Thank you for the music

好きな音楽のこと、あれこれ。その他諸々もあり。

<予告編>張敬軒(ヒンズ・チョン)「Urban Emotions」(出身:中国 活動:香港)

2008年07月01日 15時43分10秒 | CD紹介
 HMV Hong Kongのサイトに、新譜発売およびサイン会のお知らせが出ていた。7月11日発売といえばもうすぐだが、YesAsiaのプレオーダーはまだ始まっていない模様。
 香港に住んでたらサイン会行くのに~。それにしても、「笑忘書」から「酷愛」まで10ヶ月、また10ヶ月で新譜とは、ペースが速い。
 先行オンエア中の「櫻花樹下」は、「願望樹上」とペアになってる?! 「吻得太逼真」は「酷愛」の国語版。
 Rihannaとデュエット曲2バージョン・・・Rihannaって誰?と調べてしまった。バルバドス諸島出身女性で初めてグラミー賞を獲得した歌手だそうな。「Hate I Love You」は昨年リリースの3rdアルバムの曲。所属レーベルの親会社がUniversalなので、そのつながりと思われる。
 ようやくコンサートDVDがプレオーダー始まったから、いっしょに注文したいところ。う~ん、楽しみ

<追記>
 YesAsiaでもプレオーダー開始
 
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<予告編>ジェロ「カバーズ」(出身:アメリカ 活動:日本)

2008年06月21日 15時36分10秒 | CD紹介
 邦楽(J-pop)のCDを紹介するのは初めてかも
 何度もこのブログで取り上げてるジェロだが、カバーアルバムが25日に発売される。試聴はこちら
 この前書いたように台湾のHitoradioのサイトで「夜空」の試聴が始まった。聴いてみたら約1分半、イントロからちょうど1コーラス! イントロがまるでDoobie Brothersの「Long Train Running」みたいでカッコいい
 ビクターのニュースによると、インストアライブもあるらしい。予約しに行こうかな
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エコパック

2008年04月16日 13時35分59秒 | CD紹介

 という名前のCDシリーズが出た。
 ユニバーサルが人気のアルバムを再発売。パッケージに森林管理協議会の認証紙が使われ、発電・紙の採取・使用する水なども環境保護に配慮して製作しているそうだ。
 昨年出た陳奕迅(イーソン・チャン)の「Listen to Eason Chan」同様、歌詞カードはこちらからダウンロードするようになっている。
 ラインナップを見ると、王菲(フェイ・ウォン)の懐かしいアルバムから、わずか3年前の王[艸/宛]之(イヴァナ・ウォン)デビューアルバムまで。李克勤(ハッケン・リー)の「演奏廳」Ⅰ・Ⅱとか、最近新曲を出したりしている關淑怡(シャーリー・クヮン)の「All Time Favaorites」など、前に買わなかった人も割安価格なら買ってみようかという気になりそう。イヴァナや張敬軒(ヒンズ・チョン)の1stなんか、発売当時は存在も知らなかった!なんて人も多いかも。コンサートで歌ってたのはこれか、とようやく確認できたりして
 ポップスシーンはそこそこ元気でも、CDはなかなか売れない時代。エコと割安価格、新しい切り口になるかな?

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張敬軒(ヒンズ・チョン)「My 1st Collection」(出身:中国 活動:香港)

