黒川真一朗さんは2003年に「家族」でデビューされたときから注目をしてきた男性演歌歌手です。ソフトな歌声で好感が持てるのですが、あまり曲には恵まれてこなかったように思います。なぜかといえば、酒場ものや女うたで内向きの心を歌った曲が多いのが、彼の爽やかさに合わないように感じるのです。
ところで2月28日に出た新曲「風の街哀詩」(哀詩はエレジーと読みます。)はどうでしょうか。
内容的には女性歌手に多い旅情演歌ですね。でも女うたではなく、主人公は男性です。失恋の痛手をいやすため旅をする心情を歌っており、舞台は山形県です。
この曲は彼の新境地としてふさわしいものだと思いますし、今後はこの路線でプッシュして行ってほしいです。
彼より後に出てきた三山ひろしさんや福田こうへいさんに先を越された感がありますが、歌唱力と好感度ではひけを取らないので、この曲をきっかけに大きな飛躍を期待したいですね。