先週水曜日に、新しいホルモン治療薬・フェソロデックスを初めて注射した。
その後の体調であるが、翌日まで少し痛みが残り、火照りが気になった以外は特に変わったところはない。
痒かったり、硬くなったり、ということもなく、どこが注射跡だったのだろう、と探してもわからないほどの呑気さだ。
このまま殆ど副作用を感じることなく奏功して続けられたらどれほど有難いことだろう、と思う。欲張りすぎだろうか。
それにしても今年は本当に寒い。
今日も夜遅くから雪になり、明後日も降るという天気予報だ。先週の大雪の残りが日陰ではまだ溶けきらずアイスバーンのままになっているというのに・・・。
昨夏は暑さが厳しかったから、今春は花粉の飛散量も昨年より多いと聞く。夏は暑くて冬は寒いというのは、四季がある国に住んでいるのだから、メリハリが効いているといえばそうだけれど・・・。
振り返れば、私の子ども時代、昭和の夏はもっと暑かったし、冬はもっと寒かった記憶がある。
夏の暑い盛りにクーラーを入れてもらえるようになったのは、いったい幾つの頃だったろう。扇風機の生ぬるい風、網戸、団扇がせいぜいだった。夏休み、学校のプールから帰ってきて、汗をかきつつお腹にタオルケットをかけてもらってお昼寝していたものだ。
冬は冬で、石油ストーブの臭いにちょっと頭が痛くなったり、炬燵に入ってしまえば出るのが億劫になって叱られたり。それでも炬燵の中でうたた寝するのはなんとも幸せな時間だった。ホットカーペットはまだ贅沢品だったようにと思う。
そんなこと平成生まれの息子には通じないのだろうけれど。
さて、年末年始の休み中に読んだ本、最後となる6冊目は諸田玲子さんの「思い出コロッケ」(新潮文庫)だ。
帯には「向田邦子に捧ぐ 愛と笑いが食卓を包んでいたあの頃―。昭和の残り香漂う作品集」とある。裏表紙にある通り、「昭和を舞台に大人の恋、男女の情愛、そして家族の真実を描いた静謐な7篇」だ。
私の好きな向田さんの代表作「思い出トランプ」を彷彿させるが、文字通り向田さんの没後25年特集をきっかけのトリビュート小説だそうだ。
食べることが好きでいらした向田さんへのオマージュとして、食べ物をタイトルにしたという。表題のコロッケ、黒豆、パエリア、ミートボール・・・。実際に書いてみたら、トリビュートというより自分の世界になったと書いておられる。
諸田さんの本を読んだのは初めて。時代小説の名手で、あとがきによると現代ものは書かないつもりでおられたというが、なかなかどうして。私より7歳お姉さんであるが、舞台である1981年(向田さんが亡くなった年)当時、私は大学生だ。懐かしい昭和の香りが随所に溢れ、堪能した。
ああ、恐れ多くも、私も向田さんの享年を超えてしまったではないか。結婚式の披露宴で、好きな作家は向田邦子さんなどと言っていた私が、気づけばなんとも恥ずかしい51歳・・・である。
その後の体調であるが、翌日まで少し痛みが残り、火照りが気になった以外は特に変わったところはない。
痒かったり、硬くなったり、ということもなく、どこが注射跡だったのだろう、と探してもわからないほどの呑気さだ。
このまま殆ど副作用を感じることなく奏功して続けられたらどれほど有難いことだろう、と思う。欲張りすぎだろうか。
それにしても今年は本当に寒い。
今日も夜遅くから雪になり、明後日も降るという天気予報だ。先週の大雪の残りが日陰ではまだ溶けきらずアイスバーンのままになっているというのに・・・。
昨夏は暑さが厳しかったから、今春は花粉の飛散量も昨年より多いと聞く。夏は暑くて冬は寒いというのは、四季がある国に住んでいるのだから、メリハリが効いているといえばそうだけれど・・・。
振り返れば、私の子ども時代、昭和の夏はもっと暑かったし、冬はもっと寒かった記憶がある。
夏の暑い盛りにクーラーを入れてもらえるようになったのは、いったい幾つの頃だったろう。扇風機の生ぬるい風、網戸、団扇がせいぜいだった。夏休み、学校のプールから帰ってきて、汗をかきつつお腹にタオルケットをかけてもらってお昼寝していたものだ。
冬は冬で、石油ストーブの臭いにちょっと頭が痛くなったり、炬燵に入ってしまえば出るのが億劫になって叱られたり。それでも炬燵の中でうたた寝するのはなんとも幸せな時間だった。ホットカーペットはまだ贅沢品だったようにと思う。
そんなこと平成生まれの息子には通じないのだろうけれど。
さて、年末年始の休み中に読んだ本、最後となる6冊目は諸田玲子さんの「思い出コロッケ」(新潮文庫)だ。
帯には「向田邦子に捧ぐ 愛と笑いが食卓を包んでいたあの頃―。昭和の残り香漂う作品集」とある。裏表紙にある通り、「昭和を舞台に大人の恋、男女の情愛、そして家族の真実を描いた静謐な7篇」だ。
私の好きな向田さんの代表作「思い出トランプ」を彷彿させるが、文字通り向田さんの没後25年特集をきっかけのトリビュート小説だそうだ。
食べることが好きでいらした向田さんへのオマージュとして、食べ物をタイトルにしたという。表題のコロッケ、黒豆、パエリア、ミートボール・・・。実際に書いてみたら、トリビュートというより自分の世界になったと書いておられる。
諸田さんの本を読んだのは初めて。時代小説の名手で、あとがきによると現代ものは書かないつもりでおられたというが、なかなかどうして。私より7歳お姉さんであるが、舞台である1981年(向田さんが亡くなった年)当時、私は大学生だ。懐かしい昭和の香りが随所に溢れ、堪能した。
ああ、恐れ多くも、私も向田さんの享年を超えてしまったではないか。結婚式の披露宴で、好きな作家は向田邦子さんなどと言っていた私が、気づけばなんとも恥ずかしい51歳・・・である。