ご多分に漏れずウインドウショッピングも含めて買い物は大好きなので、ストレス解消法の筆頭項目だった。情けないことに目だけ欲しくて、結局のところ箪笥の肥やしになっているものが結構多いので、反省しきり・・・、であったことも事実だ。
もう10年近く前になるが、最寄り駅にアウトレット・モールが出来た。以来すっかりお得意様になり、デパートでプロパー価格のモノが買えなくなった。
この街に引越してきた頃、駅前にはデパートとスーパーがドンと構えていた。確かにお客さんより店員の方が多いかも・・・、と恐縮するくらい空いており、実にのんびりゆったり買い物ができて人疲れしないので、私としてはとても重宝していた。
が、その後、私が海外研修に出ている間に両方の店舗が撤退。阪神大震災の余波で新しく出店したスーパーも撤退。と不運が続き、息子が生まれてはじめの2年間は駅前には小さな生鮮食料品店1軒になってしまった。それ以外は下着類や文房具でさえ、1駅先、2駅先まで足を延ばさないと何も手に入らない状態だった。前にも書いたとおり我が家には車がないので、たまに実家の父に連れて行ってもらったり、通販で買い物したりせざるを得なかった。マンションが建ち続け、どんどん住民は増えていたというのに。
それが、今やシネコンあり、ショッピングモールあり、レストランのテーマパークあり、で、この私鉄の駅の中では乗降客もベスト・スリーに入っているとか。当時を思うと実に隔世の感がある。
そんなわけで当時は自分のものを買い物した記憶はあまりなく、ひたすら息子のものばかりに目を取られていた。今、当時の写真なりビデオなりを見ると、息子はいつも新しいものを着せてもらってピカピカ、かたや私や夫は結構哀しい格好をしている。そんな反動もあり、息子が保育園の年長組の年に出来たアウトレット・モールの出現により、これまで抑圧されていた買い物欲に一気に火が付いてしまった。親子ペア等も買って楽しんだし、息子はキッズ・コーディネイト・ファッションショーに参加したりもした。
さすがにお客さんは地元民ばかりでないし、そうそう足繁く日参する人もいないから、土日の二重価格(いわゆる一見さん価格?)等も普通は見抜けないけれど、私はすっかり目だけ肥えてしまい、前シーズンからのキャリー品等もわかるし、ちょっとやそっとの値引きでは手に取らなくなった。お値打ち品は1点もののサンプル品。その場で買わずに迷って戻ったらなくなっていた・・・、という悔しい思いも何度も経験したけれど。
そして数年後。
再発が分かった時に、これからはもうモノを増やすのは止めよう、と強く思った。都心のデパートのセールに出かけるほどの体力はないし、残される夫に処分してもらうのも申し訳ないし、これからはなるべくシンプルにすっきりと、余計なものは削ぎ落として暮らしていかなくては、と。もちろん毎週の通院費の額を考えれば、そんな買い物などしている余裕だってない、と。
それでも喉元過ぎれば熱さを忘れる、という諺どおり、小康状態が続くようになると、情けなくもまた買い物のワクワク感に目覚めてしまった。もちろん借金までして買い物するとか、カード破産状態の買い物依存症というわけではないし、身の丈にあった程度の可愛いものではあるのだが。
夫は半ばあきれているのかもしれないが、私が機嫌良くしていてくれれば(うるさくなくて)良いと思うのか、彼自身も着道楽であるので、あまり深く追求はされない。私が買い物を止めたら、いよいよ最期だ・・・とでも思っているのだろうか。
再発したって、おしゃれは絶対に大切だと思う。ただでさえ気持ちが滅入る中で、服装や見た目なんかどうでもいいか、と身なりに構わなくなってしまったら、やはりあまりに淋しすぎる。気持ちを前向きにしていることで免疫力は必ずや上がるはず。自分で気に入った格好、納得した身なりをしている方が絶対に元気になれるに決まっている。とあれこれ理由をつけて、いい買い物ができればな、と今日もウインドウショッピングに出かけた。
去年は休職明けすぐだったので、当然のことながら夏のボーナスの手取りは殆どなかった。今年は額面通り頂くことができたので、無事に1年間勤められた・・・というお祝いも兼ねて夏用のサンダルを3年ぶりに買ってしまった。去年はタキソテールの副作用で足の爪が脱落していたので、つま先が出るサンダルは履けなかったけれど、右の親指の爪以外はほとんど元通りになったので。
一方、息子は親に似ず、今のところ全く身なりに構わない。ガールフレンドでも出来れば少しは変わるのかもしれないけれど・・・。今でも私がコーディネートして出すものを何も言わずにただただ漫然と着ているし、シャツのすそが中途半端に出ていようが、ファスナーが途中まで開いて(!?)いようが、「我、関せず」で、実に困ったものである。
もはや子供服が着られないほど大きく育ってしまい(夫との身長差はわずか2cm、体重差20㎏)、170センチサイズがある数少ないブランドもまもなく卒業だろう。痩せっぽちではあるが、これからはメンズのМサイズで十分いけそうだ。今も細身で着にくくなったものを夫が横流ししているが、夫には失礼ながら、確かにプリッツ体型の息子が着た方が似合うかも・・・、とひそかに思っている。
