第22回冬季オリンピック・2014年ソチ大会、フィギュアスケート・団体ペア・フリー(ISUリザルト/ジャッジスコア)。メダルに向けての熾烈な戦い
フリーは、SPの結果の低い順に。というわけで高橋成美/木原龍一組が最初。カナダとロシアはSPと違う選手を起用。5組なので2組+3組のグループ分け。
#1 <日本> 高橋成美/木原龍一
「レ・ミゼラブル」♪ 木原選手の衣装にベストがついた。サイドバイサイドジャンプはコンビネーションの3回転トウループ+2回転トウループ、単独のサルコウとコケずに下りた。スローは両足やステップアウトになったが、こちらもコケず(ここ重要!)。サイドバイサイドスピンもかなり合ってたし、リフトではポジションチェンジも見せた。86.33。
#2 <アメリカ> マリッサ・カステリ/サイモン・シュナピア
「Skyfall」♪ スロー4回転サルコウに挑み、ステップアウトしたがしっかり回り切った。サイドバイサイドジャンプで転倒はあったが、保持時間の長いリフトなど、安定感抜群。117.94、わずかだが自己ベスト更新。
#3 <イタリア> ステファニア・ベルトン/オンドレイ・ホタレク
「ドラキュラ」♪ トウループの3-2-2コンビネーション決まった! しかし単独のサルコウで女性が転倒、直後のサイドバイサイドスピンは合わせきれず。スローは2つとも着氷、いつもはらはらする体を一直線にするリフトもばっちり。終わってベルトン選手が、口惜しいのと腰を打って痛いのとで涙ぐむ場面も。120.82。
#4 <カナダ> カーステン・ムア-タワーズ/ディラン・モスコヴィッチ
フェリーニ・メドレー(ニーノ・ロータ)♪ 3回転トウループのシークエンスや、2本のスロージャンプを決める。キャリーや逆回転が入る長いリフトは「ほぼリンクを1周してますね」(解説・若松詩子さん)。最後に手をつなぎそこなう瞬間もあったが大丈夫。129.74。
#5 <ロシア> クセニア・ストルボワ/フョードル・クリモフ
「アダムス・ファミリー」♪ 出ていく前から大歓声。ツイストやスローの安定感に、つなぎの動きの面白さ。男性が女性の足を両脇に抱えて女性が逆さまになるダンスリフト、スターリフトで女性が顔の前から腕を伸ばしてエッジをつかむ姿勢、見どころ満載。135.09。
結果、1位ロシア、2位カナダ、3位イタリア、4位アメリカ、5位日本。滑走順の逆そのまま^^;
チーム暫定順位は、1位ロシア(47)、2位カナダ(41)、3位アメリカ(34)、4位イタリア(31)、5位日本(30)。
明日は男子・女子・アイスダンスのフリー。
第22回冬季オリンピック・2014年ソチ大会、フィギュアスケート・団体女子ショートプログラム(ISUリザルト/ジャッジスコア)。いよいよフリーに進む5チームが決まる!!! 浅田真央選手、頑張れ
#1 <カナダ> ケイトリン・オズモンド
「Big Spender」「Rich Man's Frug」♪ グランプリシリーズ初戦ではSPの後で棄権したので、実質今季最初の国際大会がオリンピックだったが、そんなことは感じさせない落ち着き。3回転トウループ+3回転トウループが決まると、フリップやイーグルからのダブルアクセルもきれいに。黒い手袋の指先をコケティッシュに動かすのが可愛い。62.54。
#2 <中国> 張可欣
ローリング・ストーンズ「Paint It Black」「Sympathy for the Devil」♪ ストリングスとピアノでクラシック風のアレンジ。3回転トウループ+3回転トウループ、ルッツと高さのあるジャンプ。いつもより丁寧に、また気持ちをこめて滑っていた感じ。早い段階で団体戦起用が決まっていて、みっちり練習したのかな。54.58。
#3 <イギリス> ジェナ・マコーケル
「Imagined Oceans」♪ ジャンプでミスが出ることが多い選手だが、3回転フリップ+2回転トウループ、3回転トウループ、ダブルアクセルとしっかり決める。自分の演技に集中して、力を出し切った感じ。演技を終えてにっこり。50.09、シーズンベスト。
#4 <ウクライナ> ナタリア・ポポワ
「アランフェス協奏曲」♪ 3回転フリップ+2回転トウループ、3回転トウループ、ダブルアクセルと、ジャンプの構成はイギリスのマコーケル選手と同じ。どれもクリーンで、つなぎの動きもスムーズ。しっとりした中に切れもあった。終わってガッツポーズ。53.44、自己ベスト。ウクライナチーム大喜び。
#5 <ドイツ> ナタリー・ヴァインツィエル
「Fever」♪ 冒頭の3回転トウループのコンビネーションは、間にターンが入ったが根性で下りた。ルッツが決まったのに、ダブルアクセルで転倒は残念。徐々に盛り上がる曲に合わせていい感じのステップではあった。52.16、個人戦ではもう少しいい演技ができるかな。
