7時起床。台風の影響で朝から雨と思いきや、空は明るい。ただし、庭の木々を見る限り、つい先ほどまで雨が降っていたことが伺える。
急いで洗濯機を回し、外に干す。昼過ぎまでは晴れてくれたので、助かった。
部屋では、娘が1人で絵本を眺めていた。隣に座って読み聞かせるが、1周目が終わって2周目に入ったところで自ら本を閉じ、別のおもちゃで遊び始めた。そうか、同じ内容を2回連続はきついのか。お父さんも同感です。
昼過ぎから雨が降り始め、強くなったり弱くなったりを繰り返す。そんな中、テレビでスプリンターズステークス(G1、中山競馬場、芝1200m戦)を見る。私の好きなスノードラゴン君は雨で馬場状態が悪くなったほうが力を発揮できるので、「もっと降れ、もっと降れ」と祈る。しかし、結果は16頭中の15着。しかも1頭は競走中止したので、ほぼ最下位のようなものである。スタート直後に足を使ったためか、臨戦過程で頓挫(脚部不安)があって予定通りの調教が出来なかったためか、いつもの末脚が鳴りを潜めた。しかし、雨でどろんこになりながらも白い馬体を輝かせて一生懸命に走る姿は、心に響くものがあった。また、結果云々よりも、無事に走り終えてくれて一安心といった気持ちのほうが強い。もう10歳という高齢馬で、同期はみんな引退している中、現役で走り続けているだけでも素晴らしいことなのだ。それにしても、4年前のこのレースで優勝した時、それはちょうど私と妻の初デートの日だったのだが、あの時はまさか10歳まで走り続けているとは思いもしなかった。さすがに今年いっぱいで引退だろうから、次の行き先が無事に決まりますように。更にいえば、是非種牡馬になって欲しい。ただ、まずはとにかく無事に最後のレースまで走り切ってくれることを祈るばかりである。頑張れ、スノードラゴン。
夜、風が強くなってくる。雨戸を閉めようと思ったら、いくつかの雨戸が動かせなくなっていることに気付いた。建て付けが悪くなっていたり、場所によっては雨戸のレールそのものが朽ちていたりする。まあ、しょうがないか。固いものが飛んで来ないことを祈ろう。
夕食はカレー。ちょっと味が薄い。妻も私も、少し醤油を足して食べる。
夜遅くになって、雨風が強くなってきた。まさに、暴風雨である。特に風の強さが尋常ではなく、窓が揺れている。固いものが飛んでこなくても、風だけでガラスが割れてしまうのではないかと不安になるほどだ。
「先に寝るね、おやすみー」と寝室に入っていった妻が、しばらくして戻ってくる。そして、「雨漏りしてる」と一言。すぐに寝室へ行くと、窓のサッシの部分から水がぽたぽたと落ちて来ていた。しかも、複数個所から。雨風が強くなると勢いを増し、弱くなると収まるという感じだ。すぐに容器を置いて落ちる水をキャッチすると同時に、対策を考える。最終的には、以前に漆喰塗りの際の養生で使用したビニールシートや養生テープを使って、水を一ヵ所に集めることにした。とは言っても、手際よく妻が作業するのを、私はただ娘を抱きながら眺めていただけだ。
この騒動で娘も完全に覚醒し、元気いっぱい。結局、娘が寝たのは1時前だったと思う。
念のため、妻と娘は居間で寝ることにして、私が1人で寝室に残る。ビニール袋に滴が落ちるぽたぽたという音と、外から聞こえる風の轟音、窓や雨戸に吹き付ける雨、遠くから聞こえる何かと何かがぶつかった衝撃音…台風オーケストラの奏でる音たちに耳を傾けながら眠る。最初は寝られるだろうかと思ったが、案外すぐに意識はなくなった。