「増女・ぞうおんな」とは、能に使われる面で、創作した増阿彌にちなんで名付けられた。気高く神聖なイメージの女性で、神や仏の相の面になっている。従って使用される曲目も『熊野』『江口』などで、その主人公が女神・天女・神仙女等に用いられるそうである。
さてこの句では、毛虫を踏み殺したのは「増女」だという。そこで私が気になるのは、この「増女」は、作者自身かそれとも第三者か、ということである。
いづれにしても、とんでもなく面白い解釈が成り立つはずだ。それは、あなたの想像にお任せしたい。
スイカズラ(忍冬)