2008年01月10日 01時42分52秒 | CD紹介
 初めてのベストアルバム。この人は厳密に何年のデビューになるのかよくわからないんだけど^^; 大陸版の「HINS MY WAY」は2002年には出ていたようだ(香港版は2003年)。呉浩康(ディープ・ン)あたりはデビュー時期が近くて仲良しらしい。
 Disc1は広東語、Disc2は北京語曲が中心。本格的に広東語で歌い始めたのは一昨年あたりからだから、全体にDisc1のほうに新しい曲が多い。ただ、通して聴いて昔の歌が今より下手かというと、そうでもない。歌い方や発音に意味なくカッコつけてるところがあったけど(笑)
 一応ヒット曲が網羅されてるが、「不要」などロッカバラードっぽい曲も入れるかと思ったら、全然なし。逆に「分手前的雨天」や「如果我」みたいなバラードを入れたのは意外。本人はこっちのほうが好きだったのか~。私としては「Paris」とか「第二次愛你」のボサ系も入れて欲しかったな
 「MY WAY」「孤單公園(公園前)」「HURT SO BAD」と気に入った曲はみんなリミックスも収録 リミックスって普通、ボーカルトラックは通常版をそのまま使うと思うけど、どうも違うバージョンに聴こえる。何通りか録ったうち、使わなかったけど本人は惜しいと思ってたのを引っ張り出してきたかな
 Disc2の最後の3曲は、王[艸/宛]之x張敬軒903idclub拉闊演奏廳から。音だけで聴いてもなかなかよい。
 DVDはソロライブから。トークの広東語がめっちゃ速くなったような気がする^^; 後輩の關楚耀(ケルヴィン・クヮン)と歌った「餘震」はアップテンポのアレンジ 「酷愛」を歌ってる間にサプライズゲスト(誰かは見てのお楽しみ)、真っ赤なバラ一輪を受け取ってハグして握手して手の甲にキスして、その間歌は途切れず。
 孫耀威(エリック・ソン)と「思前戀後」を歌うと、ヒンズの歌い方はある種噛んで含めるような丁寧さがあって、「あ、この歌はこういう歌で歌詞はこうだったんだ~」とあらためて頭に入ってくる。ずーっと噛んで含められたら重たいかもしれないけど^^;他人の曲を歌うときの歌い方としては、いいかもしれない。
 アップテンポの「熱愛島」や「心花怒放」なんかは、もうちょっと軽やかに歌えるといいんだけどな~。“紅館個唱”(香港コロシアムでソロコンサート)に向けて、いろいろなタイプの曲を試してるんだろう。って、結局いつやるの(王[艸/宛]之とジョイントってのは、もうなさそうだし)
 衣装は前半ベージュっぽいスーツなんだけど、パンツ丈が短いデザインで、チェックのソックスがポイントらしい、、、椅子に座って歌うときは足が見えちゃう(笑)(どうもこの子の服装センスは
 後半は白タンクトップに黒のベストを合わせて多少ワイルドに。少し肉がついた? なんか腕が逞しく見える。もうすぐ27歳、そろそろ大人になってきたかも。
 デビュー当時からのファンにとっては、これまでの道のりを振り返るベストアルバム。逆に今まで彼の歌を知らなかった人が聴くとどんな印象を持つんだろう? DSDで音も良いので、お勧めしちゃおう

 
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品冠(ビクター・ウォン)「Need U Most」(出身:マレーシア 活動:台湾)

2007年11月30日 04時16分42秒 | CD紹介

 このアルバムを聴いた感想は、、、羽根枕でもマシュマロでも赤ちゃんのほっぺでも、なんでもいいから柔らかくて気持ちいいものを思い浮かべてください。このアルバムはそれです(爆) といっても柔らかいばかりじゃなくて、ちゃんと弾力もある
 本名は黄品冠、広東系なので姓の黄はWongと読む。95年にマレーシアで、王光良(マイケル・ウォン)と組んで男性デュオ「無印良品」としてデビュー、たちまち人気を博して台湾に進出。しかし、当初から“ゆくゆくは各自ソロに”という計画だったらしく、2000年の解散コンサートを最後に解散した。(公式サイトプロフィール参照)
 (元・相方の光良もずっと同じレーベル・滾石/ロックレコードに所属していたが、最近香港の東亞唱片と契約、衛蘭(ジャニス)との広東語デュエット曲「童夢」をヒットさせ、新譜「不會分離」香港版に収録。将来は広東語アルバムも出すのかも。)
 品冠にとって初めての英語アルバム。歌手になる前はギター教師で稼いでたという品冠、知り尽くしたアコースティックギターを中心に、ストリングスやピアノをあしらったライブ感のあるサウンド。歌詞の美しい、往年の名曲を選んでいる。非常に丁寧に発音する彼の英語は、北京語とはまた違った色気がほんのり。やはりマレーシア華人は、しっかり英語教育もされて育っているようだ。
 「Way Back Into Love」で同じくマレーシア出身の梁靜茹(フィッシュ・リョン)と息のあったデュエット。そのフィッシュの従弟・張智成(チャン・ヂーチェン)や、五月天の石頭、やはり以前共演がある大御所・周華健(ワーキン/エミール・チョウ)なども参加。華健とのハモりもとてもきれいだ。
 バラード系はビロードのように滑らかに切なく、「Dancing Queen」や「Every Breath You Take」ではグルーブ感ばっちり。ファンキーな「Pretty Woman」は、こんなナンパされたら女の子はイチコロかも
 自身のブログで「“今度の新曲を一緒に歌えなくてすまない”と思ってるファンがいるようだけど、“すまない”なんて思わないでね。英語を勉強するいい機会だと思って。みんな僕の好きな曲ばかりなんだ。品冠が英語アルバム出したって、宣伝してね~」なんて書いている。声と同様、性格も温厚な人なのね~。
 ずっと前、たぶん台湾に進出したばかりの96年ごろ、NHKのドキュメンタリー番組で無印良品が取り上げられたのを見た記憶がある。新譜の宣伝のためにTVのバラエティに出演させられ、歌というより彼ら自身を必死で売りこんでいる姿が印象的だった。若かったな~。今は成熟が感じられて、それがまたよい。
 デビュー当時からずっとメガネの品冠、なんと自分のメガネブランドを作った。詳しくはこちら。歌詞カードの写真でかけているメガネが買えるらしい。爽やかなメガネ男子ぶり、前よりカッコよくなってるかも
 これでいつか、広東語アルバムでも出してくれたら言うことない。EPで1曲歌ったことはあるのだが、、、。ともあれ、この“ほっ”とできる声とサウンドは続けていってくれるだろう。ちなみに私、彼の「最想念的季節」(コブクロのカバー)を携帯のアラームに使ってます

