米などの重要5品目の関税の維持が難しそうな雲行きになってきた。そんなことは以前から分かっていたことではなかったか。自民党であろうとも、民主党であろうとも、アメリカと対等に交渉できるわけはないのだ。それ以前に、自分の国を自分で護ることもせずに、金儲けだけをさせてくれるほど、世界は甘くはないのである。国家としての責務を果たさずに、平和憲法なるものを後生大事にしてきた結果が、このざまなのである。これによって、日本の農業は壊滅するだろう。江藤淳ではないが、孫子の「兵は国の大事にして、死生の地、存亡の道なり。察する可らず」との根本を忘れて、のうのうと商売に専念できると思ったのが、大きな間違いなのである。国家として身構える力ない日本は、どのようにされても、文句は言えないのである。TPPはアメリカの利益になるから、日本に押し付けてくるのである。これまで日本に突きつけてきた規制緩和と連動しているのだ。安倍首相を誕生せた日本国民のエネルギーは、国益を最優先しようとしたナショナリズムが根底にあった。それを利用ししながら、自民党は政権に復帰したのである。それはある意味では攘夷であり、日本とアメリカの政治的な力学を無視していた。敗北は必至であった。しかし、国民はそこで結束したのである。安倍自民党はその落とし前をつけなくてはならない。攘夷を叫ぶ国民の声を、どのように実現していくかが問われるのである。それに背を向ければ、とんでもないしっぺ返しを受けるだろう。
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