ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.7.22 地域に開かれた・・・

2010-07-22 22:19:02 | 日記
 大学教員の任務は今や教育・研究だけでなく、社会貢献が3番目の柱になっている。その他、組織運営などなど本当に忙しい。そのため、大学自体もかつての象牙の塔ではなく、「地域に開かれた大学」を標榜して久しい。特に税金を投入している公立の大学というと、タックスペイヤーである地元住民への貢献を抜きには存在し得ないものなのかもしれない。

 先日、テレビのニュース番組で「進化する学食」が取り上げられていた。ワンコインで有名店のランチが楽しめる所、子連れでも子供の面倒を見てもらいながらランチを楽しめる所、1000円でおつりがくる本格的フレンチやイタリアン、デザートや焼き立てのパンを楽しめるカフェなどなど。とても大学内とは思えない素敵なレストランもあった。インタビューを受けているお客さんの中には、かなり遠くから電車賃をかけて訪れている人もいた。

 今、私の職場である大学にフレンチレストランがオープンして数か月。かつてはどこが入ってもなかなか繁盛せず、そのうちメニューが限られ、利用する人が減り・・・と悪循環で、何度も業者が代わったり休業したりしていたことが嘘のように、とても活気に溢れている。「地域に開かれたレストラン」ということでランチタイムは教職員でも予約はできない。当初からとても繁盛しており、行ってもとても直ぐには入れず、待ち時間を入れると昼休みの時間内に食事をするには結構厳しくて、最近ちょっとご無沙汰していた。

 聞くところによると、口コミで近所の奥様たちにとても好評のようで、ベビーカーを引いた若いママたちや高齢の方たちがかなりお見えになっている様子。学内を歩いていても、明らかに学内者でない人たちに数多く遭遇するようになった。そして11時半から2時半の3時間のランチタイム営業時間中、ずっと懇談している方たちが多いようだ。確かに前菜がビュッフェ形式だし、お茶類もコーヒー・紅茶・ハーブティが各々アイス・ホットあり。セルフサービスでお代わり自由なので、時間いっぱいねばっても全く困らない。窓辺には水辺あり、緑ありで、大学内にいるとはちょっと思えない雰囲気で、とても洒落ている。
 そんなことから、昼休みに行ってみても「何時に席が空くかわかりません。」と言われる状態が続いていたようだ。それで、教職員から、昼食が取れないというクレームがあったのかどうか定かではないが、7月からは、お店側はやむなくランチタイムは80分の時間制にした様子。それでも11時半のオープンで満席になってしまえば、その方たちは12時50分までいられるわけだから、12時半から昼休みである私たち職員が出かけて行っても、片づけ等考えれば席に着けるのは1時近く。1時半には自席に戻って仕事を始めなければならないから、正味20分くらいしかいられない、という。それなら生協食堂で掻き込むのと大差ない、と。

 過日、久しぶりにそのレストランに行ってみたら、肩透かしされたかのようにすんなり入れた。子供たちが夏休みに入ったから、近隣のお母様たちが来られなくなったのかどうか。

 もちろん学内には立地してはいるが、学内者専用のレストランではなく、あくまで「地域の皆様に愛されるレストラン」がコンセプトのようだから、お店側としても、これから地域住民と学内者向けのサービスをどう共存させていくのか、難しいところだろう。

 東西に2キロもある横長のキャンパス。学外の飲食店を利用するには優に10分以上歩かなければならない私にとって、一番近いこのレストランを利用するか、生協食堂かコンビニ食堂で掻き込むか、お弁当を持参するかという選択肢しかない。いずれにせよ、願わくば、午後の仕事に備えて気持ちのいいランチタイムを過ごしたいものだ。

 さて、夫と2人の穏やかな生活も今晩まで。
 明日は登山や農業体験で真っ黒に日焼けしたであろう息子が賑やかに帰ってくるだろう。
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