  

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張信哲(ジェフ・チャン)「雪國八月」(出身:台湾 活動:台湾/香港 発行:香港)

2007年10月31日 23時36分59秒 | CD紹介

 香港人が台湾で北京語アルバムを出すのはよくあるが、これは台湾人が香港で出した広東語アルバム。シンガポールやマレーシア出身の歌手には元々広東語を話す人も多いが、生粋の台湾人がわざわざ広東語を学んで、しかも1曲だけでなくフルアルバムを出すのは珍しい。しかし、張信哲は98年にもちゃんとした広東語アルバムをリリースしていて、香港にもしっかりファンがいる。9年ぶりのアルバムは、その期待を裏切らない出来だ。
 いきなりジャジーなサウンドの「寧靜雪」で始まる。Sylvain Gagnonのアップライトベースが響き、Ted Loのピアノが彩る。香港らしいバラード「算」、軽やかなボサ「微風掠過」、馮翰銘(アレックス・フォン)作曲の「轉機」は力強いゴスペル。韓国ポップスのカバーらしい「雨霖鈴」は二胡を使ってしっとりと。かと思えばイントロを聴いた瞬間はSolerの声が聴こえそうな「亂世佳人」は恭碩良(ジュン・コン)のドラムでバリバリロック! 最後の2曲はフォーク系で優しく歌ってくれる。
 歌唱力は元々文句をつけるところがないジェフ、広東語の発音もとてもネイティブでないとは思えないくらい。一番難しい入声も、弦を爪弾くように丁寧に発音している。丁寧すぎて不自然だと香港のファンは思うのかもしれないが、香港人だって海外育ちで広東語が母語かどうか微妙だったり、香港育ちでも入声が流れやすい最近の若い人の発音より美しいくらいだ
 プロデュースは主に舒文。ミュージシャンは上記のほかにDanny Leung、賢仔(ギター)、傑仔、單立文(パル・シン)(ベース)、Anthony Fernandez(ドラム)など、今香港で第一線の人々。コーラスのPatrick Lui(雷有輝、太極のボーカル)、細May、Jackie Cho、May Chanの4人はいつもながら“いい仕事”してる。どんな曲調もばっちりこなすし、特にパトリックのメロディに影のように寄り添うバックボーカルは曲に深みを与えている。
 歌詞カードのほかに、楽器やマイクやアンプについて詳しく説明する冊子がついている。それによると、使用時間に制限がある一般のスタジオでなく、プライベートなスタジオでじっくり作ったとのこと。マスターはアメリカで、上質な紙の歌詞カードはオーストリアでプリント。パッケージにもお金かかってる~。
 Twinsなど、どちらかというとアイドル路線と思われがちなレーベルEEGから、大人の鑑賞に堪えるこのアルバム。実は香港ヒットチャート第3四半期集計作業をしながら聴いたら、聞き惚れてしまって捗らなかった こういうアルバムこそ売れるべきだ。これが売れるような香港マーケットになってほしいと、切に願う
 

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張敬軒(ヒンズ・チョン)「酷愛」(出身:中国 活動:香港/中国)

