久しぶりに登場。ザラガレイ。ダルマガレイ科の魚の中でも特異な細長い体、大きな口が特徴。体は柔軟でやわらかい。今回は展鰭が甘いのだが、ちょっとその当たりは眼を瞑っていただきたいところである。
ザラガレイの頭部
ザラガレイ属は日本近海に3種が知られている。クチボソザラガレイはやや体高が高く、上顎後端は下眼の後端を超えないのでほかの2種と見分けられる。ザラガレイとウケグチザラガレイはよく似ているのだが、ウケグチザラガレイの下顎は上顎よりも著しく前にでるのだが、ザラガレイではわずかに前に出る程度なので見分けられる。またウケグチザラガレイでは下顎の床膜が著しく膨らむのでその点で区別できるようだ。いずれの種も口の様子で見分けられる。おそらくこの口で小魚や甲殻類を捕食しているのだろうが、なぜか私は胃内容物がしっかりと残っているザラガレイを見たことがない。東北地方(三陸沖)~鹿児島沖、沖縄舟状海盆に分布しており、水深270m~500mほどの海底から底曳網で漁獲される。
ザラガレイはもう10数年も前に一度食したことがある。その時はたしかムニエルで食したと思ったが、非常にまずかった。今回は小さい個体を唐揚げにして食べてみた。内臓の部分を切り取ってそのまま揚げたからか、体が曲がってしまい、異様な形になってしまった。しかしながら味は美味しかった。この食べ方が一番美味しいかもしれない。
今回のザラガレイは沼津市 ヘンテコ深海魚便 青山沙織さんより。いつもありがとうございます。
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