魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

フィリピン魚90.ダルマガレイ科

2013年04月17日 21時07分56秒 | 魚紹介

フィリピン産のダルマガレイの仲間ではあるのですが、種類の同定ができません。

ダルマガレイの仲間は種類も多く、とくにこの種類のようなやや長めの体をもつ種類の同定は難しいものです。おそらくスミレガレイ属か、ナガダルマガレイ属、あるいはイイジマダルマガレイの仲間のように思うのですが。

 
 
特徴としては口がやや小さいこと。下眼の眼径よりも少し大きめというくらい。ただほとんど同じくらいのサイズということでイイジマダルマガレイ属の種類の可能性もあります。これらのダルマガレイの仲間の同定には鰓耙の形質が重要になるのですが、鰓耙を写真に撮っていなかったのは痛いところです。ただ腹鰭と眼の位置関係も見ますと、スミレガレイの仲間かも?
 
 
こちらは別の個体、体側にある鱗が脱落していることや、尾鰭にある二つの暗色斑からダルマガレイではないかと思ったのですが、背鰭の軟条数がやや少ないようです。
 
 
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アオメエソ

2013年04月16日 21時36分11秒 | 魚紹介

 
この間全長17cmほどの大きなアオメエソを購入し食べてみました。

アオメエソは以前に何度か食しているのですが、前に食べたのは細長くてひょろひょろ~とした個体でした。今回の個体はかなりがっしりとしていた個体。腹がかなり膨らんでおり、繁殖期なのかもと思ったのですが、腹の中からは深海性のエビの仲間が大量に出現しました。

 
 
 
 
アオメエソの名前の由来は、その緑色の眼。以前ご紹介しましたツマグロアオメエソも、このような鮮やかな眼をしていました。高知県などでは「めひかり」と呼んでいますが、この通称も全国に広がりつつあります。
 
分布域は相模湾~九州‐パラオ海嶺、東シナ海、ニューカレドニアなどで、日本海からも採集されています。千葉県銚子以北の太平洋岸のものはマルアオメエソという別種とされていますが、この種類は頭長と体長の比や、眼径と体長の比率などがアオメエソとは異なっているもののほかの形質で差が見られず、この2種は同種であるという意見もあります。魚類検索第三版では、この2種は別種として分けられていますが、「今後の詳しい比較研究が必要である」とのこと。
 
 
 
今回はたたきにしてみました・・・とはいってもかなりたたきすぎてしまいましたが。本種を含むヒメ目の魚には、エソなど小骨が多くて食べにくい魚や、ミズウオなどのように肉がとけてしまうような魚もいますが、本種は生で食するのに向いています。
 
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謎のスズメダイ

2013年04月14日 20時54分11秒 | 魚紹介
同じくフィリピンで採集されたソラスズメダイ属と思われる種類のスズメダイです。これは幼魚であると思われます。

この種類は頭部に青白い線があり、背鰭には目玉模様がなく、尾柄の上の方に目立つ黒色斑があります。この種類は、一体なにものか。

この個体はフィリピン産で、フィリピン産のスズメダイの幼魚について、手持ちの資料には載っていないので難しいところです。
 
 
オリオンスズメダイにもこのような黒色斑があるようですが、この種類とは頭部の様子が違います。ほか「ツインスポットダムゼル」と呼ばれる種類の可能性もあります。生息地については不明ですが、フィリピンのサマール島近海で漁獲された、ということです。
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魚ニュース「イシダイ」

2013年04月13日 02時51分21秒 | Fish news

http://aqua2ch.net/archives/25379463.html#more

 
最近ニュースで話題になっていた記事なのですが、主に日本近海~韓国周辺の磯に生息しているイシダイが、北米西岸の海岸で発見されたということ。3.11の津波で流され漂流している小さな船がイシダイの住処になっていたようです。
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黒いスズメダイ

2013年04月11日 21時07分50秒 | 魚紹介

 
黒いスズメダイ科魚類はどの種類も同定することは難しいものです。この黒いスズメダイは、両顎の顎歯列の様子(明らかに2列のところがある)こと、鰓耙数が上が5、下が10前後であることなどからソラスズメダイ属になると思います。
 
 
そのスズメダイの頭部です。写真からは全くわかりませんが、眼下骨下縁には鋸歯のようになっている突起があります。眼下骨上には鱗はありませんでした。
 
鋸歯突起の形状については粗く並び、スミゾメスズメダイのそれとよく似ています。
 
 
 
 
こちらは、本種の尾鰭。一様に暗色です。
 
 
胸鰭の模様も、黒いスズメダイの仲間を同定するのに重要なキーとなります。このスズメダイは、胸鰭の上部にかかる薄い黒い斑紋があるのですが、あまりめだちません。
 
胸鰭基部に目立つ斑紋があり、かつ暗色のスズメダイ、といえばナガサキスズメダイがいますが、ナガサキスズメダイは尾鰭に淡色線が入ることが特徴的です。あまり目立たないものとしてはミナミイソスズメダイなどがありますが、ミナミイソスズメダイの場合、眼下骨下縁の鋸歯は密であるなどの特徴により、区別できます。
 
これらの特徴を、インド・太平洋海域に生息するソラスズメダイの仲間に当てはめてみても、似ているものがおおく分類再検討が必要な種もいるので、何とも言えなくなってしまっているのが現状です。簡単にいえば、「私には同定できない」ということです。
 
スミゾメスズメダイPomacentrus taeniometopon Bleeker, 1852と比較

昔撮影したスミゾメスズメダイです。スミゾメスズメダイの特徴は背鰭後縁や尾鰭が黄色っぽくなることですが、本種にはそれは見られません。また鰓耙数もスミゾメスズメダイはやや少ないようです。鰓耙については、餌の種類やとりかたに関係があるといわれており、プランクトンを捕食する魚は多く、付着藻類などをついばむスミゾメスズメダイのような魚は少なくなるようです。

 
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