「北の土偶」展を見に行ってきた。当初はのんびり午後にでも行こうと思っていたのだが、道新の記事で激込みというのを知り、朝一で行くことにしたのだ。
新さっぽろ発9:05のバスに乗ると、開場少し前に開拓記念館に到着。程なく入場が始まった。この時点で自分より前に100人以上はいたと思うが、円滑に入場はできる。まずは感想を少し書こう。
遮光器土偶(宮城県大崎市恵比寿田遺跡):かなりの個数の遮光器土偶があり、会場人気が盛り上がっていた。作風はかなりバリエーションがあり、これは何となく飾りが古典的に見える。
土偶(青森県弘前市砂沢遺跡):弥生時代の土偶。縄文末期の雰囲気が残っているそうだ。
中空土偶(函館市著保内野遺跡):これが問題の「カックウ」。髭のあるとぼけた顔が面白い。髭と同じ表現で、へその辺りにも毛が生えているのだ。
土偶(縄文のビーナス、長野県鹿野市棚畑遺跡):こちらも国宝。ツリ目の不思議な顔。イメージとしては、弥生人の顔がツリ目に思えるのだが、縄文時代にもツリ目の土偶は多い。下半身が大きくて、出産ということが重要だったのだな、と思わせる。
合掌土偶(青森県八戸市風張遺跡):パッと見に「老人っぽい」と思ったら、出産を迎える女性の像なのだ。こちらも国宝。
土偶(東北のビーナス、山形県舟形町西ノ前遺跡):8頭身で足がシュッと長く、すそ広がり。鳥っぽい姿は、まさしくライディーンでは。
腕組土偶(福島県福島市上岡遺跡):腕のストレッチ中に見える。
仮面の女神(長野県茅野市中ッ原遺跡):こちらはロボット調の土偶だ。印象はボーグ星人、足の辺りはガンダムか。
土偶(秋田県大館市塚ノ下遺跡):目にアスファルトが埋め込まれている。本郷新っぽい作風だ。
人面付土器(青森県平内町小形遺跡):ちょっとカックウに似た顔がついているのだ。
遮光器土偶(青森県つがる市亀ヶ岡遺跡):これが一般の人がイメージする遮光器土偶である。足が一本とれているが、故意に壊した説があるらしい。
鼻曲土面(岩手県一戸町蒔前遺跡):ぐにゃっと曲がった鼻で、苦悶、神がかり、または陶酔した表情を表現したものらしい。
土偶(山梨県笛吹市上黒駒遺跡):ツリ目に三つ口で、非常に猫っぽい土偶。あまり昔だと、日本には猫がそもそもいなかったらしいので、ちょっと興味深い所だ。
ハート形土偶(群馬県東吾妻町郷原出土):これはもうアートの領域だ。
今回気がついたのは、作風(と言っていいのか)のバリエーションが豊かだということだ。何となく時代と場所が同じであれば、似たタイプの土偶ができるのかと思っていたが、かなりの違いがある。それを見ていると、個々の作家の「作風」とでも言いたくなってしまうのである。
その時代に想いを馳せると、作った人はどういう扱いだったのだろう。神器を作る人として尊敬されていたのか、アーティスト的扱いだったのか、はたまた「ごくつぶし」扱いだったのだろうか。素朴なものも多いのだが、もしかすると誰でも作って見たのかな? 但し、自分の家族の墓に供えるために、泣く泣く作っていたのかもしれない。
想像が止まらなくなる展覧会であった。
■注意事項
・朝一番で行けば、そのまま入場できたが、展示室を出る頃(10時半頃)は、既に会場に入るまで1時間待ちになっていた。
・国宝3点の前まで行くには、最前列だと入場からさらに1時間かかると思う。
・但し、最前列の後ろはかなり自由に進めるので、人の後ろから見るのであればどんどん見ていける。
・私の場合は2列目から念力をかけていたところ、国宝前のスペースがふわっと開いて、最前列で見ることができた。
(誰よりも国宝好きだからかな?)
・会場自体は決して広くないので、観覧自体はそれほど時間がかからないかも。
・駐車場も10時半頃には満車になっていた模様。やっぱりバスで行くのがいい(バスは座れる程度の混雑)。
・それから、混雑が嫌な人は、国宝3点がレプリカになってから行けば、多分空いているのかも。
・中空土偶のレプリカは、私も余市で見たことがあるのだが、普通の人は本物と区別はつかないはず。
・東京などで本当に混雑する展覧会の経験があれば、全く大したことのない混雑である。
ショップコーナーにガチャガチャがあったので、やって見た。ハート型土偶(左)は大当たりだと思うが、弥生式土器(右)は、展覧会の趣旨からずれているのではなかろうか…。1回200円、ヴィーナス土偶も入っているらしいので、お勧め!