#6 <フランス> マエ-ベレニス・メイテ
プリンス「The Question of U」♪ 冒頭の3回転トウループのコンビネーションは、セカンドの着氷で少しこらえた。ループとダブルアクセルはきれいに入る。フライングからすぐにブレードをキャッチする面白いキャメルスピンを見せたが、やや軸がぶれたかも。フランスチーム勢ぞろいで迎える。55.45。
#7 <アメリカ> アシュリー・ワグナー
Ping「Shine On You Crazy Diamond」♪ いつものように、くるんとポニーテールを振りながら滑りだす。3回転フリップ+3回転トウループ、ループ、ダブルアクセルと力強く決める。エレキのメロディに乗ってのびやかに滑った。全米の不調はもうふっ切れている。63.10。それほど点が出なかったのは、コンビネーションで回転不足があったためか。
#8 <ロシア> ユリア・リプニツカヤ
「You Don't Give Up on Love」♪ 大歓声の中で緊張した顔で出て行ったが、3回転ルッツ+3回転トウループ、ダブルアクセル、フリップときちんと決めていく。ステップでは前よりポーズを見せる部分が少ないように感じたが、ターンなどを増やしてさらに上のレベルを取ろうとしたのかも。キャンドルスピンやI字スピンで会場が沸く。72.90、自己ベスト更新。
#9 <日本> 浅田真央
ショパン「ノクターン」♪ コールされてから1分間を目いっぱい使ってポジションについた。ピアノの音とともに、リプニツカヤの演技で熱くなった会場がすっと静かになる。トリプルアクセルは惜しくも転倒。フリップ、3回転ループ+2回転ループはスムーズ。スピンやステップはいつもながら美しい。64.07。トリプルアクセルはダウングレードとなった。
#10 <イタリア> カロリナ・コストナー
シューベルト「アベマリア」♪ 薄いブルーに透ける生地をのせた美しい衣装。滑りだした瞬間にじわっと拍手。3回転トウループのコンビネーション、ループ、ダブルアクセルと雄大に決まった。スピードにのりながら柔らかなステップ。70.84、シーズンベスト。
結果、1位ロシア、2位イタリア、3位日本、4位アメリカ、5位カナダ、6位フランス、7位中国、8位ウクライナ、9位ドイツ、10位イギリス。
SP/SDを終えてのチーム順位は、1位ロシア(37)、2位カナダ(32)、3位アメリカ(27)、4位日本(24)、5位イタリア(23)。この5チームがフリーに進出。
6位フランス(22)、7位中国(20)、8位ドイツ(17)。ここまでが入賞となる。9位ウクライナ(10)、10位イギリス(8)だった。
もうこの後すぐ、ペアのフリーが始まる。高橋成美/木原龍一組、しっかり滑っておくれ
第22回冬季オリンピック・2014年ソチ大会、フィギュアスケート・団体、このあと女子ショートプログラム。シーズンベスト一覧をどうぞ。
ISUは、グランプリシリーズとファイナル、四大陸およびヨーロッパ選手権。その他はB級国際大会。国内は国内選手権。左がSP得点、右が技術点。ISUシーズンベストよりいいスコアがあった場合のみ表示。
ISU | その他 | 国内 | |||||||||
カナダ | ケイトリン・オズモンド | 60.32 | 32.49 | スケートカナダ | 70.30 | 37.18 | |||||
中国 | 張可欣(Kexin ZHANG、クーシン・ジャン) | 54.49 | 31.14 | 四大陸選手権 | |||||||
イギリス | ジェナ・マコーケル | 39.59 | 19.94 | ヨーロッパ選手権 | 52.31 | 28.27 | ヴォルヴォ・オープン | 53.43 | 30.03 | ||
ウクライナ | ナタリア・ポポワ | 52.36 | 27.96 | スケートカナダ | |||||||
ドイツ | ナタリー・ヴァインツィエル | 54.60 | 30.71 | ネーベルホルン杯 | 57.93 | 32.41 | ニース杯 | 60.83 | 31.03 | ||
フランス | マエ=ベレニス・メイテ | 58.64 | 31.58 | ヨーロッパ選手権 | 61.69 | 34.19 | |||||
アメリカ | アシュリー・ワグナー | 69.26 | 36.21 | スケートアメリカ | |||||||
ロシア | ユリア・リプニツカヤ | 72.24 | 39.63 | ロステレコム杯 | |||||||
日本 | 浅田真央 | 73.18 | 38.85 | スケートアメリカ | |||||||
イタリア | カロリナ・コストナー | 68.97 | 35.29 | ヨーロッパ選手権 |
注目はカナダのオズモンド選手。国内選手権の好成績をオリンピックでも出せるか? 浅田真央選手は自己ベスト更新の勢いで1位を取ってほしい!!
