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体験感想記3(身体的心理的精神的)

2012-03-23 13:37:23 | manndarage1(髄膜種体験記)

先年久司先生の『パームヒーリング』や『導引』を翻訳(どちらも日貿出版社から発行されました)していた時、いつも『physical,mental and spiritual』という単語に戸惑わされました。少なくとも私達日本人に耳慣れた言葉にこんなのはありません。基礎的意味として翻訳すれば、物理的・心理的・精神的とでもなりましょうが、人間の健康に関する事ですから身体的・心理的・精神的という意味で使われています。上記二つの本に頻繁に登場してくるこのフレーズに相当悩みました。出てくるたびに身体的心理的精神的という翻訳を当てることに、作文する上で抵抗がありました。そして結局『心身』という言葉を当てました。英語と日本語では順序が逆だなあとも思いました。これは民族的な言葉の癖なのだろうと思います。

私達日本人は人間の存在を『心』と『体』として捉えていますが、英語を使う人々は身体的な存在と心理的な存在と精神的な存在として、人間を考えているのだと思います。だから医者を『フィジシャン』と呼び、体だけを対象としているのではと思い当たりました。フィジシャンに心のケアを要求するのは無理というものなのでは・・・・・それは日本人の心象なのでは・・・・・?と思います。『心身』という日本人の言葉が単純なのは、日本人の居住環境が英語圏の人々より素朴だったのだろうと思います。そして何よりも心の現れとしての身体を見ていたのだと思います。

さてどの世界(分野)でも進化が進むと細分化されてくる(文明社会では)ものですが、西洋社会は心を心理と精神とに分解しました。身体の方はあまり注意されていませんが、本当は組成と組織に分解されていると思います。宇宙の流転の法則通り『一が二になり、それがまた二に(つまり四に)なった』というわけです。東洋では未だに(?)『二』の段階で事足りているというわけです。本質を総合的に理解しやすいと言った方がよいかもしれません。分解しすぎると『木を見て森を・・・・』になってしまうからです。

ではその『心身』の前は何だったかというと、言わずと知れた『一』の世界、つまり『在』・我等が宇宙です。私達の世界に『無』はありません。東洋は『無』の世界と言っていますが、その『無』は『自由自在』という意味で『在らず』と言っているわけではありません。ではその『在』の前は何だったかと言えば、『大在』としか言いようがありません。これは言っても無意味なものです。それで先人達は『不可思議』と言ったのです。『不可思議』とは不思議という意味ではなく、考えても分からない能力を超えたものという意味です。だから『思議しても無駄だ』と言ったのです。

私達の宇宙はビッグバンで始まったとされていますが、そうだとしても『バンするもの』が在ったわけです。そんなものが存在する空間(?)が在ったのなら、それが『大在』ですが、それは『無』ではありません。『無』は私達の宇宙に存在する『何かが無い状態』です。だからもうその前を考えても、私達『在』の能力では無理なのです。私達は妄想に駆られず、『出来ない』ことを知る必要があると思います。

要するに私達は『在』、あるいは『有』の世界に生きています。その最初を『太初』、つまり『太一』と呼びました。その世界は『自由』つまりは『無』の状態として『在』りましたし、今もそのままです。なぜ『ビッグバン』なるものを想定したかというと、現宇宙にある多様性を説明できないからです。多様性を生み出すほど偏ったり揺らいだりした理由が分からないからです。大きく広がった事にしないと説明がつかないからです。広がりを持ったということで私達は今二極性の宇宙に生きているわけです。有無・プラスマイナス・陰陽・天地・・・・・私達はその中間に生きています。その度合いを『自由度』あるいは『不自由度』と言います。

最初の『自由』が展開する状態を、私達の日本語は的確にとらえています。それは『力(チカラ)』という言葉です。自由な力を発揮しているものを『カ(カタカナのカ)』と呼び、その現れているものを『力(チカラ)』と呼んだのです。そして当然力は波動の影響力を発散しながら展開するのです。それを何故かと言っても、『太初』、つまり『太一』が運動している静止だったからで、考えても無駄というものです。私達はこの原初の性質をみな付与されています。みなが原初の多様性だからです。

   だから、だから、私達は皆、この波動の現れ方として存在しています。

この波動が心身、つまり身体的心理的精神的に分けられるほどの波動範囲の綜合波動だと西洋科学は言っているのです。身体的波動は可視領域、心理的波動は運動領域、精神的領域は思考領域とでも言うべきでしょうか。つまりは密度と範囲の問題なのです。

