資格マニアの徒然草ブログ

目標としていた70歳で五百資格、2年前倒しで達成しました、これからはジャンルに関係なく、徒然なるままに書いていきます。

読後感想~最近感じることが書かれていた、めいろまさんの本

2023年12月25日 | 読書感想

  日本人は何も知らないシリーズの5である。めいろまさんこと、谷本真由美さんの著作。ここのところ、出版されるごとに読んでいるが、私の感じていることかなり、書かれている。10章からの構成だが、章別に感じた幾つかを拾ってみた。

 第1章 LGBTQ施策をやり過ぎてバックラッシュ LGBTQの施策、日本はとうとう欧米の法律を追い抜いてしまった。自民党があっという間に作ってしまったLGBT理解促進法という名の法律だったかな。

 性自認で性別が変わってしまうというやつ、性自認さえすれば、女性のトイレも更衣室も温泉も入れるというもの。欧米ではこれで女性が騒ぐと、反対に本当の女性が罰せられている。ただ、欧米ではこれが揺り戻しつつあるというもの。当たり前だ、私が日本保守党に入党したきっかけもこれだからね。

 第2章 イスラエル・ハマス戦争 日本の報道は、ハマス寄り、欧米はもっとイスラエル寄りだという。私は、中東研究家の飯山陽さんの動画をよく見ているが、欧米はこちらに近い。ただ、イギリスの三枚舌外交など、欧米だって悪いのだ。本書では中東の地理を関東地方に例えている。私は地理が好きで、関東地方も中東の地図も頭に入ってるから、かえってうっとうしい感じ。

 第4章 AIで失業するケニアの宿題外注者 このタイトルは最初、意味が解らなかった。今は欧米の子供の宿題をネット経由でケニアなど、発展途上国の外注者がやっているという。途上国の単価が安く、ネットでやり取りできるからだ。これがAIができて自動でやってくれるから失業しているというもの。ホントにマイナーなニュースだが、日本だってねえ。

 第5章 最先端のAI これは実際に感じたこと。私、今年の春、新入社員研修で、チャットGPTを使ってみた。それで気がついたことだ。AIに業界のSWOT分析をやらせてみた。結果は、まあまあ、でも間違ってることもある。その間違い、どっかで聞いたことのある間違いだった。これは私の所属する業界のように小さな業界は、情報が少なく、AIがそれを使って処理するため間違えるようだ。この書籍には、例として「ボツワナの経済史」(超マイナーだ)が間違いだらけだったとか。

 第7章 世界の裏の顔 ポリティカル・コレクトネス、欧米では、政治や社会に中立であることが求められていいる。ニュースキャスターは色の黒い人ばかりを採用している。これは実は建前、イギリスのパーティでは、若いきれいな白人女性が、コンパニオンとして大勢派遣され、露出度の高い服で参加者の世話をする。これって、日本の芸者さんだ、ポリコレというのも偽善だね。

 第8章 やばいSNS TikTokは、アメリカ政府は完全排除、でも中国はアメリカ以外の国に売り込んでいる。日本も同じか、そしてアメリカへの不法移民の情報源は、TikTokのインフルエンサーだそうだ。世界は繋がっているね。

 第9章 ポリコレの続き 童話雪姫と七人の小人、現在は、これが、褐色の肌の姫と七人のおっさん・おばさん、になってるそうだ。小人って悪いイメージだそうだ。指輪物語でもそうだったよね。多様性というが、これがポリコレだ。ただしこれによりディズニーが売り上げを落とし、消費者離れを起こしているそうだ。そりゃ、そうだよね。

 書いていて、なんだか、もやもやしたつきものが落ちていくような気がします。

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民俗学の始まり~遠野物語を読んで

2023年12月08日 | 読書感想

 

 100分de名著ブックス、「柳田邦男の遠野物語」を読む。読む前、この本って何が書いてあるんだろうと想像した。明治時代のほ東北の物語。どんなストーリーなんだろうか。

 実際に内容に入ると、明治時代の遠野地方の民話が百以上詰まっている。一つずつの脈絡はない。有名なザシキワラシやオシラサマなども登場する。河童の子殺しや人間の親殺しなど読みずらいものもある。

 生と死、60歳を超えたら、若い人とは違った別の場所に住み、そして死んだらまたその近くに葬られる。姥捨て山(注 最近読んだが、これもある作家の創作らしい)とはちょっと違うが、まあそれに近い。

