フィギュアスケート・世界国別対抗戦(World Team Trophy)2015、最終種目は女子フリー(ジャッジスコア)。
<G1>
趙子荃(Ziquan ZHAO)(中国) SP:44.92(12) FS:75.97(12)
アルビノーニ「アダージョ ト短調」♪ ギターを使ったアレンジが独特。冒頭のルッツは転倒したが、ループ・トウの3-2、ダブルアクセル+3回転トウループは頑張った。ビールマンスピンでエッジとブーツをホールドするあたりに工夫。
マエ=ベレニス・メイテ(フランス) SP:52.06(11) FS:90.77(10)
「Conquest of Spaces」「Shadows」「Run Boy Run」♪ 短い助走からすっとダブルアクセルを決めてスタート。ジャンプの着氷が少しずつ不安定で、ステップアウトやこらえて下りるものがいくつかあったが、3-2-2などコンビネーションは頑張った。
ちょっとベストには遠いスコアになってしまったが、チームメイトはぎゅうぎゅう抱きついて祝福。
ロランヌ・ルキャヴェリエ(フランス) SP:52.84(10) FS:95.43(9)
「Marimuz」「Love Dance」♪ まずはスピードにのったダブルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウから。ルッツ・トウ3-2が入り、後半転倒があったが直後のルッツやダブルアクセルをしっかり決めた。まだトランジションが少ないけど、きれいな線が出せる選手。
キス&クライではチームメイトにキスされて、ほっぺに口紅
アレーン・シャルトラン(カナダ) SP:54.64(9) FS:81.90(11)
「ドクトル・ジバゴ」♪ ルッツ・トウ3-3はセカンドで少し乱れた。ジャンプが不安定なのか、転倒が結局3回。つらそうな顔のフィニッシュになってしまったが、次のデールマンとハイタッチ。
ガブリエル・デールマン(カナダ) SP:57.59(8) FS:98.87(8)
「アランフエス」♪ ルッツから3-2-2を決めて波に乗ったかと思ったが、惜しい転倒もあり。キス&クライではラインダンス
李子君(中国) SP:58.83(7) FS:103.67(7)
「ムーン・リバー」♪ 柔らかな曲にのって、3-3、ダブルアクセル+3回転トウループ+2回転トウループと決まる。ちょっと片手をつく程度のミスはあったが、美しいレイバックスピンでフィニッシュすると笑顔。
キス&クライでは、みんなそろってステップ。ウサギをかぶった隋文静の後ろから出てきてみせた。
<G2>
宮原知子(日本) SP:60.52(6) FS:129.12(3)
「ミス・サイゴン」♪ いつものようにコーチとおでこをくっつけ、キス&クライの前で両手を広げてから位置につく。冒頭の3回転ルッツ+2回転トウループ+2回転ループ決まった 次々と正確なジャンプを下り、ステップでは主人公の心を映す表現。雄大なスパイラルに続くしっとりした滑り。最後のダブルアクセル+3回転トウループが決まると、コンビネーションスピンから拍手。ノーミスの演技、来たーっ!
キス&クライに向かって両腕ガッツポーズの知子ちゃん シーズン&パーソナルベスト更新
村上佳菜子(日本) SP:62.39(5) FS:113.32(6)
「オペラ座の怪人」♪ 夜空のような黒のVネック、新しい衣装 音楽のアレンジも変わっているような、、、? 冒頭に3回転ループ、続けてダブルアクセル+3回転トウループが決まる。
しっかりと音をとりながら動く。要素が曲にはまっている。後半2回転や1回転に抜けるジャンプが出てしまったが、サルコウ・トウ・ループの3-2-2は決めた。ファントムの内心が表れるようなコレオシークエンスがいい。スピンの中の腕の動き一つまで、心がこもる。
終わって口惜しそうに顔をゆがめたが、キス&クライの仲間たちは温かく迎えた。
アシュリー・ワグナー(アメリカ) SP:64.55(4) FS:126.96
映画「ムーラン・ルージュ」♪ 仲間の歓声の中、力強く滑る。3-3、ダブルアクセル+3回転トウループ、後半に3-1-3。軽くステップアウトが一つあった以外ほぼノーミス。充実の演技
エレーナ・ラヂオノワ(ロシア) SP:68.77(3) FS:129.73(2)
ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」「悲しみの三重奏曲第2番」♪ 少し衣装が変わったかも。冒頭の3-3から次々鮮やかに決めていく。スピンの出方に余韻を残したり、丁寧なステップや姿勢で表現するスピン。終盤のダブルアクセルでややこらえた以外大きなミスなく、満足そうな表情でフィニッシュ。