2007年09月15日 08時17分23秒 | CD紹介
 昨年10月の広東語初アルバム「笑忘書」から10ヶ月で、もう広東語2ndアルバムをリリース。すっかり香港歌壇の主流に入った感がある。タイトル曲の「酷愛」は私のヒットチャート集計で、10週連続ランクインした。
 おそらく初めて、自作曲は1曲もなし。だが、「酷愛」は「ヒンズの作曲?」と思った人もも多いかも。いかにもヒンズが作りそうなR&Bで、注文どおりにオーダーメイドした感じ。ただ、よく聴くとヒンズが使わないようなコード進行があって、自作でないことがわかる。コーラスとラップを重ねたり、今風の作り方。ヒンズの目一杯の低音が今までにない魅力だ。
 2ndオンエアの「迷失表參道」は、中国時代からの盟友・常石磊作曲で、切ないオルタナ系。東京をイメージしたらしい歌詞が面白い(表参道に西武や東武はないけど^^;対になってて面白い名前だから林夕が気に入ったのかな?)。
 中華民謡風のきれいなメロディ「悔過詩」は、往年のバンドBlue Jeansのベーシスト、單立文(パル・シン)の作曲。アルバム全体でも5曲でベースを弾いている。ちなみに、“單”は普通“daan(タァン)”と発音するが、姓の場合だけ“sin”と発音するらしい。
 ほかの曲は、言ってはなんだがやや平凡 だが、曲の後半にぐっと盛り上がってきて、フレーズが頭に残る。これはコンサートで聴くといいかも~。やはり、2月に計画されている王[艸/宛]之(イヴァナ・ウォン)とのジョイントコンサートを意識してる?
 曲を作らなかった分、ボーカルには精魂込めた感じがする。平凡な曲調でもじわっとくるのは、一音一音丁寧に歌っているからだろう。広東語の歌詞の解釈が深まって発音も安定したせいか、自然と胸に響いてくる。「-ng」の音を長めに「んー」と発音するのがちょっぴりセクシー
 「迷失~」をはじめ、プロデュースやアレンジはベテランのAlvin LeongとC.Y.Kongが中心(Stanley Leungという名前もあるが記憶にないので、この人は若手かもしれない)。香港ポップスの王道を知っている音楽人に、鍛えられて神髄を叩き込まれたかのようだ。今の香港の若手にはあまり伝わっていない、往年の香港のオーソドックスな表現の元になる部分を、ヒンズが持ち合わせていると感じて、託しているところがあるんだろうか。
 「感情用事」あたりは、アイドル時代の張國榮(レスリー・チャン)はこんなだったのでは?と思わせる(私はリアルタイムで聴いてないので、よく知らないんだけど)。「笑忘書」で張國榮の「無需要太多」をカバーしているが、敬愛する張國榮の誕生月の9月に発売したかったが間に合わず、10月発売になったのだそうだ。
 すっかり“ボーカル”に目覚めてしまったヒンズ、さすがに次回作はある程度自作曲を出さないとファンは納得しないだろうが、きっと新しいヒンズの音楽を出してくれるだろう。その前に、、、コンサート 実現と成功を祈る
 
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洪卓立(ケン・ホン)「愛.無膽」(香港)

2007年07月29日 18時11分25秒 | CD紹介

 陳柏宇に続く今年の大型新人、洪卓立(ケン・ホン)がアルバムデビューした。2006年新秀で2位、EEGが強力にプッシュ中だ。
 1stオンエアがタイトル曲の「愛.無膽」で、ジャズ風の難しい曲を見事に歌いこなしてびっくり!だった。今ヒット中の2ndオンエア「苦行僧(Day Mix)」は、Ted LoのピアノとSylvain Gagnonのベースがお洒落な曲。
 おお!と思ったのは別mix含めて11曲中、5曲(「愛.無膽」を含む)のプロデュースが徐繼宗。コーラスもしっかりやっている。EEGのような大手レーベルの一押し新人プロデュースを任されるような音楽人になったのかと思うと、ちょっと嬉しい。
 そのフォーク系出身の徐繼宗が担当した曲はやはりフォークっぽい感じのバラードがメイン。一方、「苦行僧」を含む6曲は舒文のプロデュースで、バンド系が多め。両者のバランスは悪くないし、全体に楽曲もいい。そこそこ歌いやすそう
 惜しむらくは・・・私の好みの声質じゃない かすれ具合が中途半端というか、もう少しクリアな声か、もっとはっきりハスキーか、どっちかがいいんだけど(笑) 曲の加減かもしれないが、声がこもり気味で、あまり伸びてないように聴こえてしまうのが、ちょっともったいないかも。
 ジャケット・歌詞カードは日本で撮影。桜咲く河原を自転車で走ったり、昔懐かしい濡れ縁に腰掛けてたり、風情はなかなか。ミニ写真集タイトルが「時の金沢」・・・? “time in kanazawa”とサブタイトル。その訳はちょっと微妙だ
 なお、コーラスにはベテラン・Patrick Lui(雷有輝)も参加、引き締めてくれている。(ついそういうところをチェックしてしまう私^^;)
 