 そして、意外なことに地震の話が出て来る。明治三陸大津波だ。亡くなったはずの人がまた現れるという内容、幽霊などは普通に出て来る。

 この遠野って街、一度行ってみたいね。百名城、続・百名城も終わり、百名山も、もうこれ以上難しいから、温泉に鉄道があれば行きたいもんだ。

 遠野物語って、マンガもあるんだね。水木しげるさんだ、こっちの方が読みやすそう。

 

 

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キリストVSダーウィン、種の起源

2023年11月27日 | 読書感想

 

 しばらく前の話、夏にアルプスに登る際、山小屋での時間を過ごすための本を探した。山に持って行くのだから、あんまり厚くて重い本はだめ、そして、あんまり難しいのもダメ、で辿り着いたのが、ダーウィンの「種の起源」。

 ただし、原書は5百頁もあるそうで、その入門書を購入。それはNHKブックス「100分de名著シリーズ」だった。Amazonの中古、140頁、小屋で読むのにちょうどいい分量だった。

 ダーウィンの時代は、生命すべては、何とキリストがデザインしたとされていた。そこでこダーウィンは、出版に当たり、キリスト教関係者に引っ掛からないように、工夫したそうだ。

 生命の樹、種の起源で唯一の図だ。種の進化は枝分かれの過程、すべての生物は進化の最前線で、図の一番上のところ。ヒトは最も発達した高等生物、というのは誤り。ヒトもカエルも一番上の進化の最前線にいる。

ダーウィンのスケッチも載ってる。

 突然変異で生まれたものが、生存競争で、環境変化に対応できたものだけが生き残る。細かなことろは覚えきれないがこんなところ。

 中小企業診断士の仕事で、企業はどう生き延びるか、その例えで、ダーウィンは「強いものが生き残ったのではない、環境変化に対応できたものが生き残ったと考えた」などと、ダーウィンの例えをしゃべった記憶がある。今さらですが、それを補強してくれた書籍でした。

 名著は、当たり外れがない、また、名著、読みたいな。

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読後感想~豊かな日本はこう作れ!

2023年11月12日 | 読書感想

 

 元明石市長の泉房穂氏と藤井聡氏の対談本である。最近マスコミによく登場する泉房穂氏とはどんな方だ、と知りたいため購入した。

 書籍の感想は、まあ、あんまり深い内容ではなかった。泉氏は、常に市民を見て来たとか、愛が必要だとか。経済政策では子供に重点化、行政へのマーケティング、人材では、T型人材、頻繁な人事異動、職員のモチベーションアップ、岸田政権への提言、積極財政などだ。

 この辺のことでは、ほとんど聞いたことのない話はない。T型人材は、一つの専門に加えて、複数の準専門を持てというもの、これは私が資格の研修でよく使っている奴だ。あんまり新しいネタでもない。

 泉氏個人で言えば、上述のことを積極的に使っていき、明石市の人口増加や商店街の活性化などは評価できるし、全国的にも評価されている。自治体の首長の中では異色だったのは間違いない。

 市長を辞めた今、積極的に評論活動を推しているため、最近目に触れるようになったというところか。最後の積極財政で、藤井氏と結びついた。でもこの方が、今の日本国を変える人材かというと、そこまではどうだろうか。という感想だ。

 一度、ざっと読むとそれでいい。私は書籍を買ったが、ちょうど、ネットでダウンロードして読んでも十分なくらいの本だね。

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読後感想~新選組じゃなくて新徴組、を読んで

2023年10月21日 | 読書感想

 

 久しぶりに、時代ものを読む、新選組じゃなくて、「新徴組」(しんちょうぐみ)。新選組は、江戸で浪士を募り、京都まで行ったが、清川八郎の策略で、江戸に戻ろうとなった。しかし、京都残り組は「新選組」となり、会津藩の預かりになった。

 一方、江戸に帰った連中の、その消息は知らなかった。その江戸に戻った組は、「新徴組」となって、庄内藩の預かりとなった。庄内藩といえば、清川八郎が出身の藩だ。

 そして、その新徴組は、幕末維新で、最新鋭の武器、スナイドル銃を持ち、官軍相手に大活躍する。続・百名城巡りで、鶴ケ岡城に行ったとき、幕末維新では、庄内藩は強くて負けなかったと聞いた。ああ、あの話か、という感じだ。