もう10年近く前になるが、最寄り駅にアウトレット・モールが出来た。以来すっかりお得意様になり、デパートでプロパー価格のモノが買えなくなった。
この街に引越してきた頃、駅前にはデパートとスーパーがドンと構えていた。確かにお客さんより店員の方が多いかも・・・、と恐縮するくらい空いており、実にのんびりゆったり買い物ができて人疲れしないので、私としてはとても重宝していた。
が、その後、私が海外研修に出ている間に両方の店舗が撤退。阪神大震災の余波で新しく出店したスーパーも撤退。と不運が続き、息子が生まれてはじめの2年間は駅前には小さな生鮮食料品店1軒になってしまった。それ以外は下着類や文房具でさえ、1駅先、2駅先まで足を延ばさないと何も手に入らない状態だった。前にも書いたとおり我が家には車がないので、たまに実家の父に連れて行ってもらったり、通販で買い物したりせざるを得なかった。マンションが建ち続け、どんどん住民は増えていたというのに。
それが、今やシネコンあり、ショッピングモールあり、レストランのテーマパークあり、で、この私鉄の駅の中では乗降客もベスト・スリーに入っているとか。当時を思うと実に隔世の感がある。
そんなわけで当時は自分のものを買い物した記憶はあまりなく、ひたすら息子のものばかりに目を取られていた。今、当時の写真なりビデオなりを見ると、息子はいつも新しいものを着せてもらってピカピカ、かたや私や夫は結構哀しい格好をしている。そんな反動もあり、息子が保育園の年長組の年に出来たアウトレット・モールの出現により、これまで抑圧されていた買い物欲に一気に火が付いてしまった。親子ペア等も買って楽しんだし、息子はキッズ・コーディネイト・ファッションショーに参加したりもした。
さすがにお客さんは地元民ばかりでないし、そうそう足繁く日参する人もいないから、土日の二重価格(いわゆる一見さん価格?)等も普通は見抜けないけれど、私はすっかり目だけ肥えてしまい、前シーズンからのキャリー品等もわかるし、ちょっとやそっとの値引きでは手に取らなくなった。お値打ち品は1点もののサンプル品。その場で買わずに迷って戻ったらなくなっていた・・・、という悔しい思いも何度も経験したけれど。
そして数年後。
再発が分かった時に、これからはもうモノを増やすのは止めよう、と強く思った。都心のデパートのセールに出かけるほどの体力はないし、残される夫に処分してもらうのも申し訳ないし、これからはなるべくシンプルにすっきりと、余計なものは削ぎ落として暮らしていかなくては、と。もちろん毎週の通院費の額を考えれば、そんな買い物などしている余裕だってない、と。
それでも喉元過ぎれば熱さを忘れる、という諺どおり、小康状態が続くようになると、情けなくもまた買い物のワクワク感に目覚めてしまった。もちろん借金までして買い物するとか、カード破産状態の買い物依存症というわけではないし、身の丈にあった程度の可愛いものではあるのだが。
夫は半ばあきれているのかもしれないが、私が機嫌良くしていてくれれば(うるさくなくて)良いと思うのか、彼自身も着道楽であるので、あまり深く追求はされない。私が買い物を止めたら、いよいよ最期だ・・・とでも思っているのだろうか。
再発したって、おしゃれは絶対に大切だと思う。ただでさえ気持ちが滅入る中で、服装や見た目なんかどうでもいいか、と身なりに構わなくなってしまったら、やはりあまりに淋しすぎる。気持ちを前向きにしていることで免疫力は必ずや上がるはず。自分で気に入った格好、納得した身なりをしている方が絶対に元気になれるに決まっている。とあれこれ理由をつけて、いい買い物ができればな、と今日もウインドウショッピングに出かけた。
去年は休職明けすぐだったので、当然のことながら夏のボーナスの手取りは殆どなかった。今年は額面通り頂くことができたので、無事に1年間勤められた・・・というお祝いも兼ねて夏用のサンダルを3年ぶりに買ってしまった。去年はタキソテールの副作用で足の爪が脱落していたので、つま先が出るサンダルは履けなかったけれど、右の親指の爪以外はほとんど元通りになったので。
一方、息子は親に似ず、今のところ全く身なりに構わない。ガールフレンドでも出来れば少しは変わるのかもしれないけれど・・・。今でも私がコーディネートして出すものを何も言わずにただただ漫然と着ているし、シャツのすそが中途半端に出ていようが、ファスナーが途中まで開いて(!?)いようが、「我、関せず」で、実に困ったものである。
もはや子供服が着られないほど大きく育ってしまい(夫との身長差はわずか2cm、体重差20㎏)、170センチサイズがある数少ないブランドもまもなく卒業だろう。痩せっぽちではあるが、これからはメンズのМサイズで十分いけそうだ。今も細身で着にくくなったものを夫が横流ししているが、夫には失礼ながら、確かにプリッツ体型の息子が着た方が似合うかも・・・、とひそかに思っている。