一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

110  煤払い姉さん被りの似合う俺   豊春

2010年12月30日 | 

煤払い姉さん被りの似合う俺  豊春

 

神社仏閣などを除けば、死語になりつつある「煤払い」。近年の一般住宅では、煤(すす)の出るものがない。燃料に薪を使う囲炉裏などが消えたからだ。だからこの句の場合は、単に「ほこり」を払うでいいだろう。

 

作者が姉さん被りをして、鏡を見ているとはとても考えられない。誰かにそそのかされて、姉さん被りをさせられて、、「あなた、とてもよく似合うわよ」などとおだてられているのに決まっている。「そうか」と作者もその気になってご満悦なのである。

 

1年のほこりを払い終わって、いよいよ正月もすぐそこに来ていることを実感する。

コメント (2)
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