世界フィギュアスケート国別対抗戦2023、男子フリー(ジャッジスコア)。
<G1>
スティーブン・ゴゴレフ(カナダ) FS:125.17(11)
ハチャトゥリアン「スパルタカス」♪ 黒系。さらっと4トウを決めたが、サルコウは2回転に。アクセルもパンク しかしめげずに4サルコウを片手をついたが着氷し、後半3アクセルや3ループ+2トウなどを決めた。
スピンはちょっと回転遅いかも 背中がピンと伸びた滑走姿勢は良い。
佐藤駿(日本) FS:164.86(8)
「レッド・バイオリン」♪ 赤紫。冒頭のルッツは3回転になったが、4トウ+3トウをするっと決める 3アクセル+オイラー+3サルコウ、軽やか。4トウ予定を変えて4ルッツに挑み、ステップアウトしたが片足で立つ。後半3アクセル、3フリップ+2トウ、4トウを決めるとガッツポーズ(回転不足ついたけど)。大歓声を一身に浴びながらステップを踏み、充実の顔でフィニッシュ。
キス&クライで「今日の君は120点」のタスキをかけられ、得点にほっとしてこみ上げる。
イ・シヒョン(韓国) FS:124.82(12)
「シラノ・ド・ベルジュラック」♪ グレーに赤。今日も両手上げジャンプ全開だが、4トウ、3アクセル、3ルッツで転倒。3アクセル+3トウ、3サルコウは決め、3フリップでステップアウトした後、3ループに2アクセル+2アクセルをつけてリカバリーした。
男性にしてはきれいなドーナツスピン 体の線をきれいに見せている。
キーガン・メッシング(カナダ) FS:172.99(7)
「Home」「Lullaby for Angel」♪ 赤黒チェックシャツ。冒頭の4トウ+2トウ、軽やかに決める。4トウ、3アクセル+オイラー+3サルコウ、3ルッツ。一つ一つの要素を噛みしめるように。ステップは少年が戯れるような笑顔、観客に感謝を伝えるような所作。3ルッツ+3トウ、3フリップと最後のジャンプまで決めきった。
雄大なイーグルと、氷に頬ずりするハイドロで別れを告げる。終わった瞬間に膝をついてこの瞬間を味わっていた。
泣けました
マッテオ・リッツォ(イタリア) FS:187.35(2)
「Talking to the Moon」「That’s What I Like」ブルーノ・マーズ♪ 茶系。ちょっとバタバタしてよく見てなかったんだけど、4トウ、4ループなどバシバシ決めた模様。
今回コーチを務めた安藤美姫さんと何度もハグして、シーズンベスト更新を喜んだ
友野一希(日本) FS:164.55(9)
ヨハン・シュトラウス2世「こうもり」♪ 黒燕尾服。4トウ+2トウ、4トウときれいに決めた 4サルコウはちょっとステップアウト。後半3アクセル+オイラー+3サルコウ頑張ったが、3フリップでステップアウトして2アクセルをつけられなかったのが痛かったか
ステップで見せる所作と表情、まさに歌劇の世界を表現してくれる。バックのクロスロールするところ、好き ちょっとストリーミングでトラブってコレオが見えず あとで見直そう
<G2>
ダニエル・グラッスル(イタリア) FS:173.53(6)
「Franz」♪ 黒系。コーチを換えてジャンプは安定した気がする。4ルッツ、4ループと決め、フリップは2回転になったがオイラー+3サルコウをつける。3アクセル+2アクセル、単独3アクセルと問題なく、後半は3ルッツ+3トウ、3ルッツと軽めに。
スピンの独特の姿勢も面白いが、芸術的な表現の振付が本人は気に入っている感じがする。スケーティング自体は、もう少し、、、と思うけど
アダム・シャオイムファ(フランス) FS:154.60(10)
「Horaizons」「Minus Sixty One」「Run Boy Run」♪ ブルー系。人差し指で額、胸、お腹をつつく振付はSPと共通。4ルッツ、乱れて手をつく。4トウ、3アクセル、4サルコウとステップアウトが続いたが転倒はせず。3アクセルで傾いてもしっかり修正して降り、2アクセルを続けたのは偉い ジャンプは本調子ではなかったが、まさに走っているコレオは横宙返りなど圧巻。
ジェイソン・ブラウン(アメリカ) FS:183.43(3)
「見果てぬ夢」♪ ブルー系。3アクセル+2アクセルを決め、3アクセルは少しステップアウト。その他の3回転ジャンプはどれも、ステップの一部のようにシームレスにこなす。
コンビネーションスピンでは逆回転のキャメルを入れた。バレエジャンプもスパイラルも、スローで見返すとその美しさがさらによくわかる。いつも通り、といえば普通みたいだが、このレベルの演技を毎回できることが、本当に素晴らしい
ケヴィン・エイモズ(フランス) FS:178.85(4)
「グラディエーター」♪ 茶系。4トウ+3トウ、頑張る。単独4トウは手をついたが耐えた。3アクセルでオーバーターンしたが2アクセルに繋げ、ターン連続からの3ループを決める。力強くストーリーを語るステップ、後半3フリップ+オイラー+3サルコウ、3アクセル単独、3ルッツと力を振り絞る。
魂の解放を見せるようなコレオ、手をつかない側転や片手でスライディング、真骨頂のプログラムもここでもしっかり見せてくれた。
チャ・ジュンファン(韓国) FS:187.82(1)
「No Time To Die」♪ 黒系。鮮やかな4サルコウは彼の代名詞! 4トウ、もう一つの代名詞3ルッツ+3ループとよどみない。ステップを見ていても、スケーティングが本当に上手くなったと思う。
後半3アクセル+2アクセルの後、単独アクセルがまさかのパンク しかし3ルッツ+オイラー+3サルコウをきちんと下りれば、もう何も心配ない。カーブイナバウアーのコレオ、腕組みポーズを決めてフィニッシュ。
リッツォ(イタリア)の得点を上回るか、、、上回った これで2位決定
イリア・マリニン(アメリカ) FS:173.64(5)
「Euphoria」♪ ブルーに赤紫を加えて。4アクセル、今日は転倒。4トウ、4ルッツ、4サルコウは何の問題もない。後半4ルッツを再度跳んできたが転倒して+REPになってしまった。3フリップに3トウ+2トウをつけ、ルッツが2回転になってもすぐ3アクセルを続けられる能力の硬さを見せる。
きびきびと踊るコレオは楽しそう もうチームのポイントには大きな影響はないので、楽しめればOK!
この結果、最終順位は1位アメリカ(120ポイント)、2位韓国(95)、3位日本(94)、4位イタリア(83)、5位フランス(80)、6位カナダ(68)となった。
まったく穴がないアメリカの強さも凄いが、初出場で2位になった韓国の男女シングル好調ぶりに改めて驚嘆 大会のシステム上、シングルを揃えると強い(逆にシングルが揃わないと厳しい)んだけど、ミラノ五輪の団体戦に展望が見えてきた
日本チームは宇野昌磨の欠場で男子エースを欠いた形になったが、頑張ったと思う。欲を言えば、あと1ポイントか2ポイント取れれば2位だったんだけど
次回大会は2025年、五輪前シーズンの最後ということになる。東京(近郊)開催だったら、見に行きたい
明日はエキシビション、チームナンバーも楽しみ