それでは予告どおり、本日発売された桜井くみ子さんの7枚目のシングル、「海峡かもめ」を早速取り上げることとします。
かもめはよく演歌に出てきます。北の地に飛来する姿が郷愁を誘うのでしょう。
この曲でも1番では群れをはぐれたかもめに自分を投影し、3番では絶叫をかもめに託す心境を歌っています。かもめをモチーフにした、せつない女心を歌い上げる本格的な演歌です。
桜井さんは冒頭から力強い歌声でぐいぐいと引っ張っていく感じです。
最近の演歌はカラオケの影響で、歌いやすい曲が好まれる傾向にあります。この曲は大変とっつきやすくカラオケに向いているとは言え、歌唱力がないと感情がきちんと表現できません。桜井さんの歌唱を規範、到達点と見るべきでしょう。
可愛くて歌がうまくて、天が二物を与えたような歌手、桜井くみ子さんにはこれからの演歌界を背負って立つ存在になってほしい。切にそう願っています。