魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ソコホウボウを食べてみました

2009年05月26日 22時01分27秒 | 魚介類を食べる

全長30cmちょいと大型のホウボウであるソコホウボウを、試食してみました。

まず肉のいろが、なんだか濃すぎます。うーん、ホウボウに比べるとちょっと黒っぽい。写真はフラッシュをたいてるので少しは白っぽく見えますね。あと血合いの色がちょっとグロイです。ちょっと食欲減退・・・

でもフライにすると美味しくいただけます。ただ、魚の風味的にはいたって普通。でも大型種ですから給食用や業務用としてニーズが出てくるかもしれません。

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深海魚14.ソコホウボウ

2009年05月25日 20時08分33秒 | トロール船乗船記録と深海の魚(2009年5月)

本日紹介する深海魚は、カサゴ目ホウボウ科のソコホウボウPterygotrigla hemisticta   (Temminck and Schlegel)です。写真は深海から曳きあげられ、胃が飛び出ている様子です

ソコホウボウは日本産ホウボウ科魚類としては大きくなり、全長30cmを超えることもあります。ホウボウやカナガシラに比べ色彩は赤味が薄く、体側上方に黒色斑があることで区別できます。

日本産の同じソコホウボウ属魚類とは、吻棘が短く、細長いこと、体に暗色斑があることで区別できます。吻棘の形状は、ホウボウ科やキホウボウ科魚種では、同定の重要なキーとなります。

ホウボウ科魚類中、ホウボウは最も美味なもので高級魚として取り扱われます。カナガシラやカナドはそれより小型種ですが、焼き物などに向く鮮魚として流通されています。このソコホウボウ類は練り物としての需要がある程度で、あまり流通するとはいえません。

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深海魚13.ヤモリザメ

2009年05月24日 21時47分49秒 | トロール船乗船記録と深海の魚(2009年5月)

 

今回紹介するのは、ヤモリザメGaleus eastmani (Jordan and Snyder)という魚です。

 魚には「ヘビハゼ」「トカゲエソ」「キッコウフグ」など、爬虫類の名前がつく魚は結構いるものですが、「ヤモリ」の名がつく魚など、数えるほどしか有りません。このヤモリザメを含むヤモリザメ属魚種ととワニトカゲギス目トカゲハダカ科の「ヤモリハダカ」くらいのものでしょう。

このヤモリザメですが、メジロザメ目トラザメ科に属する、立派なサメの仲間です。ただし全長は大きくなっても50cmほどの小型種であり、水深200~300mほどの場所で多く漁獲されることもあって、人に危害を加えることはありません。

習性は他のトラザメと同じく卵生です。今回の調査では卵が採集されませんでしたが、また今度機会があればご紹介したいと思います。

小型種でぜひ水槽に入れてみたいところですが、生息水深200m、水温15~18℃ほどと低い温度に保たなければならないので、飼育は難しそうです。網あげのときに他のサメ(フジクジラやカスザメなど)はくたばっていたのに対し、本種は元気いっぱいでした。

また、和名については面白いことに、同じトラザメ科に「イモリザメ」というのがいます。この種は深海トロでないと採集できない水深にいるので残念ながらご紹介できないのですが、相対する和名で面白いと思います。「イモリ」の名を冠する魚はこのイモリザメしかいないようです(カエルの名がつく魚はいっぱいいます、カエルウオとか、ウミガマとか)。

 

※標本を精査しましたらニホンヤモリザメの可能性もあります。

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深海魚12.アカグツ

2009年05月23日 18時08分17秒 | トロール船乗船記録と深海の魚(2009年5月)

深海性のアンコウの仲間であるアカグツHalieutaea stellata   (Vahl)です。

アカグツはアンコウ目アカグツ科に属しています。日本に生息するアカグツ属魚種は本種を含め7種(学名未決定種含む)が報告されています。本種は腹面にビロード状小突起が密に分布し、腹部がザラザラした感じになっており、各鰭の縁辺が黒くならないことで日本産の同属他種と区別可能です。

今回は水深100~150mほどの深さで多く漁獲されました。アカグツ科魚種としては本種のほか、フウリュウウオ属の魚種(未同定種)が確認されました。これについては後日報告いたします。

アンコウ目は日本からは約12科が報告されていますが、有用食用種としてはアンコウ科、フサアンコウ科の2科ほどしかなく、本種も多獲されるにもかかわらず全て棄てられてしまうようです。しかし、おそらく食べられるでしょう。近いうちに食べてみて、レポートいたします。

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深海魚11.チョウチョウエソ

2009年05月22日 14時11分13秒 | トロール船乗船記録と深海の魚(2009年5月)

深海性のエソの仲間、チョウチョウエソSynodus macrops   Tanakaです。

チョウチョウエソは南日本の深い海に生息するエソの仲間ですが、浅い海に生息し釣りの外道としておなじみのアカエソやホシノエソと同様、アカエソ属に含まれます。

本種は深海性でよく似たものに「ハナトゴエソ」という種がいるのですが、ハナトゴエソの暗色斑は大きな長方形になるのに対し、本種ではX字のような模様となっており、区別できます。

漁業者ではこれら2つのエソ科魚類を明瞭に区別してはいないようです。どちらも最大体長20cm程度と小型であり、練り製品の原料としての需要がある程度です。

水深200m程度のところから採集されました。

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