黄色と黒で、とくに大阪・神戸で人気がありそうなカゴカキダイMicrocanthus strigatus (Cuvier)は、磯釣り師にとってはおなじみの存在でしょう。そんなカゴカキダイも、沖合底曳網で漁獲されたりします。
今回のこの個体は鹿児島県・種子島沖で漁獲されたものですが、高知などでも底曳網によって漁獲されています。2枚目の写真は2009年5月に土佐湾で漁獲された個体。
高知沖のカゴカキダイは、残念ながら結構スレが目立ちます。結構深い、水深100m以深をひいているようです。種子島など、鹿児島沖では、水深100m以浅をひくこともあるようで、綺麗な状態で魚が入ってくれるのかもしれません。鹿児島沖合ではマダイやヒラメ、イシダイなどが漁獲されますが、カゴカキダイも同じくらいの水深にいて、一緒に入るものと思います。
カゴカキダイは、以前はチョウチョウウオ科に含まれていましたが、トリクチス幼生を経ないなどの特徴があり、現在ではメジナや、イスズミの仲間と近いカゴカキダイ科におかれています。学者の間では、この3科と、タカベ科をひとつの科とする意見もあります。
このメンバーの中にはイスズミやメジナなど、磯臭いものも含まれていますが、カゴカキダイは美味しい魚です。塩焼き、唐揚げなどいけます。今回も、唐揚げで美味しく頂きました。磯釣り師の皆様も、試してみてはいかがでしょうか。