先日千葉県の磯でタカノハダイを採集。タカノハダイの幼魚といえば、毎年3~5月くらいに海藻が多い磯で見られ、秋がくるころにはなぜかあまり見られなくなる。海藻のある場所を好むのか、海藻の衰退とともに深場に移っていくのだろうか。大きいものは浅瀬でも見られる。磯採集愛好家は本種が獲れると「まだ死滅回遊魚には時期が早い」と思うようである。
タカノハダイ科魚類は日本に3種が分布し、うち2種は尾鰭が2色に塗りわけられている。一方タカノハダイは尾鰭に白い斑点がある。斑点は相対的に小さくなり、数も増えていくようである。
タカノハダイの成魚の尾鰭。小さな白い斑点が多数散らばっている。タカノハダイと同様、浅い磯にすむものにはほかにミギマキがいて、ミギマキは尾鰭上葉が黄色で、下方が黒色。タカノハダイとミギマキの交雑も知られていて、体の模様はタカノハダイに近いのだが、尾鰭がミギマキのようになっている。津軽海峡~屋久島までの各地沿岸、奄美・沖縄諸島、小笠原諸島に分布しているが、九州以北に多いものである。食用魚で刺身・塩焼きなどは美味しいが、時として磯臭い。
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