ベーコンとか生ハムとか自宅での食肉加工は楽しいですな。
他にもパンチェッタ(生ベーコン)とか、レバーペーストとか挑戦したことがあるのですが、なぜかソーセージだけはやってなかったんですよね。
なぜって、やっぱり羊なり豚なりの腸に詰める作業がなんとも敷居が高く感じられるんですよね。
しかし、やっぱりやってみたい。
と、先日豚の腸と豚腸用の絞り袋を買ってきて・・・捧持すること数ヶ月・・・先日その豚腸の塩漬けを引っ張り出してきてみると見ると・・・「もう賞味期限が切れそうじゃん!(っていうかこんなもんにも賞味期限ってあるのね)」
という言うことで一念発起で自家製ソーセージに挑戦。
ソーセージというと燻製のスモークドソーセージが思い浮かぶと思いますが、今回はボイルするのみの、ボイルドソーセージにします。
これだと全工程でもまあ4~5時間くらいで出来ますから。
スモークするにはこの上更に2時間くらい燻製して陰干ししないといけませんしね。
また、今回のレシピは長くて複雑なので、ところどころ(※)マークをつけて後述で補足説明をさせていただきます。
また豚腸用の絞り機は必須です。スーパーとかにはまず置いてませんが、アウトドアのショップや、西武や伊勢丹などの大手百貨店の食品売り場で大概売っています。
下記にリンクを張って置きますので、そこから購入することも可能です。
★★材料★★
豚バラ肉・・・・・・ひとかたまり(今回は450gだった)
豚腸・・・・・・・・一つ(※1)
塩・・・・・・・・・豚肉の重量の2%(今回は9g)
スパイス類(※2)
├セージ
├ローリエ
├クローブ
├胡椒
└ナツメグ
細かく砕いた氷・・・・・・・・・50gくらい
★★作り方★★
1.豚腸を流水で塩抜きする。柔らかくなったら開いている口を絞り袋の金具にはめて水を通しておく
2.スパイス類をミルミキサーで粉にしておく
3.まず豚肉を細かく刻む。1cm角くらいに刻んだら、包丁でがつがつ叩く
4.叩いた肉の半分は氷を加えてフードプロセッサーで更に細く挽く(※3)
5.肉をボールにあけて(2)のスパイスと塩を加えてしっかり練る(※4)
6.練り上げた肉の具合をみる。小さいハンバーグ状の塊を作って弾力を確かめ、焼いて味を見る。ちょっとしょっぱいくらいでよい(※5)
7.絞り袋に絞り金具を装填して、さらに豚腸を手繰って絞り金具に溜めておく
8.絞り袋に肉を詰めて搾り出し、空気が入らないよう慎重に、ソーセージを形成していく(※6)
9.大きな一本を半分に折ってクルリと捻じ曲げると半分の長さに。今回は1/4の長さで止めて、市販のフランクフルトくらいの長さになった
10.65~70℃のお湯で60分じっくりボイルする(※7)
11.ボイルが終わったソーセージを今度は氷水で一気に冷やす
12.氷から引き上げればまずは完成(※8)
★★ポイント★★
■※1(豚腸の塩漬け)
豚腸はとにかく長く入ってます。今回は多分1パックの中の1/4も使っていないと思われ、たぶんこの4倍の量でも1本の豚腸で作ることが可能だと思われます。
■※2(スパイス類)
今回のスパイス類はあくまで目安です。
マジョラムやオールスパイス、クミンなどを使うこともあり、またレモンやバジル、紫蘇を入れたソーセージもあります。
■※3(氷)
氷はフードプロセッサーの摩擦熱で肉がダレるのを防ぐためです。
水っぽくなりそうな気がしますが、何故か大丈夫でした。
たぶんもっと加えても大丈夫です。
■※4(しっかり練る)
よく練ることで、塩と肉のたんぱく質が反応して糊のように結着します。
これを怠ると、ソーセージというより細長いハンバーグになってしまいます。
■※5(ちょっとしょっぱい)
この後ボイルする時に塩気がやや抜けるのと、時間が経って塩がなじむので、ここではややしょっぱめくらいが丁度良いのです。
■※6(空気が入らないよう)
そうは書いてありますが、結構大変です。
まず絞り機から肉を搾り出すまでは、豚腸の先は縛らないでおき、絞り機から肉を出した後に空気を絞りながら縛ります。
それでも空気が残ってしまうことはあるので、その際には細い張りで「プスっ」と挿して空気を抜きましょう。
そこから肉が流れ出たりはしません。
■※7(60~70℃)
たんぱく質は固まるけど、火が完全に通らない絶妙の温度です。
大変ですが、温度計とにらめっこでがんばりましょう。
なるべく大きな鍋でやると温度の変化が少なくて楽です。
■※8
ボイルする温度(60~70℃)から自然放熱すると、30℃前後の雑菌が繁殖し易い温度の時間が長いので、一気に氷水で冷やします。
今回はボイルだけですが、この後スモークする場合、そしてスモークの後もこの工程をした方が良いでしょう。
★★食べる!★★
そしたら後は食べるだけ!
直ぐ食べても美味しいですが、1日くらい置くと塩やスパイスが馴染んで、いかにもソーセージになります。
さてここからは写真をデカクしますよ!!
さらにボイルするソーセージも良いのですが、せっかくの荒挽きプリプリの極太ソーセージなので、じっくりと焼いていただきましょう。
フライパンが冷たいうちから弱火でじっくりじっくり、片面10分もう片面7分くらい時間をかけて焼きましょう。
ザワークラウト(ドイツのキャベツの漬物)やマスタードを盛り付けて・・・ビールは必須ですよ!
今回は、白菜と大根、にんじんをコンソメスープとワインビネガーで煮詰めた、ザワークラウトモドキを作って添えました。
こうやって改めて見直すと大変な手間ですね~。
実際これ見て作る人がいるのか疑問ですが、まあ一応自分の記録として残してみました。
実際「作ってみよう」という方がいらっしゃったら、コメントなどにていただければアドバイスいたします。
ではでは
■ソーセージ用 口金セット (絞り袋付き)フランクフルト用 ■塩漬天然豚腸(ケーシング)直径34~36mm
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