最近周りが忙しかったり、とある方と対立してそういう意味でも忙しかったりということでなかなか更新できていませんでした。ということで久々のブログ更新。
写真の魚はスマというサバ科の魚。サバ科の魚は日本人にはなじみの深い食用魚であるが、いくつかのグループがある。マグロの仲間、サバの仲間、サワラの仲間など…。スマはカツオに近い仲間ではあるが別属とされる。スマは口蓋骨に歯があるのが特徴とされるが、カツオにはそれはないという。
カツオとの見分け方で一番簡単なのがよく言われるこの黒い斑点だ。この斑点があればスマと同定していいとも思うが、小さい個体では出ていないこともあるので、先に述べた口蓋骨の歯の有無なども使いながら同定するとよいだろう。
▲スマの背鰭
ソウダガツオの仲間との見分けはこれ。第1背鰭と第2背鰭がよく接近していることで見分けられる。ソウダガツオの仲間2種は、二つの背鰭がかなり離れている。愛媛県の宇和海沿岸など、一部地域ではヒラソウダのことも「そま」といってたりするが、これで間違えることはないだろう。このほか鰓耙数にも違いがあるようだ。いずれにせよソウダガツオの仲間とほかのサバの見分け方についてはまた書きたいところである。
スマによくにたカツオはほぼ世界じゅうの暖かい海に生息しているが、このスマはそうではない。スマEuthynnus affinisはインド-西太平洋に生息しているが、東太平洋ではほとんど見られず、かわりにE. lineatusという種がみられるようになる。大西洋にはまた別の種タイセイヨウヤイトE.alletteratusが広く分布し、この種は地中海やメキシコ湾などにも見られる。
最近養殖もされているようで、一部では「全身大トロ」なるキャッチコピーでも売られているらしい。クロマグロの完全養殖など個体数が減ってきているものの養殖はアリかもしれないし、養殖を否定するわけではないが、このようなキャッチコピーは正直どうかと思う。要はメタボで不健康な魚であると宣伝しているようにも見えるからだ。
今回のものは長崎産。脂は少しのってる感じ。でも、やはりほどほどがいいのだろう。いずれにせよこの個体のお刺身は最高であった。今回も購入したのは「シーフーズ大谷」さん。ありがとうございます。そして皆さん深夜に飯テロ、スマん。
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