魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

深海魚10.アカゴチ

2009年05月21日 18時39分56秒 | トロール船乗船記録と深海の魚(2009年5月)

今回紹介するのはアカゴチBembras japonica   Cuvierという魚です。

アカゴチは赤色の色彩と扁平な形状でコチ科の魚によく似ています。しかし上顎後端は皮弁状にならないこと、両顎の長さはほぼ同じであることでコチ科魚類と区別できます。本種はアカゴチ科に属し、アカゴチ科は国内から2種が報告されています。

水深120~150mくらいでは頻繁に採集されています。

多く漁獲されるのですが、味はそれほどでもないようで、多くは練り製品にまわされます。今度、味を試してみたいものです。

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深海魚9.サギフエ

2009年05月20日 20時35分52秒 | トロール船乗船記録と深海の魚(2009年5月)

今日は深海魚といいましても水族館でよく見られるサギフエMacroramphosus scolopax   (Linnaeus)についてのご紹介です。

サギフエはトゲウオ目に含まれています。このトゲウオ目にはヨウジウオ、タツノオトシゴ、ヘコアユなど変わった形の魚種が多く含まれています。本種はこのトゲウオ目としてはやや深い場所に見られます。

本種は水深100~200mの場所で多く漁獲されていました。しかしもっと浅い、スキューバでもぐれる場所にも出現することがあるようです。そのため水温の変化などにも適応し、水族館でも見る機会がある魚種といえそうです。

サギフエ科魚類は分類学的な再検討が必要なグループです。日本には本種のみが分布するとされていますが、二タイプがあり、これをダイコクサギフエという別種とする意見も出てきています。また本種は世界的に分布するとされていますが、実際に全ての地域にすむものが同じ種であるのかどうかについても否定的な意見が出てきています。

一般的に食用とされてはいませんが、群れをつくり、大型魚の胃内から採集されることもあるので、魚にとっては美味しいものなのでしょう。食べるとすれば揚げ物か、もしくは焼き物・・・かな。

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深海魚8.ヒメコダイ

2009年05月19日 18時12分31秒 | トロール船乗船記録と深海の魚(2009年5月)

ヒメコダイChelidoperca hirundinacea   (Valenciennes)を紹介します。ヒメコダイは底生性のハタ科魚類です。

ヒメコダイはハタ科の魚で、その鮮やかな色彩からハナダイ亜科のように見えますが、本種はハナダイ亜科とは異なり、セルラヌス亜科に含まれます。

セルラヌス亜科に含まれる魚種は多くが小型種ですが、全長30~40cmくらいになるものもおり、食用魚として利用できます。セルラヌス亜科の魚は多くの種が大西洋、東太平洋、地中海に分布し、日本に分布するのは本種を含むヒメコダイ属のみです。

日本産のヒメコダイ属には3種が含まれます。そのうち本種が最も多く、稀にホシヒメコダイが混ざります。この種では体側に暗色斑点列があり、ヒメコダイと区別できます。いずれの種も練り製品や焼き魚として食べられます。

 

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深海魚7.アズマハナダイ

2009年05月18日 13時52分56秒 | トロール船乗船記録と深海の魚(2009年5月)

深海魚、本日はアズマハナダイPlectranthias kelloggi azumanus  (Jordan and Richardson)を紹介いたします。アズマハナダイは太平洋の暖かい海域に生息するPlectranthias kelloggiの1亜種とされていますが、Fishbaseでは亜種を認めず、統一しています。ここでは、日本でよく使用される分類にしたがい、本種をPlectranthias kelloggiの亜種としました。

アズマハナダイは本州以南の南日本から台湾のやや深い岩礁域や砂底に生息しています。本種はイズハナダイ属に属し、前回紹介したカスミサクラダイとは近縁種です。イズハナダイ属は日本では8種、世界では約44種類が知られています。

アズマハナダイは中型種で、全長18cm程度、体側には太い赤色横帯があります。カスミサクラダイは赤色横帯がありますが、細いことで本種と見分けられます。また背鰭の第2軟条が伸び、尾鰭上端軟条も伸びています。

本種はカスミサクラダイより深い海を好むようで、この個体は水深250mの場所からギンザメなどとともにトロール網で漁獲されました。練り製品の材料、もしくは観賞魚にされます。ただし採集が難しいので、なかなか観賞魚店には流通しません。

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カスミサクラダイの唐揚げ

2009年05月17日 20時04分28秒 | 魚介類を食べる

前回紹介したカスミサクラダイを唐揚げにして食べてみました。カスミサクラダイはハタ科ではあるのですが小型なので刺身や鍋物よりもこのような唐揚げなどの一品料理に向きそうです。

味はやっぱりカサゴ同様、上品な白身でした。鱗をおとしてから揚げ粉で揚げるだけでOKなので、料理の手間はあまり掛かりません。

 

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