草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

消費増税をめぐる安倍首相の地声が聞きたかった!

2013年10月01日 | 政局

 民主党が言い出した消費増税の約束を、何と自民党が果たす。公明党を含めた三党合意があったとしても、政局を優先させてしまったのである。政治はオールオアナッシングではないから、安倍晋三首相にも同情するが、どんでもないことをしたと思う。公共事業で挽回するにしても、財務省主導ではそれもままならない。日本国民の多くは安倍氏首相の決断が、先送りであることを期待した。にもかかわらず、現実はこんなものなのである。デフレから脱却していないのに、ここで増税すれば、景気は冷え込むだろう。韓国や中共は大喜びに違いない。これで国際競争力が取り戻せるわけだから、日本のデフレは大歓迎なのである。それでも安倍自民党に託すしかないのが、悲劇と言えば悲劇である。TPP交渉参加と消費増税によって、日本の国柄は破壊されるのは確実だ。それに対抗するすべは、もはや政治の世界にはないのだろうか。一年程度遅らせるということで、国民の消費者マインドはガラリと変わった。そうすれば、日本復活も夢ではなかった。もはやジタバタしてもしようがない。私は安倍首相は支持するが故に苦言を呈したい。国民の多くは消費増税に期待したのではない。いくら景気浮揚策を講じようとも、中途半端では無駄に終わるだろう。残念でならないのは、こうした結末になったとしても、安倍首相の地声が聞こえてこなかったことだ。裏切られたというよりは、そっちの方が問題なのである。

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消費増税の前にやるべきは公共事業と益税の廃止だ!

2013年10月01日 | 経済

 安倍晋三首相が決断すべき最善の選択は公共事業を最優先にし、消費税を先送りすることだ。三橋貴明氏が主張しているように、最悪消費増税を決断しても、十分な財政出動によって景気を底支えしなくてはならない。しかし、そこまで譲歩しても、日本経済は失速する可能性があり、ここは安倍首相が思いとどまるのが賢明だろう。忘れてはならないのは、日本の消費税は、前段階売上高控除方式の付加価値税であるということだ。それも納品書によるインボイス方式を採用しているわけではなく、帳簿を使用するアカウント方式である。中小企業では仕入れが把握できないとの意見に迎合したために、取るべきところから消費税がとられていないのである。神野直彦が『財政学』で指摘していたが、ある小売業者の売り上げが1億円で、仕入額が7000万だとすれば、消費税が5%であれば、売上額の5%である500万から仕入額の350万を控除した150万が納税となるべきである。しかし、簡易課税方式では、仕入額が売上額の80%と推定されるため、8000万の5%で400万となる。このため500万から400万が控除され、100万を納税すればよい。それによって50万が益税となってしまうのだ。インボイスにすれば、複数税率が可能となり、生活費必需品に対しては、低減税率を適用できる。消費増税の前に、やるべきことは公共事業であり、インボイス方式への転換と複数税率の導入ではないだろうか。

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