民主党が言い出した消費増税の約束を、何と自民党が果たす。公明党を含めた三党合意があったとしても、政局を優先させてしまったのである。政治はオールオアナッシングではないから、安倍晋三首相にも同情するが、どんでもないことをしたと思う。公共事業で挽回するにしても、財務省主導ではそれもままならない。日本国民の多くは安倍氏首相の決断が、先送りであることを期待した。にもかかわらず、現実はこんなものなのである。デフレから脱却していないのに、ここで増税すれば、景気は冷え込むだろう。韓国や中共は大喜びに違いない。これで国際競争力が取り戻せるわけだから、日本のデフレは大歓迎なのである。それでも安倍自民党に託すしかないのが、悲劇と言えば悲劇である。TPP交渉参加と消費増税によって、日本の国柄は破壊されるのは確実だ。それに対抗するすべは、もはや政治の世界にはないのだろうか。一年程度遅らせるということで、国民の消費者マインドはガラリと変わった。そうすれば、日本復活も夢ではなかった。もはやジタバタしてもしようがない。私は安倍首相は支持するが故に苦言を呈したい。国民の多くは消費増税に期待したのではない。いくら景気浮揚策を講じようとも、中途半端では無駄に終わるだろう。残念でならないのは、こうした結末になったとしても、安倍首相の地声が聞こえてこなかったことだ。裏切られたというよりは、そっちの方が問題なのである。
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