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コンピレーション/ライブ「金牌醇音樂」(香港)

2007年06月27日 14時13分15秒 | CD紹介
 “Light Jazz”をモチーフに行われた芝華士醇音樂會。金牌(Gold Label)所属の歌手がライブで歌った曲をスタジオ録音したCDと、ライブの模様を収録したDVDのセットで発売された。(心配していたDVDのカラー方式はNTSCだったのでご安心を)
 予告編で「CDとDVDの曲順が違うのはなぜ?」と不思議に思っていたが、スタジオ録音とライブ、音源が全然違ってたわけだ。なかなか面白いアイディアかも。CDだけに収録されている「你是如此難以忘記」は、移籍した楊千[女華](ミリアム・ヨン)の金牌最後の録音となった。
 収録曲は全て自身の持ち歌ではない、カバー曲(ライブでは各自持ち歌も歌ったが、DVDには収録されていない)。曲とオリジナルを表にすると:
1.愛變了這世界襯衣 古巨基(レオ・クー) ― 杜徳偉(アレックス・トー)
2.認錯 RubberBand ― 優客李林(ウクレレ)
3.你是如此難以忘記 楊千[女華](ミリアム・ヨン) ― 梁朝偉(トニー・レオン)
4.祝君好 側田(ジャスティン) ― 張智霖(ジュリアン・チョン)
5.夜不再來 蘇永康(ウィリアム・ソー) ― 陳奕迅(イーソン・チャン)
6.自作多情 傅穎(テレサ・フー) ― 周慧敏(ヴィヴィアン・チョウ)
7.没有你還是愛你 唐素(チェルシー・トン) ― 林憶蓮(サンディ・ラム)
8.幾分傷心幾分痴 小肥(テレンス・シウフェイ) ― 王傑(デイブ・ウォン)
9.傾心 梁漢文(エドモンド・リョン) ― Raidas
10.愛與痛的邊縁 麗欣(ステフィ・タン) ― 王菲(フェイ・ウォン)
11.飛女正傳 呉雨霏(ケイリー・ン) ― 楊千[女華](ミリアム・ヨン)
12.吻感 方力申(アレックス・フォン) ― 鄭伊健(イーキン・チェン)
13.女人的弱點 建明(ジョーイ・タン) ― 葉[イ菁]文(サリー・イップ)
14.紅豆 鄭中基(ロナルド・チェン) ― 王菲(フェイ・ウォン)
 DVDのみに収録の「花與琴的流星」は、ミュージカル「雪狼湖」から。古巨基と新人の唐素が、なかなかうまく歌いこなしていた。
 この選曲、このメンバーで“Light Jazz”をどこまで体現できてるか、というとなかなか難しいものがあるが(特にライブでは厳しい)、なんといってもバックの音が素晴らしいので、みんな歌い始めはなんとなく普通にポップスの感覚で入っても、後半うまくのせられてジャズのテイストが出てくる感じ。プロデューサーの雷頌徳(マーク・ロイ)は今回演奏には参加していない。メンバーはピアノ:Ted Lo、ベース:Sylvain Gagnon、ドラム:Anthony Fernandes、ギター:Eugene Pao(包以正)、パーカッション:D.C. Wijesinha、サックス/フルート:Paulo Leviほか。やはり、Ted LoのピアノとEugene Paoのギターは惚れ惚れ、、、Sylvan Gagnonのベースも優しい暖かい音。Paulo Leviという人は初めて聴いたが、これも素敵な音を聴かせてくれている。
 ライブではトップを務めた鄭中基、最近は歌の仕事が少なかったせいか、ちょっぴり照れくさそうだが、譚永麟トリビュート「誰可改變」でスイングジャズを歌いこなしたセンスは健在。蘇永康は一人ラテンのアレンジでノリノリ 建明もブルースっぽい渋い味を出していて、ボーカリストとしても存在感(ライブではギターを持たずに出てきたので、手持ち無沙汰そうにしているのが可笑しかった)。傅穎の「自作多情」は元は日本の歌謡曲だったと思われるが、日本の歌謡曲にジャズの要素があったことがわかって面白い。(昔、歌謡曲の伴奏をしていたバンドは、戦後のジャズのビッグバンドからスタートしたわけだし)
 この企画では3組の新人が紹介されている。唐素は先輩たちより美人線が細いけどきれいな声。小肥も繊細な、独特のセンスが感じられる。Tedたちミュージシャンに負けない見事な音を聴かせたRubberBand、どこで見つけてきたのか知りたい・・・
 金牌というレーベル全体のコンセプトを表しているような企画。香港ポップスの伝統を大事に引き継いでいこうという意欲もにじむ。大スターはいないけれど、実力で一大勢力となった金牌、蘇永康がいるからというだけでなく、これからも目が離せない。
  