 主人公は、あの沖田総司の義理の兄、沖田林太郎だ。従って、時々、新選組と沖田総司の消息が出て来る。新選組の動向は、新選組検定でたっぷり学習してるから、今は、あのときか、と時系列が一致する。 

 最後は、東北の各藩のうち、負けなかったのは、庄内藩だけになって、しようがない、官軍に降伏した。その途中のシーン、薩長のいる秋田へ遠征したときに、鳥海山を登るシーンがある。鳥海山は2千m以上もある山だ。山頂の小屋に泊ったが、寒くてどうしようもなかったシーンだ。この山(写真)を登ったのか、大した登山装備もない時代、大変だったろう。

 降伏した後も、明治維新では、庄内藩は優遇された。この小説の著者は庄内地方の方だそうだ。この歴史的事実、庄内地方の自慢になるね。負け続ける幕府軍にあって、勝ち続ける痛快な物語になってる。また、鳥海山、登りたいな。

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読後感想~中国経済崩壊宣言、中国ってひでえな!

2023年10月10日 | 読書感想

 

 石平さんと高橋洋一さんの共著だ。まず、統計、中国の統計は全く当てにならない。私、これは知っていた。なくなったソ連もデタラメの統計だった。同じ共産主義国、いい加減だろう。

 中国は人口14億人、そこに何と34億人分の住宅が造られている。アジア人全部が住めるほどの数だそうだ。そして不動産バブル。当然もう売れないが、銀行はカネを貸す。カネが続く限り、バブルは、はじけない。破綻させないように国営の銀行が貸し続けている。日本の常識では、とっくに破綻なんだが、破綻とは言わない、公表しない。習近平様の気に入らないことは言わない。そんな状態が続いている。

 通過発行権のない、地方政府は、もうお金が払えない、じゃどうするか、民間にはカネ、払えない、我慢しろ!という。見返りに「許認可」を緩める。これで我慢しろと。こんなこと続くわけがない。いつかとんでもないことになるはずだ。

 人口減少も続く。今から中国なんぞ、行けないぞ。企業の中国駐在員は、早く日本に帰ってきた方がいい。密告が勧められていて、危険だ。突然逮捕される。

 中国に投資? 今さら何を言うか。どっかの大企業がこれから中国に投資するって(あのサントリーだ)、新聞に出ていたが、元も子もなくなるぞ、この本、読んで、早めに引き上げたほうがいいぞ。

 

 

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読後感想~いい加減にしろ!

2023年09月30日 | 読書感想

 

 著者は、岩田温さん、最近動画でよく見るようになった方だ。政治学者でユーチューバーという肩書き。内容は、左寄りの有名人を徹底的にこき下ろす。

 読んでいて、小気味がいいほどこき下ろす。岸田総理、稲田朋美、林元外相、、泉健太、蓮舫、小池百合子、鈴木宗男、公明党、山口二郎、望月イソ子、倉田真由美、池上彰、ラサール石井、とその数は多い。

 ネタバレになるから内容はあんまり書けないが、2つだけ。ウクライナ戦争が始まった時、逃げろ!降伏しろ!と叫んでた評論家がいたが、それと同じことが載っている。

 「命を賭けて守るものなどない」(P186)という考え方を批判してる。ウクライナでは、ロシア地上軍がが侵攻してきた。逃げれば女子供老人はどうなるか、実際虐殺もかなりあったそうだが、そうなってしまう。成人男子が戦わないで、弱者を見殺しにするのかと。

 このような考えかたは、戦後日本の特殊な平和主義の下でした生れて来ない考え方だと、著者はいう。そうかもしれないね。実際に、太平洋戦争で、ソ連が日本に侵攻してきたときに、満州で一般人の虐殺が起きていたそうだから。

 もう一つ、本書の最後の方(P222)で、平和は戦争と戦争の間の期間、と書かれていた。これって、ローマ人の物語の塩野ななみさんが、同じことを書いていた記憶がある。長いローマの歴史を分析すると、そういう感想になるんだろう。残念だが、これは私も正しいと思う。歴史が証明してるんだから。

 ということで、最近の有名人の言動を、苦々しく思ってる方、これ読むとスッキリしますよ。

 

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読後感想~海賊と呼ばれた男、そしてマリアのように、鐵蔵にように残りの人生を・・

