フィギュアスケート・グランプリシリーズ2013第4戦NHK杯、男子フリー(ジャッジスコア)。
コンスタンチン・ミンショフ(ロシア) SP:73.57 FS:147.45 合計221.32
ルネ・オーブリ「アレグロ」♪ 今大会の男子の中で最年長の30歳。トリプルアクセルがダブルになった以外は概ね予定どおりに4回転2本も決めた。ロシアの選手は、バリバリのクラシックも使うが現代音楽もわりとよく使う。この曲も独特で、本人のキャラにも合っている。
マックス・アーロン(米) SP:76.21 FS:147.14 合計223.35
「カルメン」♪ この曲で全身黒の衣装というのは、どうなんだろう・・・? 4回転1本はきれいに入ったが、1本はちょっと手をついた。後半にも組み込んでいたが、それは2回転に。トリプルアクセル2本が後半と、点を稼げる構成ではある。相変わらずビュンビュン飛ばすスケート。
ジェレミー・アボット(米) SP:78.78 FS:158.63 合計237.41
「エクソジェネシス交響曲第3部」♪ あの印象的なステップの曲を今季また滑る。冒頭の4回転は3回転になったが、滑らかな流れの中でしっかりとほかのジャンプは決めていった。多少こらえて立ったジャンプがあっても流れが遮られず、終盤のコレオステップに引きこまれていく。本人も久々に満足の出来。
セルゲイ・ヴォロノフ(ロシア) SP:79.80 FS:141.38 合計221.18
「ア・ロス・アミーゴス」♪ 黒のレースのシャツに赤のパンツと、タンゴに合わせて妖艶な衣装。前半に4回転2本入ったが、ルッツが1回転に。オーバーターンなど細かいミスがほかのジャンプにもあって、全体に少し荒削りに見えてしまった。シーズン後半はもっとよくなるといいな。
無良崇人 SP:79.97 FS:147.25 合計227.22
「Shogun」♪ 昨シーズンの曲に戻した。やっぱりこっちのほうがいい 前半の4回転はじめ快調にジャンプを決めていて、これはパーフェクトになるかと思ったが、最後の2つのジャンプが1回転になったりオーバーターンしたりで、めっちゃ残念。
アダム・リッポン(米) SP:82.25 FS:151.46 合計233.71
「牧神の午後への前奏曲」♪ スケーティングが優雅 4回転をこらえながら下り、“リッポン”ルッツ2本も決まったが、キャメルスピンでバランスを崩してしまったのが惜しい。ステップの芸術性は評価したい。
織田信成 SP:82.70 FS:170.46 合計253.16
「ウィリアム・テル序曲」♪ 最初の4回転+3回転が3回転+1回転になったときはどうしようかと思ったが 次の4回転を決めたら波に乗った。どのジャンプもほぼ減点されそうな要素がなく、終盤ノリノリのコレオシークエンスで会場大歓声。スピンの回転の速さ、最後に腕を突き上げるタイミングがカッコよかった この得点は全日本に向けて大きな自信になっただろう。
ハビエル・フェルナンデス(スペイン) SP:84.78 FS:145.67 合計230.45
ドラマ「ピーター・ガン」より&「ハーレム・ノクターン」♪ ジャズテイストの曲。3本予定していたはずの4回転、入ったのは1本だけ。そのほか細々と取りこぼし、、、NHK杯は相性が良くない?!