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<予告編>ライブ「金牌醇音樂」(香港)

2007年06月08日 17時04分40秒 | CD紹介
 3月17日に行われた芝華士醇音樂會の模様が、ライブCD+DVDで発売される。
 金牌Gold Label所属歌手が勢ぞろい、このライブの後に移籍した楊千[女華]の歌もCDには収録されている。
 面白いのは、CDとDVDで曲順を大きく入れ替えていること。見たところ、DVDのほうがライブの流れに沿ったものと思われるが、、、この入れ替えの意図はどんなところにあるんだろう? 聴き比べてチェックせねば!
 このライブでは新人も何人か紹介されている。古巨基と共演した唐素、蘇永康といっしょに歌った小肥、バンドのRubberBand。RubberBandのジャズアレンジ「認錯」はヒットチャートにも入った。どういうコンセプトのバンドなのか、とっても気になる
 DVDの映像方式がPALなのかNTSCなのか、今のところ不明。NTSC(日本の映像方式と同じ)だといいんだけど、、、PALだとパソコンでないと見られないのでちょっと不便。リージョンフリーDVD、やっぱりあると便利かな
  
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コンピレーション「愛情海4」(台湾)

2007年05月18日 01時49分28秒 | CD紹介
 「愛情海」第1弾は、アジア18万人の投票で選ばれた人気楽曲ということだった。確かに北京語ポップスの主要なヒット曲を網羅していて、これを日本人がカラオケで次々歌ったりすれば、「よく知ってるね~」と感心してもらえそうな選曲。蘇永康が入ってるのでついつい買ってしまった私^^;
 その第4弾が出た。今回は広東語でヒットした曲の北京語バージョンを集めている。実は“広東語ヒット曲の北京語バージョン”にはいろいろなパターンがあるのだ。
(1)北京語がオリジナルで、広東語がカバー
 今でこそカバーが少なくなった香港の広東語ポップスだが、その昔は本当にカバーが多かった。アルバム10曲のうちオリジナルは2、3曲なんてことも珍しくない 洋楽やJポップの割合が多いが、必ず1曲や2曲は台湾の北京語ポップスもカバーされていた(作曲者名が中国人名前なので目立たないが、両方聴く人はすぐわかる)。台湾でヒットした曲が香港でカバーされてヒットすると、たいていオリジナルの歌手が香港に来て「私がオリジナルだよ~ん」とプロモーションしていくのだった
(2)広東語がオリジナルで、北京語がカバー
 数は少ないが、香港での大ヒットが直後または数年後に台湾でカバーされる場合がある。台湾のシンガーソングライターが香港の歌手に提供した楽曲を、後で自分が歌う場合も。
(3)洋楽・Jポップのカバー
 北京語・広東語どちらもカバー。どっちが先が多いかというと、香港でヒットしたのを見て台湾でもカバーされるケースの方が多いような・・・。先に台湾でカバーされたがあまり売れず、後から香港でカバーがヒット、改めて台湾でカバーが出たりすることもある。
(4)セルフカバー
 このアルバムには収録されてないが、最近は圧倒的にこのパターンが多い。昔は、王傑(ワン・チェ/デイブ・ワン)や巫啓賢(エリック・モー、啓は口がないのが正しい)のように、北京語と広東語のアルバムを交互に出し、一粒で二度美味しい、じゃなくて1曲で2度儲ける活動ができるアーチストは限られていた。やはり北京語と広東語の両方が流暢でないと難しかったからだろう。だんだん、香港のアーチストの台湾・北京語圏進出が普通になり、広東語で出した曲を北京語で、北京語でヒットした曲を広東語で、繰り返し歌うことが多くなった。今は1枚のアルバムでメインのトラックを両方で収録する人が非常に多い。広州のアーチストにも同様の手法が見られるのが面白い。

 どの曲がどのパターンに当てはまるか、詳しくチェックしないと分類できないんですが できたらまたご報告します。
 
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陳柏宇(ジェイソン・チャン)「First Experience」(香港)