2023年08月29日 | 読書感想

 

 

 8月中旬の北海道滞在中に、「海賊とよばれた男」を読んだ。出光石油の店主の物語だ。95歳で死去、仕事は約70年間、全力で走り切った。小説の中、私は、日章丸事件だけは覚えていた。

 その前に読んだ、風の中のマリア、マリアは、オオスズメバチだが、生きた時間は約1ヶ月間、彼女も全力で生きていった。

 70年間の海賊とよばれた男、1ヶ月のオオスズメバチワーカーのマリア。この2冊を読んで、改めて考えさせられた。私は67歳、この先、もうあまり長くはない。死ぬまでというと長すぎるので、後期高齢者になる75歳まで、残り8年間を精一杯生きていきたい、と思って考えてみた、どうやったら、海賊やマリアのように生きられるか。

 自分の強みと弱みを洗い出してみる。自分のこれからの生き方の方向見出そうというものだ。強みは、ガス業界で35年、診断士として12年の実績、現在も仕事の方は好調、趣味の資格はもちろんだが、登山、お城、温泉などもだいぶ深くなってきた。一方、弱みは、カラダが多少ガタが来ていることくらい、経済面での心配は、今のところあまりない。家族も大丈夫だ。

 これらからは、引き続き仕事をして稼ぎ、その上がりを好きな趣味に使う。ただ使うだけじゃなく、ブログや執筆、講座などで発信し、社会貢献したいと思っている。最近、趣味のお城巡りの講演をやってくれと言われ、仕事以外で初めての講演の準備をしている。お城以外でも資格や登山、温泉などでもどんどん発信していこうと思っている。

 何だか、今の生活の確認のようになってしまったが、これらも、スケジュール帳が真っ黒になるまで行動して、生きて行きます。

 

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読後感想~めいろまさん、激安ニッポンを読んで

2023年08月23日 | 読書感想

 

 ツイッター(今は、Xというそうな)でおなじみ、めいろまさんの新刊、「激安ニッポン」を読む。さすがイギリスに住むめいろまさんだ。海外事情が的確。

 思い当たることがある、数年前、冬のアイスランドに旅行に出かけた。オーロラを観にだが、良く見えなかった。乗り継ぎで、デンマークのコペンハーゲンに寄った。お腹が空いたから簡単な昼食でもと、寄ったスタンド。

 ホットドッグとコーラを買う。これで、日本円にして1千円。別にごてごて盛り付けられてるわけじゃない。ただ、ソーセージとソースが塗ってあるだけだ。コーラは普通サイズ、アイスクリームが載ってるわけでもない。北欧は物価、高いなと思ったが、いや待てよ、この二十年物価が変わっていない日本の方が異常かもしれないと、と思ったことがある。どうやら、それがさらに増幅しているようだ。

(アイスランドで入った世界最大の温水プール)

 日本人は、最近は海外にも出かけなくなったし、バブルの時の物価のイメージがそのまま残っている。でも世界は着々と経済成長し、物価もそれなりに上っている。それを知らないのが日本人だけだと、めいろまさんは言ってる。その通りだ。

 そしてめいろまさんは、その原因に、文句を言えない非正規雇用者やお金を使わない高齢者たち、円安などを上げている。間違ってはいないがやや不足。めいろまさんはマクロ経済の専門家でもないからしょうがないけどね。

 めいろまさんの言うことに、あえてもう一つ私が追加すると、財務省の緊縮財政だ。ザイム真理教が諸悪の根源。積極財政に転換だ。さらには消費税の減税は効果が大きい。どっちかやれば劇的に経済は回復する。税収も増えるんだよ。

 

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読後感想~この小説、主人公はオオスズメバチだった

2023年08月22日 | 読書感想

 針ノ木登山のお供は、文庫本「風の中のマリア」、表紙が森の中の爽やか感が出ていて、主人公は、若い女性かと思わせる。しかし、あにはからんや、オオスズメバチのマリアだった。

 オオスズメバチの寿命は約1ヶ月、この間にワーカーとしての勤め、オスバチとの恋、女王バチとの関係、他の昆虫を襲う場面などが出て来る。そして、オオスズメバチの帝国の様子が詳しく出ている。