ここからが今回のテーマです。私達の身体は、目に見える固体波動と、目にはみえないが条件反射みたいに身体を動かす情動的な波動と、目には見えないのはもちろん何のきっかけもなく人間の大脳によって展開できる空想的波動によって組織されているという事実です。そして食事、つまり環境摂取が、このすべてを左右しているという事実です。マクロビオティックはこの事実を捉えた『学』です。『道』です。そしてこの大宇宙における自分というものを知るためのものです。

この身体的心理的精神的波動は、波動レベルで見ると境界が明確ではありません。全ては曖昧で入り混じっています。身体的波動も二次波動の運動波動を生んでいて、これは心理的波動と同じレベルです。心理的波動は、刺激によって何らかの物質波動を生じさせています。これは身体的波動と同じレベルです。同じように何らかの条件で引き起こされ強められた心理的波動が、人格ともいうべきものになり、精神的波動の陶冶のきっかけになります。あるいはまた精神波動は妄想にもなり空想にもなり、真理の解明にもなります。要するに私達は身体的心理的精神的に総合して存在しています。同時に同一に存在しています。マクロビオティックというものはこうした私達の綜合的道で、これ以外にどうしようもありません。

ストレスが身体に与える影響、私の脱毛の体験と治癒の体験、痛みというものの意味、膀胱炎を思念で治したこと、ぎっくり腰の対処法・・・・・・認識することの意味、これらはみな身体的心理的精神的存在としての証拠だと思います。そしてそこに『言葉』というものの持つ意味が大きく浮かび上がってきます。もともと人間の聞き分けた『音』というものは、この地球上に生きる人間を取り巻いて発生する身体的心理的精神的波動を分解したものです。その音素を基本にして言葉は発生しました。ですから危険信号的音を受け取ると、人間も動物も生きとし生けるものは皆、その身体を緊張させます。笹にそよぐやわらかな風の音は、すべての物を安心させます。

ですから自分の発する言葉というものは、私達の身体的心理的精神的レベルを表しています。次にその言葉によって私達は自分の波動に影響を及ぼしています。言葉は精神波動のレベルに現在はありますが、太古の昔は心理的波動のレベルで、身体に直結していました。それでその音としての波動は心理的波動に影響し、身体的波動に作用します。言語の音は『カ』の発動状況なので、私達の日常発する言葉が今度は私達自身を逆に形成することになります。

思念は『このようになる』という意志の現れですが、認識は『こういう状態である』という事実の素直な受容です。思念の前に必要な前提です。ここに虚構が入り込むと思念はうまく作用しません。全てを受け入れること、これが自分を治療する必要条件です。この『受け入れる』という態度が、『思念』の通路を開きます。届けられるべき道筋を明らかにし届けられるべきものを正しく選ぶ方法です。『思念』を最も強力に送る言葉は『アリガトウ』です。『アリガトウ』は厳密な意味で感謝の言葉ではありません。『アリガトウ』によって引き起こされる二次波動が感謝の心です。正しい状況認識と『アリガトウ』の思念で届けられる正しい物質・運動波動が、適切な修復再生作用を引き起こします。その結果何とも嬉しいありがたい心を体験することになります。

再生、あるいは治癒という事態は、この認識と思念という波動が身体という物質波動を生む現場です。もちろんそれは身体という現行組織があってこそです。それがマクロビオティックで『食べもの、食べもの』という理由です。スピリチュアルが問題なのは、それが身体によって規制されているからです。スピリチュアル対スピリチュアルであれば、力学上の問題で解決されます。それが問題になるのは、身体的心理的精神的人間においてです。占いに頼ったり幻想に悩んだりするのは、耳無し芳一のように幽霊に取り付かれたりするのは、精神的波動の解釈の問題です。要するに波動を翻訳できないからです。正しく認識できないからです。それが出来れば言葉という波動の力で解放することが出来ます。

適切なマクロビオティックで生活を整えるということは、自分を取り巻く環境を自由に解放出来るようになるということで、それ以上に人生の目的はないと思います。そして許されるとするなら、自分の理解したことを分かち合うということです。全てが『太初』から始まった『自由』の分身なのですから。これで今回の一連の体験記事を終わりたいと思います。




そして今日も:

     私達は横田めぐみさん達を取り戻さなければならない!!!


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