2007年05月14日 03時33分49秒 | CD紹介

 お待ちかねの陳柏宇(ジェイソン・チャン)デビューアルバム。先行オンエアの「固執」「斷絶來往」でその実力はわかっていたが、ほかの曲はどんな感じなのか、すごく気になっていた。
 公式サイトによると、香港生まれカナダ育ちの23歳。05年に香港に戻って歌手を目指したということだから、大学を出た頃か。(香港の場合、とりあえず大学だけは出てから芸能活動に入る人が多いようだ。)
 1曲目の「固執」はオリジナル楽曲のクォリティを少しも損なわずに見事に再現。outroで、しっとりしたフェイクを聴かせてくれる。2曲目の香港らしいバラード「斷絶來往」をきちんと歌いこなせるのを聴くと、なんか安心^^;
 高音域の曲が続くので、地声が高いかと思ったらさにあらず。コーラスで低音域を自分で入れている。ファルセットも地声の一部のように使えているらしい。
 高音が得意な人にありがちな“低音域苦手”ではなく、チェロとメロディカ(鍵盤ハーモニカ?)が印象的な「認命」やベースが美しいアレンジの「醫生的悲哀」では、低音も惹きつける力を見せる。
 陳奐仁(ハンジン・タン)作曲・プロデュースの「萬中無一」はアコギで始まってエレキもシンセも入る、ちょっと複雑なアレンジのR&B。サビに入ると伸びやかにぐいぐいと歌っていく。ロッカバラードの「車匙」はDannyのギター、恭碩良のドラムに劉祖徳のコーラスがカッコいい。
 「斷絶來往」は作詞の黄凱をフィーチャーしたバージョンも収録。デュエットで歌うバランスは心得ている感じ。最後は「固執」と「車匙」北京語版の「堅強」と「一公升的眼涙」。発音は北京で録音してきただけあって、まあまあ合格かと 「一公升的眼涙」はストリングスを入れたドラマチックなアレンジで、「車匙」とはまた違う雰囲気を出している。
 どの曲も、歌い始めは探るような静かな入り方。一音一音丁寧に歌いつつ、豊かな声量でだんだん盛り上げていく。1曲目がアカペラで始まったせいか、どこか“静謐”を感じさせる声だ(声に静謐って変な表現だけど)。
 DVDにはMV2曲とメイキングなど。「斷絶來往」のMVで使われたカフェから見えるのは、湾仔のあたり? 私がいつもCD買いに行ってたところの近くかな。SONY BMGと契約にサインしたところの映像なんか、よく録画してあったものだ。よほど期待されてたのか、、、
 しゃべる声は特に響く声でもなく、とっても普通。案外明るいしゃべり方も雰囲気も“近所の兄ちゃん”で、歌とのギャップが大きいのが面白い。これだけ聴いたら歌手だと思われないかも。
 171cm134ポンド(約61kg)という体格は、足も長くないしすらっとしてもいない。CM撮影のシーンなどでは、かなりひょうきんな表情もする。意外と口が大きくてそこだけ香取慎吾っぽい(笑) かえって普通っぽさが受けてドラマなんかに引っ張り出されたりして
 特筆したいのは謝辞。
「僕のような、ルックスも身長もなく才能もたいしたことない者に投資するのは、会社も勇気が要ったと思う」
「全員が賛成してくれたわけじゃないけど、精神的にも経済的にも支えてくれた家族に感謝」
「fanの皆さん、ポスターを作ってくれて、手紙をくれて、チョコレートもくれて、ありがとう」
「時々困らせたりいらいらさせた人たちに、ごめんなさい」
「歌のキャリアでも人間としてもJasonの成長に貢献してくれた人たちに感謝します」
 名前を次々挙げていく謝辞は多いけど、こんなに真摯な言葉を連ねたのはあまり見かけない。歌はもちろん、その人も応援したくなる新人。今後に期待
 

 「先着50名様にサイン入り」だったが、サイン入ってなかったということは売れ行き好調なのね

<関連記事>
 陳柏宇(ジェイソン・チャン)「PUT ON」(香港)

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<予告編>陳柏宇(ジェイソン・チャン)「First Experience」(香港)

2007年04月24日 02時25分47秒 | CD紹介
 今か今かとてぐすねひいて待っていた、今年の大型新人のデビューアルバムが発売される。デビュー前からSonyが公式サイトをオープンしているほど、今年一押しの新人だ。
 Kが歌った日本のドラマ「1リットルの涙」主題歌「Only Human」のカバー「固執」がヒット、今2ndオンエアの「斷絶來往」がチャートに入っていて、作詞の黄凱をフィーチャーしたデュエットバージョンもオンエア中。
 とにかく声がいい。高くて透明感がある。そして容姿は普通なところがいい(笑) TVBのMVでどうぞ→ 固執 斷絶來往
 さっそく注文!と思ったら、つい数日前に50ドルになるようにまとめて注文を出したところだった・・・。わかってたら待ってたのに~。さて、どう組み合わせようか(1枚では送料無料にならないので^^;)
 

