烏合の衆とはよくいったものだ。民主党、維新の党、共産党、社民党などの野合がうまくいくわけがない。誰が考えても共産党を含めるのが間違いなのである。政策も共産党の方針をそのままではないか▼アナーキストであった大杉栄も、共産党と組むことには断固反対であった。第三インターナショナルの大会で共同戦線の決議が出たのを受けて、各国の共産党がその実現に取り組んだ。これに対して大杉は「僕は最初からこの運動は眉唾ものだと睨んだ。共同戦線はいい。が、この綺麗な花の下に恐ろしい刺があるんじゃないかと思った。共産主義の根本原則であるいわゆる無産階級の独裁ですらすでにそうなんだ。共産党の独裁が、秘密警察の独裁が、なんで無産階級の独裁なんだ。ロシアででもすでにこの無産階級の独裁の虚偽を見破る労働者が続々と出てきた」(「労働運動の精神」)と批判したのである▼それまで各国の共産党は、自分たち以外の社会主義団体や労働団体を資本家と同じように敵対視していた。その路線転換の理由を馬鹿正直なトロッキーが「共同戦線論」の冒頭で「共産党の任務は無産階級の革命を指導するにある。そして、それを実現させるためには、共産党はまず圧倒的多数の支持を得なければならない。が、かくのごとき多数者をその指揮の下に待つようになるまでは、その多数者を惹きつけることのために闘わなければならない」と述べたのを大杉は看過できなかったのである▼大正11年に大杉が共産党に抱いたのは「指導」とか「指揮」とかに関する違和感であった。その体質は平成の世の共産党も変わらないのである。大杉ですら嫌ったのに、それを理解できない民主党や維新の党はどうかしているのではないか。
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