ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2013.1.19 sakuraさん・・・哀しすぎる知らせ

2013-01-19 12:13:25 | 日記
 昨日、昼休み前にスマホのメールランプが点滅しているのに気付いた。誰からだろう、と思って差出人の名前を見てはっとした。
 ブログを通じて知り合ったsakuraさんからのもの。(あ、メールが出来るようになったのだ。)と思うと同時に、一瞬嫌な予感がしたけれど、でもそんなことがある筈はない・・・と開けて、・・・固まった。

 彼女、ではなく、彼女のご主人からのお知らせ。
 一昨日、17日の夜、彼女が天に召されたというものだった。

 私より2つ年下で、まだ40代。4月生まれでいらしたので、あと3カ月で50歳のお誕生日を迎えられる筈だった。そして、私と同じ頃から再発治療を続けていた。メールをやりとりするようになり、びっくりするほど共通点があって、不思議なご縁に驚かされることが沢山あった。思い切って実際にお目にかかったところ、思った通りの素敵な方で、古くからの友人のように、すぐに打ち解けて話が弾んだ。ウイットに富み、思いやり溢れる心優しい言葉にどれだけ励まして頂いたかしれない。

 年末、sakuraさんからメールが届いた。
 「年末の忙しい時期なのに、検査のため大事をとって入院することになりました。」と。
 時節柄、すぐにお見舞いに伺えそうになかったので、心ばかりのお見舞いをお送りした。安静にしているだけで退屈していらしたご様子で、検査の前日までは、頻繁に可愛いテンプレートのクリスマスメールやらデコメやらを頂いていた。
 が、検査前夜、「明日は頑張ってくださいね。」と応援エールを送った時、いつもは長い返事が来るのに「ありがとうございました。言葉が出てきてくれません。」という短い返事だった。嫌な予感がした。一体どういう意味だろう・・・と。
 夫に問いかけたところ「そのくらい嬉しいっていうことじゃない?」と能天気な返事だった。

 その翌日、検査お疲れ様でしたメールをお送りしたところ、ご主人から、「本人は返信出来る状態でなく呂律が回らない・・・」との返信が来た。言葉がなかった。
 昨夏にお目にかかった時にも楽しくランチをしたのに。私が9月から始まったEC治療でご無沙汰してしまったが、治療が一段落した年明けには是非再会を、と約束していた。
 それなのに、そんなに急変するものなのか。確かに秋は体調がすぐれず、治療が出来ない日が続いているとは伺っていたけれど。

 年が明けて、ご主人と連名の年賀状を頂き、無事に年を越されたのだと安堵していた。メールするのはご迷惑だろうと遠慮していたが、とりあえずそのお礼と、案じていました、というメールを差し上げた。
 ご主人からお正月は実家で過ごされ、2日から再入院しました、との返信を頂いた。相変わらず失語状態が続いている、とも。それが今月4日のことだった。

 そして昨日。2週間も経たないうちの突然の訃報だ。
 若すぎる、早すぎる哀しい知らせ。あまりに衝撃が大きい。体も心もまた固まってしまいそうで、受け容れるのに時間がかかりそうだ。

 ご主人からの「○○の分まで長生きしてください」という言葉に涙が滲み、息苦しい。その後はじっとしていると泣けてきそうで、大車輪で仕事をした。職場では気が張っていたけれど、帰宅すると、がっくりきた。
 夫にも知らせていた。夫は彼女のために、と赤い薔薇を一輪買ってきてくれた。彼女を偲び、飾った。

 病気になったからこそ、こうした数々の素敵な出逢いに恵まれ、この齢になって新しい友人を作るという幸せに恵まれた。けれど、同時にこの病気になったからこそ、こうして同じ病の友を、辛くやるせない思いで見送らなければならない、ということか。



お読み頂いている皆様へ

 この記事を書くかどうか、そしてハンドルネームとはいえ、sakuraさんが天に召されたということをこの場で明らかにすることについて、とても悩みました。
 けれど、一昨年の11月から1年以上、このブログのコメント欄でのやりとりがあったsakuraさんのことをご存知の方は多いのではないかと思います。その人柄が滲み出るような、控えめで思いやりに満ち心温まる素敵なコメントを数多く頂いておりました。
 秋以降、彼女からのコメントが途絶えていることを心配されていた方も多かったことと思います。そして年末、彼女から久しぶりにコメントがあった時には一緒に喜んで頂けたのではないでしょうか。
 彼女からのコメントは12月24日が最後になりました。その日、既に入院されていたにもかかわらず、携帯から入れて下さったのだと思います。「なんでもない事が幸せです。家族でクリスマスイブを過ごす事が案外、贅沢なイベントかも知れませんね?」というコメント。実際に彼女が一人病室にいらしたことを思うと、あまりに重く、言葉がありません。

 今回、あまりに突然に、あれから1か月も経たないうちに、こんな哀しすぎる記事をアップしなくてはならなくなり、胸が潰れる思いです。
 おひとりでも多くの方に、sakuraさんのご冥福をお祈り頂ければ、と思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

合掌。
コメント (7)
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