 先着50名にサイン入りだって! どう?
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コンピレーション「叱咤新一代」(香港)

2007年04月17日 00時18分39秒 | CD紹介

 最近、レコード会社の枠を越えて、いくつものレーベルが参加するコンピレーションが多くなっている。見本市みたいなアルバムをきっかけに、特定の歌手のファンを開拓しようという動きだろうか。(香港って、1年中何かしら見本市やフェアをやってるけど^^;)
 この「The Powerful New Generation」は、“05年組”を中心に若手の曲を集めたコンピレーション。実に28人の歌手の曲が収録されていて、デュエット以外は全部1人1曲。一番有名なのは側田、衛蘭、王[艸/宛]之、張敬軒あたりだが、映画ファンにはおなじみの余文樂も、ロック系の周國賢やSolerも、元Cookiesのガールポップ・ステフィ麗欣やケイリー呉雨霏も入っている。“唱作人”(シンガーソングライター)なら藍奕邦、謝安、張繼聰、ネオアコ癒し系なら林一峰、AT17。昨年の大型新人・關楚耀も、復活してきた葉佩雯も、独特の曲調で堅実にヒットを出すようになってきた麥浚龍も網羅されている。
 これで方大同や泳兒が入ってたら言うことないんだけど・・・ とはいえ、こういう企画が出て発売されること自体、香港の音楽マーケットが活性化していることを表してると思う。(ネット配信や違法ダウンロードの増加で、CDが売れなくなっているために、各社が必死になっているのもあるだろうけど。)
 「最近の香港ってどんな感じ?」を知りたい方におすすめ
  
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[廣β]祖徳(エンリコ・クォン)「縁來縁去」(香港)

2006年12月21日 19時38分14秒 | CD紹介

 人数も素質も“大豊作”だった2005年と比較すると、2006年の新人は数も少なくちょっと地味かも。ほとんど關楚耀(ケルビン・クヮン)と泳兒(ヴィンシー)の独占状態かと思われたが、ここへきて大型新人が出てきた。
 鄺祖徳(エンリコ・クォン)、29歳。4分の1スペインの血を引くそうだが、たしかに色白で鼻筋通ってるかも。スカウトされたのは4年前で、これまでに容祖兒(ジョーイ・ヨン)や譚詠麟(アラン・タム)に曲を提供、成龍(ジャッキー・チェン)のプロデュースをしたこともあるとか。往年の名歌手・陳秋霞(チェルシー・チャン)は叔母にあたる。
 ジャケットカバーに大きく書いてある“&”は、裏方をするときのペンネームというか、号のようなものらしい。Dick Lee提供の2曲を除いて全部自作曲だ。プロデュースにも参加、コーラスもこなす。
 語りの延長のような自然な歌い方のバリトン、ファルセットの入れ方も無理がない。先行オンエアの「紅日」のような軽快な曲、ブラコンっぽい「幾何」、ポップロックの「陰」、正統派バラードの「自首」、チェロが美しいクラシックな雰囲気の「報喜」などなど、様々な曲調が書けて歌えるのがすごい。いろいろなタイプの音楽を聴いて育ってきたんだろう。香港ポップスの伝統の匂いもする
 Dick Leeが曲を提供した「香港早晨」「矜貴」はじめ計5曲でプロデュース。「縁去」などでShah Tahirが美しいギターを聴かせてくれる。Gary Tong、Jun Kung(恭碩良)、劉志遠などの名前も。ミュージシャンも一流どころがそろっている。
 低音部ではそれほど声量がないような、声を張り続けているのはちょっときつい、みたいな感じがあるが、そのあたりの体力がついたら、ちょっとライブもいいものができそう。
 ジャケ写は東京で撮影したそうで、かなり寒かったのに薄着で死にそうになったとか^^; 表参道駅の入り口なんかも写っている。VCDのMVには、李克勤(ハッケン・リー)の写真のアップから始まる「紅日」(大事MANブラザーズバンド「それが大事」のカバーが同じ「紅日」という曲名で昔ヒットした)、お祖母ちゃんと孫の物語アニメ「矜貴」、ピアノの腕を発揮する「唱盡情歌」の3曲が入っている。
 年齢といい、作れて歌えて弾ける実力といい、もしかして側田(ジャスティン)に強力なライバルが現れた?! 慌てないでじっくり売り出していってほしい
 

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