魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

最近の魚動画を見て思うこと

2022年11月04日 15時04分34秒 | 魚類とインターネット
 
昨日は文化の日でした。金正恩さん、ばんばん発射してますが、安倍さんの国葬に呼ばれなかった腹いせでしょうか。日本にも遊びに来て欲しいものです。でも拉致はしないでね。まあ来れないか。来日したら即、海洋にゴミを投棄した疑いで廃棄物処理法違反で逮捕されたりして。
 
さて、最近youtube動画をみて思うことがある。写真の権利について明らかに問題があるものが見られるのだ。
 
たとえばある動画では、釣れるハゼの写真を紹介しているが、この動画内で紹介されているハゼの写真はほとんど、いや、もしかしたらすべて某魚図鑑サイトからのパクリである。その某図鑑サイトにおいては、引用については可みたいな認識であるが、この動画についてはそのような引用元の文字もみあたらない。つまりこれは違法動画ということになる。
 
投稿者名の横には【公式】なんて書かれているのだが、別に有名人でも、何かの業績を持っているわけでも、企業アカウントでもない、ただの自己顕示欲と承認欲求の強い個人アカウントである。もちろんこの2つは誰もがもっているはずだし、この2つのうちどちらかが欠けているとyoutubeで成功できない。しかし、この自己顕示欲と承認欲求が強いあまりに違法な動画をアップするのはどうかと思う。某魚図鑑は、某魚図鑑に登録しデータを共有するという高い志をもった人たちの集まりであるが、そのような人たちは現在このような状況についてどう思っているのかはわからない。もちろん1000人いれば1000通りともいかないが、500通りくらいの考え方があるので、ひとくくりにするのは難しい話ではある。
 
幸いにもこの動画投稿者は登録者数が300人未満で、収益化できていない。もし収益化できていたら漫画村のように問題になっていただろう。
 
 
魚写真は日本の誇る知的財産
ギンザケイワシの写真。日本は素人が魚類の分野で活躍する
 
漫画村に無断転載された漫画と、youtube投稿者に無断で使われた魚写真。これら二つには共通点がある。それはどちらも著作権法で保護された著作物であること、そして漫画と魚写真はいずれも日本の誇る知的財産であるという点である。
 
漫画はいうまでもないが、魚写真はどうなのか。魚は海外にもいるし、魚がいない国は1か国、バチカン市国くらいだろう。しかし、日本人の魚にかんする情熱はすごいのだ。それには日本が島国であることや、厳しくは保護されず魚を網におさめたり、獲れた魚を飼育することができ、それらを楽しむ文化が育ったということもあるだろうか。一方海外では日本ほど魚には親しみにくいといえるかもしれない。日本のように海外よりすこしゆるめというのが、文化が育つ下地になるのかもしれない。
さらに魚写真のフリー素材、ブログやウェブサイトの写真などでも、日本人の撮影は素晴らしい。魚についてもしっかりと同定し、その能力はアメリカや台湾と肩を並べるレベルといえる。海外のフリー素材サイトを見ると、どうも同定の能力がイマイチであり、またfishbaseの写真も誤りがたまに見受けられる。これを指摘する日本人は魚を本業にしない人も多い。それを見るとやはり日本人は魚に関する情熱が素晴らしいと思い知らされる。
ところが、そんな素晴らしい知的財産を食い散らかす人も多い。まさに今回の動画投稿者がそのケースである。この投稿者については、全く悪びれた様子もなく、注意されると逆ギレするという始末。あまりにもひどいものなのでyoutubeに報告しようとしたが、無断転載については動画の無断転載でないと受け付けないようだ。
 
他人の知的財産を使うということ
 
魚の写真撮影の様子。うまく撮影するなら色々な準備が必要で手間がかかる
 
youtube動画を作るにあたって、必ず他人の知的財産を使うことになるだろう。たとえばBGMの入っていない動画などほとんどないだろう。そのBGMだって他人の知的財産だ。それを私たちは借りて利用させてもらっているだけ。そのBGMを使って動画を作り著作権を主張するなら、必ずそのBGM作者をリスペクトしなければならない。そのために引用元の明記は重要であり、その引用した内容が著作物の全てであってはいけないのである。
 
しかし、最近これが守られていないものが多すぎる。近年増えてきた低品質サイト、これも何回もこのブログで取り上げてきたが、これらのサイトでも無断転載の写真がよく見られる。ぼうずコンニャク氏の写真はウォーターマークがついているが、まさにフリー素材のように、そこにあり、撮影者へのリスペクトも何もない。
しかもこの手の低品質サイトは金儲けが目的であるので、うまく儲けられなければ撤退する。だから自分のオリジナルコンテンツを持ってしまうと撤退できず、彼らのビジネスに悪影響を及ぼすおそれがある。したがってフリー素材に頼るのである。しかしフリー素材サイトも有料のものが多い。だから手っ取り早く写真を入手するために無断転載という方法を取るのである。もちろん、写真作者へのリスペクトはない。
 
最近になって「魚の写真だけでは著作権を主張できない」なんていう人もでてきた。魚を写すだけの写真ではオリジナルとはいえないから、だそうだ。しかし、水族館の魚や、何人かが魚を囲んでのフォトセッションであればそういえるかもしれないが、私たちが磯遊びや釣りやらで採集した魚の写真は、捕まえる、水汲んで水槽にいれたり、パネルを加工したり、カメラを設定したり、さらに人によっては画像加工したりといろいろな労働がなされて写真となるのである。購入した魚は魚を購入することにより、自分の労働で得た賃金を魚に変える。そんな苦労したり金を払って作った写真であるが、それを何の苦労もなくだれかが勝手に使うということになると問題になるだろう。
 
今ものすごい勢いでサイトやyoutube動画が増殖しているが、誰かがこういうことを道徳の授業かコンピュータの授業で教えないといけないのだろう。というよりは自分勝手な人が増えたということなのだろう。
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