやなかなか。
麺の湯で加減はちょうど良く、上にモヤシ、青ネギが結構多めに乗っている。
スープはニンニクに頼っている感じもするが、濃厚甘め。といってもさほどくどくない。

昼食後もしばらく調査を継続してから、館内で行われている
「北海道ことばのいろいろ」展へ。
「北海道かるた方言編」を初めてみたのだが、結構面白かった。



帰りは久しぶりに路面電車に乗ってみた。
運賃は一律170円、電車のスローさも時間があるときには楽しめる。



後は紀伊国屋によってから帰宅。

40年

2005年12月03日 09時52分19秒 | 飲み歩き・琴似界隈
琴似のバー「D」へ。

月替りのお勧めから、コールテン1965。
何といっても40年物のブレンデッドスコッチである(ボトル限定288本と
書いてあった)。
味は香り、刺激、甘さなどの調和が取れており、「美しい!」「パーフェクト」
という印象が自然に心に浮かんで来る。

2杯目はガラリと変え、最近購入したアクアビットを使ってもらい、カクテルを
お願いした。
ジンのかわりにアクアビット、アブサンのかわりにペルノーを使ったヨコハマと
いった感じのものが登場。
ペルノーが全体的な香り付けになっているのはもちろんだが、意外にアクアビット
の味も際立っている。

3杯目は、これまたお勧めの中で気になっていたアードベッグ1998SMWS。
こちらはかなり熟成年数も短く、強烈な味だ。
瓶のコメントは「Stornoway black pudding wrapped in Elastoplast」だそうだ。
「絆創膏に包まれた血のソーセージ味」ということらしい。
私の感想も良く言うと「モルトらしいモルト」だが、悪く言うと「キャンプの炭を
消した水のような味」がする。

両極端なスコッチを楽しむことができた。

20051203最近読んだ本

2005年12月03日 09時19分58秒 | 読書
「大衆食堂」野沢一馬
今無くなりつつある大衆食堂を取り上げた本。札幌でもそんなにあるとはいえないし、
なかなか行かないのも事実(再読)。

「定食ばんざい」今柊二
無用な文化的考察も無く、ひたすら定食屋と定食の紹介。
大食いっぷりも気持ちよし(再読)。

「日本の美術No.174 北斎」菊池貞夫
さほど目新しい話もないように思ったが、勉強、勉強。

「クリスタルサイレンス 上下」藤崎慎吾
スケールの大きさと何ともいえない小ささ、クールな雰囲気と情緒性が混在。
デビュー作にしてはもの凄く良く出来ているのだが。

「日本崩壊 上下」御堂地章
一昔前で言うポリティカルフィクション。
舞台を最近に持ってきたのだが、きわめてありそうな話でこの人ならではという
感じがしない。もう少し何か無かったか。

「B級グルメ大当りガイド」田沢竜次
食堂から立ち飲みまで、幅広くB級をとりあげてある読みやすい本。
ちくま文庫B級グルメシリーズ(←勝手に作った)は中々面白い(再読)。