沖合底曳網で漁獲されたアカヤガラ Fistularia petimba Lacepèdeです。
この細くて非常にユニークな魚も食用魚、しかも高級魚とされています。肉は白身で姿に似合わず、刺身や湯引き、汁もの、鍋物などで非常に美味しいものです。沖合底曳網ではたまに2m近くになる特大サイズのものも漁獲されるのですが、今回漁獲されたものは、全長1.04m、重さも1kg有りません。したがって、安価なものでした。
アカヤガラなどヤガラ属は世界中で4種がおり、日本には2種が知られています。このアカヤガラとされているものにつきましては変異なども多く、いずれ再検討が必要でしょう。
日本にいる2種のうち、普通食用となっているのは本種です。よく似たものにアオヤガラというのがいますが、この種はアカヤガラとは市場価格が大きく異なっています。アカヤガラは高級魚とされ、ちやほやされていますが、アオヤガラは値段も味もアカヤガラとはかなり異なるのだそうです。
アカヤガラは沖合底曳網の漁場としては鹿児島など南方の漁場でよく網に入ります。ほか、高知柏島などでは刺網、各地で定置網などによって漁獲されています。沿岸域のものは小型で、大きいものは沖合底曳網でないと漁獲されないのだそうです。
先にも述べましたように肉は白身でさまざまな料理に使えます。薄造りでは、卵のゆでたものも添え美味しく頂きました。高級魚ではありますが、産地市場などでは小型個体を安価で購入できます。宇和島市の某所では100円で購入できました。ぜひ、刺身などおためしあれ。
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