新さっぽろ発9:05のバスに乗ると、開場少し前に開拓記念館に到着。程なく入場が始まった。この時点で自分より前に100人以上はいたと思うが、円滑に入場はできる。まずは感想を少し書こう。
遮光器土偶(宮城県大崎市恵比寿田遺跡):かなりの個数の遮光器土偶があり、会場人気が盛り上がっていた。作風はかなりバリエーションがあり、これは何となく飾りが古典的に見える。
土偶(青森県弘前市砂沢遺跡):弥生時代の土偶。縄文末期の雰囲気が残っているそうだ。
中空土偶(函館市著保内野遺跡):これが問題の「カックウ」。髭のあるとぼけた顔が面白い。髭と同じ表現で、へその辺りにも毛が生えているのだ。
土偶(縄文のビーナス、長野県鹿野市棚畑遺跡):こちらも国宝。ツリ目の不思議な顔。イメージとしては、弥生人の顔がツリ目に思えるのだが、縄文時代にもツリ目の土偶は多い。下半身が大きくて、出産ということが重要だったのだな、と思わせる。
合掌土偶(青森県八戸市風張遺跡):パッと見に「老人っぽい」と思ったら、出産を迎える女性の像なのだ。こちらも国宝。
土偶(東北のビーナス、山形県舟形町西ノ前遺跡):8頭身で足がシュッと長く、すそ広がり。鳥っぽい姿は、まさしくライディーンでは。
腕組土偶(福島県福島市上岡遺跡):腕のストレッチ中に見える。
仮面の女神(長野県茅野市中ッ原遺跡):こちらはロボット調の土偶だ。印象はボーグ星人、足の辺りはガンダムか。
土偶(秋田県大館市塚ノ下遺跡):目にアスファルトが埋め込まれている。本郷新っぽい作風だ。
人面付土器(青森県平内町小形遺跡):ちょっとカックウに似た顔がついているのだ。
遮光器土偶(青森県つがる市亀ヶ岡遺跡):これが一般の人がイメージする遮光器土偶である。足が一本とれているが、故意に壊した説があるらしい。
鼻曲土面(岩手県一戸町蒔前遺跡):ぐにゃっと曲がった鼻で、苦悶、神がかり、または陶酔した表情を表現したものらしい。
土偶(山梨県笛吹市上黒駒遺跡):ツリ目に三つ口で、非常に猫っぽい土偶。あまり昔だと、日本には猫がそもそもいなかったらしいので、ちょっと興味深い所だ。
ハート形土偶(群馬県東吾妻町郷原出土):これはもうアートの領域だ。
今回気がついたのは、作風(と言っていいのか)のバリエーションが豊かだということだ。何となく時代と場所が同じであれば、似たタイプの土偶ができるのかと思っていたが、かなりの違いがある。それを見ていると、個々の作家の「作風」とでも言いたくなってしまうのである。
その時代に想いを馳せると、作った人はどういう扱いだったのだろう。神器を作る人として尊敬されていたのか、アーティスト的扱いだったのか、はたまた「ごくつぶし」扱いだったのだろうか。素朴なものも多いのだが、もしかすると誰でも作って見たのかな? 但し、自分の家族の墓に供えるために、泣く泣く作っていたのかもしれない。
想像が止まらなくなる展覧会であった。
■注意事項
・朝一番で行けば、そのまま入場できたが、展示室を出る頃(10時半頃)は、既に会場に入るまで1時間待ちになっていた。
・国宝3点の前まで行くには、最前列だと入場からさらに1時間かかると思う。
・但し、最前列の後ろはかなり自由に進めるので、人の後ろから見るのであればどんどん見ていける。
・私の場合は2列目から念力をかけていたところ、国宝前のスペースがふわっと開いて、最前列で見ることができた。
(誰よりも国宝好きだからかな?)
・会場自体は決して広くないので、観覧自体はそれほど時間がかからないかも。
・駐車場も10時半頃には満車になっていた模様。やっぱりバスで行くのがいい(バスは座れる程度の混雑)。
・それから、混雑が嫌な人は、国宝3点がレプリカになってから行けば、多分空いているのかも。
・中空土偶のレプリカは、私も余市で見たことがあるのだが、普通の人は本物と区別はつかないはず。
・東京などで本当に混雑する展覧会の経験があれば、全く大したことのない混雑である。
ショップコーナーにガチャガチャがあったので、やって見た。ハート型土偶(左)は大当たりだと思うが、弥生式土器(右)は、展覧会の趣旨からずれているのではなかろうか…。1回200円、ヴィーナス土偶も入っているらしいので、お勧め!