↑ 朝起きると外は銀世界
けいちゃんたちが通う音楽教室は3学期に分かれ
学期ごとに授業料金を支払うようになっている。
オンラインでも支払いは出来るのだけれど
クレジットカードを使うと7%、、だったか
手数料金が取られるので
私は現金払いをするようにしている。
新学期が始まる前に支払いを済ませないと
5ドル追加され
その最終日が金曜の今日である事を昨日知り
仕事を終えてから
大急ぎで音楽教室へ走った。


そしてその足でイリノイの街にあるクリニックへ、、、


今日もそうやって 猛スピードで半日が過ぎた。






クリニックの待合室でペーパーワークをしていると
”家に帰って来たら
お前の車は俺の会社の車の後ろに駐車しろ
今日はガレージを使う用がある。” と
バッキーからテキストメッセージが送られて来た。
言われるように
ドライブウェイに車を止め家の中に入った。
暫くして
いつものように硬い表情をしてバッキーが帰宅する。
”俺は仕事に行っているのに
なんで会社の車が家にあるのか
お前は疑問に思わないのか?” などなど
私がバッキーに何の質問もしなかった事に対して
ブツブツ言い始める、、、、、、、や
硬い表情を保てなくなったかのように
顔がほころんで来たバッキーは
何やら嬉しそうに弾んだ声で話し始めた。
ちょっと前からバッキーが乗っているバンも
新しくしようと探していた所
仕事で行くある街のディーラーで売りに出されていた
日産の中古のバン クエスト(Quest) を見つけ
今日それを買って来た、、と言う。

私の車インフィニティ (INFINITI)も日産だ。
新しいバンは色も私の車と同じブラックであり
”兄妹のよう、、ね” と
いつものように子供じみた表現で返すと
バッキーも子供のように小さく飛び跳ね喜ぶ。
DVDプレイヤーが二つ付いている事も
バッキーを有頂天にしている。

”今度コロラドに行く時、 お前はこれで日本の映画を
ずっと観ているといい” と喜んで言う。
車を探し始めた、1-2か月前
”じゃあ 古いバンは買い取ってもらうの?” と
私が訊くと
”あの車は会社で働く青年にあげようと思う。” と
バッキーがその青年の話をしてくれた。
病気がちの親ごさんの世話もしている働き者のその青年の車は
私たちが乗る古いバンよりオンボロ
今にも走るのをやめそうだ、、、と
バッキーは この冬 車に困る青年を想像し
俺たちのバンを彼に使ってもらおう と
そんなアイデアが浮かんだようだ。

子供の頃この青年の立場であった私は
多くの人たちの親切を受け育った。
それもあり 今回のバッキーのアイデアが嬉しくて仕方なかった。
”この車に乗りたくなかったら
ジャンクヤードに持って行ってもいい
500ドルぐらいにはなると思うから、、、” と
そう付け加え青年に車を渡したらしい。
勿論青年は喜んで車を受け取ってくれ
それも 又 バッキーの機嫌がいい一つの理由、、のようだ。
今日も事が上手く運び
いい一日だった。