高橋大輔 SP:95.55 FS:172.76 合計268.31
ビートルズ・メドレー♪ 引きしまった顔で滑り出し、まず4回転決まった! 2本目は3回転となったが、曲の流れの中でごく自然にジャンプを決めていく。曲が変わるたびに表情が変わり、視線の動き、所作の一つまで曲を表現する。後半、2本目のトリプルアクセルで手をつき、なんとかセカンドをつけてコンビネーションにしたが、フリーレッグをついていたので認められず、シークエンス扱いとなってしまった。しかしはっきりしたミスはこれくらい。コレオシークエンスは心を開放するような伸びやかさ。
「自信を取り戻す大会に」と言っていた高橋大輔、完全に取り戻した。でも「まだまだです」という本人だから、なお嬉しい。
結果、優勝は高橋大輔、2位に織田信成、3位にSP7位から挽回してアボットが入った。無良は6位だが、こちらもある程度自信を取り戻せた出来だったと思う。高橋大輔の演技構成点はトランジション以外9点台。織田もトランジション以外8点台がそろったのは喜ばしい。
女子フリーが始まる前に、用事こなさないと
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2013第4戦NHK杯、ペア・フリー(ジャッジスコア)。
<マルチュシェワ/ロゴノフ(ロシア)> SP:48.97 FS:96.40 合計145.37
「枯葉」♪ 若々しくてロマンチックな雰囲気。スローで転倒が1回。ロシアのペアにしては、少し線が細い感じがするんだけど、これからどうなっていくかな。
<高橋/木原> SP:49.54 FS:86.59 合計136.13
「レ・ミゼラブル」♪ 今日も丁寧に一つ一つこなしていった。ツイストは昨日よりも高さが出たかな? スロージャンプの両足着氷などはあったが、とにかくコケなかったからまずは良し?! サイドバイサイドスピンのユニゾンも良くなってるし、リフトのワンハンドもスムーズにできるようになっていて嬉しい。成美ちゃんはリンクサイドに戻った時咳をしていたが、風邪を引いていたそうな。演技に大きな影響が出なくてよかった。
<ローレンス/スウィガース(カナダ)> SP:52.78 FS:100.77 合計153.55
映画「オズ はじまりの戦い」から♪ 女性がわりと可愛らしい 以上
<カステリ/シュナピア(米)> SP:58.60 FS:110.29 合計168.89
映画「007/スカイフォール」から♪ 曲に合わせて男性はYシャツにショルダーホルスターをつけ、女性はナイトドレス風の衣装。スロー4回転サルコウに挑戦!惜しくも両足着氷。リフトのスプリット姿勢を見ると、近い将来また高橋成美選手の美しいスプリットを見たいな、と思う。男性の体格がいいので、リフトは安定感がある。ソロジャンプが決まらなかったのが課題か。
インタビューで、成美ちゃんも木原くんも「すごく緊張してた」という。コーチからは「Good job」と言われたそうな
<デニー/フレイジャー(米)> SP:58.67 FS:109.18 合計167.85
「ノートルダム・ド・パリ」♪ 羽生結弦が使ったあの曲♪ SPより大人っぽい雰囲気。スロージャンプはすごく距離が出る。片手でウエストあたりを支えて女性が前向きでアピールするリフトは迫力。
<彭/張(中国)> SP:65.09 FS:117.09 合計182.18
「ピアノ協奏曲 黄河」♪ 男性の髪に辮髪のエクステが 4回転ツイスト、まるで3回転みたいに決まった サイドバイサイドスピン、あまり合わせる気がない?と思ったが最後が合ったからいいのか^^; 曲の盛り上がりにうまく要素や振付がはまって、いいプログラムだと思う。
<隋/韓(中国)> SP:70.13 FS:101.19 合計171.32
「カリンカ」♪ こちらも負けじと4回転ツイストを決めた もう中国のペアは4回転がデフォルトか^^; しかしソロジャンプのミスや、スローの転倒、上げられずに終わったリフトなど、満足な出来ではなかった。スピンなんかはとてもいいんだけど。
<ボロソジャル/トランコフ(ロシア)> SP:82.03 FS:154.46 合計236.49
「ジーザス・クライスト・スーパースター」♪ この二人の辞書には、失敗という単語はないらしい、、、。ソロジャンプが単独もコンビネーションも完璧にユニゾンで下りて、ツイストもスローも全く隙がなく、すごいポジションのリフトも軽々。終わった瞬間、トランコフはガッツポーズ。わずかに自己ベストに届かなかったが、毎回このレベルって、どんだけ~~~
結果、優勝はボロソジャル/トランコフ、2位に彭/張、3位隋/韓。
優勝インタビューでトランコフが、「ミナサン、コンニチワ、アリガトウゴザイマス」と日本語の単語を交えながら、「素晴らしい応援でまるでロシアで滑っているようだった」「日本の皆さんの前で初めて滑れて嬉しい」「今日のような演技をオリンピックでもしたい」と英語で答えてくれた。
ボロソジャル/トランコフはこれで30ポイントでファイナル進出決定。彭/張と隋/韓は共に24ポイント(最高2位)、彭/張組が得点合計で上位となるが、この2組はまだあと2戦の結果を待つことになる。
この後は、男子フリー