ベガスに着いて3日目
14人乗りのバンをレンタルし
フーバーダム(Hoover Dam)に行った。



巨大なそのダムには

両腕を天に向けて伸ばした
羽の生えた二つのブロンズ像 (the Winged Figures of the Republic)や
作業員の像

そして このダム建設で
命を亡くした方々へのプラク―(plaque)などと一緒に
黒い犬” ニギー(niggy)”のプラク―と

お墓もある。

ダム建設中、
現場近くにいた子犬を作業員が見つけ
皆に可愛がられたニギー

悲しい事に
その数年後のある暑い日
トラックの影で
眠っていたニギー は
それを知らなかった作業員にひかれ
命を亡くした。


ニギーのお墓は
亡くなったその日
作業員によってたてられ

短いストーリーと一緒にプラクーも
そえられている事に
作業員たちのニギーへの愛情を
強く感じる。



この世で生きたその命を
誰かが心に想う事で
あの世のその魂は
心底 喜ぶように思えて
仕方ないから、
こうした形で 残された事が嬉しい。
niggy は
差別語である二ガー(Nigger)のように
ニグロ(黒人)を意味し
それが問題になった70年代に
取り除かれた最初のプラク―は
名前の代わりに
作業員たちのマスコット として
ストーリーと共に
再度たてられることになった、、と言う。



こんなにも愛されたニギーの名が
プラク―に残らなかったのが
無性に寂しい。


天にいる魂に想いをよせる時
その名を呼ぶのは
大切な事に思えるから
私はニギー って呼びながら
プラク―に描かれたこの仔に
想いを寄せたい。