今日は深海魚といいましても水族館でよく見られるサギフエMacroramphosus scolopax (Linnaeus)についてのご紹介です。
サギフエはトゲウオ目に含まれています。このトゲウオ目にはヨウジウオ、タツノオトシゴ、ヘコアユなど変わった形の魚種が多く含まれています。本種はこのトゲウオ目としてはやや深い場所に見られます。
本種は水深100~200mの場所で多く漁獲されていました。しかしもっと浅い、スキューバでもぐれる場所にも出現することがあるようです。そのため水温の変化などにも適応し、水族館でも見る機会がある魚種といえそうです。
サギフエ科魚類は分類学的な再検討が必要なグループです。日本には本種のみが分布するとされていますが、二タイプがあり、これをダイコクサギフエという別種とする意見も出てきています。また本種は世界的に分布するとされていますが、実際に全ての地域にすむものが同じ種であるのかどうかについても否定的な意見が出てきています。
一般的に食用とされてはいませんが、群れをつくり、大型魚の胃内から採集されることもあるので、魚にとっては美味しいものなのでしょう。食べるとすれば揚げ物か、もしくは焼き物・・・かな。