第22回冬季オリンピック・2014年ソチ大会、フィギュアスケート・団体アイスダンスのショートダンス(ISUリザルト/ジャッジスコア)。キャシー&クリス、頑張って
#1 <中国> 黄欣彤(Xintong HUANG)/鄭汛(Xun ZHENG)
「Sing Sing Sing」「シェルブールの雨傘」♪ 最初からツイズル。黄欣彤の体調の関係でネーベルホルン杯以来試合に出ていなかったが、大きなミスなくまとめた。47.88。
#2 <ウクライナ> シオバン・ヘーキン‐カネディ/ドミトリー・ドゥン
「That Man」「Speaking of Happiness」「Pigalle」♪ 全体に落ち着いていた感じ。こちらもミスらしいミスはなく、49.19はISUのシーズンベスト。
#3 <日本> キャシー・リード/クリス・リード
「Puttin' On the Ritz」「Harlem Nocturne」♪ いつものように、クリスがキャシーの腕をトンとたたき、キャシーがクリスの胸をポンとたたいてポーズに。ツイズルの1つ目でちょっとクリスが速かったが、3つ目までにはぴったりそろった。52.00、8位以上確保
#4 <ドイツ> ネッリ・ジガンシナ/アレクサンダー・ガージ
「Le Jazz Hot」♪ コメディドラマを見るような設定が楽しい。今回女性のジガンシナの衣装は特にセクシー 今日は要素も安定していた。58.04。
#5 <イギリス> ペニー・クームズ/ニコラス・バックランド
「I Won't Dance」「Swing Set」♪ 女性の衣装がシルバー一色というのも、珍しくて素敵。細かい動きに華やかさがある。ジャンプから入ってポジションチェンジが素早かったリフトでは歓声。52.93。
#6 <フランス> ナタリー・ペシャラ/ファビアン・ブルザ
「Roxie」「Sing Sing Sing」「Mein Herr」♪ 赤と黒の衣装で、男性の上着が翻ると裏地の赤が見えるのがまたお洒落。この二人のツイズルは速さより美しさ。ずっと歌いながらステップを踏んでいた。パターンダンスの中にも工夫がある。69.15。
#7 <イタリア> アンナ・カッペリーニ/ルカ・ラノッテ
「42nd Street」「Lullaby of Broadway」♪ 女性の長めでたっぷりしたスカートが、ツイズルでふわっと広がると映える。ノンタッチのステップを終えてホールドに入るなど、動きがスムーズ。終盤の盛り上げはミュージカルのクライマックスのよう。64.92。
#8 <ロシア> エカテリーナ・ボブロワ/ドミトリー・ソロヴィエフ
「Diamonds Are a Girl's Best Friends」「I Wanna Be Loved By You」「Swing, Swing, Swing My Baby」♪ “ロシア、ロシア”コールの中、堂々と滑った。ツイズルはゴージャスだし、ノンタッチステップは「二人の距離感がとてもよかった」(解説・若松詩子さん)。70.27、自己ベスト更新。
#9 <カナダ> テッサ・ヴァーチュー/スコット・モイヤー
「Dream a Little Dream」「Muskrat Ramble」「Haven」♪ ルイ・アームストロングのメドレーで。ツイズルでほんの少し乱れたが、アイスダンスではあまりないミラーの動きのノンタッチステップなど、このカップルならではの表現力。72.98。
10 <アメリカ> メリル・デービス/チャーリー・ホワイト
「My Fair Lady」♪ “私たち、失敗しないので”と言いそうな^^; 今日も動きがシャープ。ツイズルのとき、ちょうど2人の横からカメラがとらえていたが、まるで1人のようにぴったり重なって見えた 今年の課題ではジャズ系の曲を選ぶカップルが多い中で、この曲を選んだのも正解かも。75.98。
結果、1位アメリカ、2位カナダ、3位ロシア、4位フランス、5位イタリア、6位ドイツ、7位イギリス、8位日本、9位ウクライナ、10位中国。リード組はあと少しでイギリスを抜けたかもしれないのは惜しかったが、以前はもっと差があったので、大健闘
チームの暫定順位は、1位ロシア(27)、2位カナダ(26)、3位アメリカ(20)、4位フランス(17)、5位中国(16)、6位日本(16)、7位ドイツ(15)、8位イタリア(14)、9位イギリス(7)、10位ウクライナ(7)。
いよいよ勝負の女子、、、浅田真央選手、頑張って