雨はどうやら降らない様子なので、小樽に行ってみた。途中、小樽市内に入ると道沿いに提灯がぶら下がっており、住吉神社のお祭りがあるらしい。後で寄ってみることにしよう。
まずは昼食。駅前すぐの蕎麦屋さん「Y」へ。割と良く来る感じの良い店であるが、三連休の中日とあって人が多い。店頭で5分ほど待ってから店内へ。私の後にも一組待っている人がいたが、申し訳ない。ちょっと一杯。
板わさと塩辛と冷酒を注文。ここの板わさにはとびっ子(飛び魚卵)が乗っているのがちょっとした喜びだったのだが、今回は乗ってないなあ。変えたのだろうか? ちょこっと飲んで、せいろをもらう。食べ終わって店を出ると、待ち行列はさらに伸びていた。
それから市立小樽美術館の「海のある風景 山のある風景展」へ。
北海道立近代美術館の常設展「水辺の物語」にも似たテーマだな。気になるものは、以下。
林竹治郎「積丹風景」:この人の画といえば「朝の祈り」がすぐ思い浮かぶ。良い作品ではあるが辛気臭いなあとおもっていたが、この「積丹風景」は雄大な風景画。
小川原脩「波濤B」:重く冷たい波しぶき。
宮川魏「みち潮」:微妙な色合いの海・波濤・雲の色が良い。
木嶋良治「凍る海」:シャープで寒さに身が引き締まる思い。
大本靖「マッカリの山」:山のスケール感が凄い。ふもとの街と道が効果大。
一原有徳の山シリーズもあったりして、落ち着いた良い展覧会であった。入場者数はまずまず。続いて、市立小樽文学館へ。今日始めて気がついたのだが、美術館と文学館の共通券が500円であるのだ(多分、200円お得?)。一原氏の版画が印刷されたなかなか良い感じの券である。
文学館に入り、まずはコーヒーで一服。本日の企画展は「小樽・文学館物語」である。色々な人が考える「文学館の展示」をそれぞれケース半個分で見せている。
私は人後に落ちないほどの読書家であると思うが、その私にとっても「文学館」というのはかなりツライ場所である。だって基本的に面白くないんだもん。本の表紙を並べておかれても、作家の略歴を紹介されても、自筆原稿を見せられても全然面白くない。しかし、北海道立文学館の常設展示も2回(しかも写真か画の展覧会がある時だけ)しか見たことが無い私に、それよりはるかに多く足を運ばせる小樽文学館というのは不思議な場所だ。結構、色々な層の方が来場しているのも面白い。
本日は19時からジャズ演奏会もあるようだが、その頃の私は酔ってそれどころではなくなっているだろう。16時に外にでて、歩いて住吉神社へ。子供の頃、「お祭り」と言えばそれは心弾むものであった。と言いながら、中学生の頃には私はお祭りのお小遣いをもらうと、既に本しか買わなくなっていたのであるが。
小樽は年齢層が高齢化にシフトしているのだろうと思わせる街であるが、やっぱり子供はいるもんだ。買い食いも楽しかろう。出店としては、かた抜き、綿アメ、お面を見かけないのが不思議であったが、いまだに紐を引っ張ると景品が当たる(と言うか、当たらないのだが)くじや、チョコバナナ、あんずあめなどがある。この業界も新たな視点で見直せば画期的な出店ができそうだが、既存勢力のしがらみが色々あるのかな。と、どうでも良い感想を持ってしまった。
写っているのは全て知らない人(念のため)。