今我が国でもっとも物騒な話は、台湾有事である。習近平が公言しているわけだから。いつ起きても不思議ではないが、昨日は米軍のマイク・ミニハン空軍大将が内部メモで「2025年までに中国が台湾に侵攻し、米中戦争が起こり得る」と警告したのを、まずNBCが伝え、それを受けて日本のマスコミも報道した。
2024年にアメリカの大統領選挙、さらには台湾総統選が行われることになり、その直後が危険視されているのだ。共和党が大統領選で勝利し、台湾独立派が総統選で勝利すれば、中国に不利になるので、先手を打つということなのだろう。
習近平が歴史に名を残すとすれば、まさしく台湾占領にほかならず、全力を傾注するのは目に見えている。
にもかかわらず、日本の一部のマスコミは、今もって平和ボケから抜け出せないでいる。とくに、朝日、毎日、中日、共同などはその典型である。そこまで中国がするとは思っていないのだ。
しかし、そのときは刻々と迫っている。あと2年しかないのである。その間に我が国は、どれだけ防衛力を強化できるかだ。抑止力が高まれば、中国とで断念せざるを得なくなるはずだ。
米国は台湾が攻撃された場合には、軍事的介入をほのめかしている。そうなれば、我が国は後方支援に回ることになる。そして、先島諸島の自衛隊基地のミサイル施設は、確実に攻撃の対象になるだろう。それを想定した住民の避難は万全を期さなければならない。
さらに、危惧されるのは、ロシアや北朝鮮の動きである。軍事的挑発をしてくるようであれば、自衛隊は南西方面に力を割くことができない。まさしく未曽有の危機に直面するのである。
戦争は遠い国の出来事のように、私たちは考えてきたが、すでにその前哨戦は始まっており、可能な限り抑止力を高めるしかないのである。防衛予算の増強はここ1、2年が問題なのであり、すぐにGDP比で2%を超える決断をすべきなのである。