僅差で宮原をかわした。0.61点差、、、知子ちゃん、惜しい・・・
エリザヴェータ・トゥクタミシェワ(ロシア) SP:70.93(2) FS:134.21(1)
「Batwannis Beek」「Sandstorm」♪ 注目のトリプルアクセル、来た 世界選手権のときより高さのある、すごいジャンプ
3-2-2が3-2-1になったり、中盤回転が抜けるジャンプがあったが、片手上げダブルアクセルなどは軽々。気持ち良さそうにコレオシークエンスで踊っていた。
終わった瞬間はちょっと疲れた顔だったけど、しっかり点は取ってきた。
グレイシー・ゴールド(アメリカ) SP:71.26(1) FS:124.29(5)
「オペラ座の怪人」♪ 紫の衣装がノーブルで素敵 冒頭のルッツで転倒、キャメルスピンでややふらつくなど、ノーミスというわけにはいかなかったが、スケーティングそのものの美しさは魅力。
キス&クライではアンクル・サムの帽子をかぶり、チームアメリカ優勝を祝った。
技術点では宮原がトップだったが、演技構成点でロシア勢に歯が立たなかったか。このあたりは来季の課題かな。
結果、1位アメリカ、2位ロシア、3位日本。4位カナダ、5位中国、6位フランス。ロシアが最終的にアメリカに1ポイント差まで追い上げた
表彰式、各チーム登場の音楽は、チームキャプテンがフリーで使った曲。というわけで、エヴァン・ベイツがキャプテンのアメリカは「パリのアメリカ人」、アレクサンデル・スミルノフがキャプテンのロシアは「マンフレッド交響曲」、無良崇人がキャプテンに日本は「オペラ座の怪人」なのだった
アメリカとロシアは男性が後ろに立ち、カップル競技のパートナーがその前に、男子シングルの2人の前に女子シングルの2人が立った。しかし日本は並び順を考えてなかったのか^^; 後段クリスの隣にキャシーが立ち、その隣にフランシス、端に無良。前列は羽生、亜美ちゃん、佳菜子、知子ちゃんの順になってしまい・・・
シーズンベストや自己ベストを出せた選手は少なかったけど、なにがしか収穫があった大会になっているといいな
明日のエキシビションを楽しみに
フィギュアスケート・世界国別対抗戦(World Team Trophy)2015、最終日はペア・フリー(ジャッジスコア)から。
古賀亜美/フランシス・ブードロー=オデ(日本) SP:46.87(6) FS:88.42(6)
「スペルバウンド・コンチェルト」♪ ストリーミング開かず。詳細は放送を見てから。
ヴァネッサ・ジェームズ/モルガン・シプレ(フランス) SP:58.66(5) FS:109.31(5)
「天使と悪魔」「Heaven and Hell」「Requiem for a Dream」♪ 上に同じ。
アレクサ・シメカ/クリス・クニエリム(アメリカ) SP:64.22(4) FS:127.87(3)
ガーシュイン「パリのアメリカ人」♪ ストリーミング間に合わず、ほとんど見られなかったけど、ノーミスだった模様。ツイスト4回転決めてる!
終わった瞬間にアレクサがぴょんぴょん跳ねた(笑) シーズンベスト更新。
川口悠子/アレクサンデル・スミルノフ(ロシア) SP:66.97(3) FS:127.07(4)
チャイコフスキー「マンフレッド交響曲」♪ 大人の葛藤を描くプログラム、今日も感情をこめて滑る。サイドバイサイドジャンプで悠子ちゃんが転倒したが、スロー4回転サルコウ決まった! 男性をバシッと叩く振付、いったん離れてからずんずんと走って近寄るところ、いつ見てもカッコいい。
メーガン・デュハメル/エリック・ラドフォード(カナダ) SP:68.68(2) FS:140.70(1)
ミューズ「Neutron Star Collision」「I Belong to You(「サムソンとデリラ」より)」「Uprising」♪ ストリーミングが切れ切れで^^; スロー4回転サルコウで転倒したが、ほかに大きなミスはなく、サイドバイサイドの3回転ルッツも着氷。技術力の高さを見せつけた。
隋文静(Wenjing SUI)/韓聡(Cong HAN)(中国) SP:71.20(1) FS:139.73(2)
チャイコフスキー「幻想曲『フランチェスカ・ダ・リミニ』」♪ 今日も安定した演技。4回転ツイストが決まり、サイドバイサイドのサルコウがダブルになった以外はミスなし。リフトの姿勢には、きびきびした動きの中に品のよさを感じさせる。
フリー1位は逃したけど、悪くない出来に一安心の顔。
現在のチーム順位は、1.アメリカ 2.ロシア 3.日本 4.カナダ 5.中国 6.フランス。
あとは女子フリー