 この帝国(オオスズメバチの巣)は、特殊な帝国になってる。山の中でスズメバチには、ときおり出会うが、こんな生態だったとは知らなかった。

 もう一つ、著者の百田尚樹氏。動画は年中見てるが、あの人が、こんな小説書くなんて、別人かと思う。

 永遠のゼロ、日本国記、カエルの楽園は主題が同じだが、時代劇の影法師、青春小説の夏の騎士、ミステリーの野良犬の値段、そして昆虫が主人公の風の中のマリアと、全く違うジャンルものをよく書けるものだ。また、次も楽しみになってきた。

 

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読後感想~無人島で唯一持っていくとしたら・・の歎異抄

2023年07月31日 | 読書感想

 

 無人島に何か一つだけ持っていくとしたら歎異抄だ、ネットで検索すると、これ作家の司馬遼太郎が言った言葉のようだ。その歎異抄を読む。歎異抄は解釈本が多く、今回は、五木寛之本だ。五木寛之、いつ以来だろう、学生の頃、五木寛之集や青春の門を読んだ記憶がある。この人の本を読むのは、たぶんそれ以来だ。

 歴史で親鸞を習ったときのことのおさらい。「善人ですら救われるのだから、悪人は救われないわけがない。」普通の日本語とは逆だ。これ、歴史の時間で習った。ただしその解釈までは習わなかったと思う。

 この本にはこう書いてある。親鸞の言う「善人」とは、「自分の力を信じ、自分の善い行いの見返りを疑わないような傲慢な人」だ。そのような人は阿弥陀仏の救済の対象ではない。必死の信心に欠けるからだ。そんな善人でも自力に溺れる心をあらためて、他力の本願に立ち返るのなら必ず真の救いをうることができる。

 私たちは、業が深い、この世を生きるものは、ことごとく業を背負っている。すなわち「悪人」だ。おのれの悪に気がつかず傲慢な善人でも救われるのだら、まして悪人は・・というのはそういった意味だ、普通の日本語とは意味が違う。

 これは、今の法律で言う「善意」のことと同じだ。法律の「善意」とは、良いことではなく「知らないこと」だ。「善意の第三者」とはそのことを知らない第三者だ。これに対して法律で「悪意」とは、知っていることを言う。その行為を知っていてやる「悪意」と知らないでやる「善意」の違いだ。親鸞と近代の法学とは、時代が違うが、偶然だろうね。

 さて、一読した感想。全部で70頁ほど、そんなに我慢しないでも読めてしまう。いろいろ書いてあるが、とにかく念仏を唱えよ、というのが多い。

 文庫本の帯に「生きるのがこわい、死ぬのがこわいーそんなあなたへ」となっているが。私は、まだ別に怖くもない。登山やお城、仕事など残りの人生を楽しく暮らしている、そんな人間には、この本、歎異抄は、今のところ、まだ合わないようだ。

 一応本棚に置いといて、時期が来たらまた読もう、と思った読後感想でした。

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読後感想~帯がまさにピッタシ、ザイム真理教

2023年06月18日 | 読書感想

 

 まさにピッタリのタイトルである。ザイム(財務)真理教。時間を置いて、飛び飛びで読んだが、それでも十分理解できる。著者は、あの森永卓郎さんだ。経済本だが、わかりやすく書かれている。

 帯には、「財務省」という教祖様がいて、それを拝む信者、そしてそっぽを向いている森永さんと思しき人。この構図はよく書いたもんだ。ちなみにこの信者とは、地上波マスコミや、御用経営学者。今の官邸もそうだろう。

 私のブログ読者ならご存じだろうが、私は、もう20年も、財務省教祖とは正反対の、積極財政教祖の三橋信者だ。従って、いま日本で一番悪い奴は、財務省だと思っている。詳しくは三橋ブログなどを見てね。毎日読んでると、こっちも信者になるよ。

 この帯が出色だ。本の内容を読まなくても大丈夫。帯にすべてが書かれている。ネット書籍の場合は別にして、書店でこの本を手に取ると、これでほとんどがわかる。

 そして、この本、出版時には、大手出版社には全て断られたそうだ。そして一人でやってる出版社だけが出版してくれた。それだけ、企業にとっても、財務省・税務署に睨まれると、怖いということか。 そうこうしているうちに、新聞にこの本の広告が載った。

 失われた30年、日本はもう30年も経済成長していない。先進国では日本だけだ、なぜかわかる? 昔は、増税、減税両方で財政運営をコントロールしていたんだが、今は、減税って言葉、国内では死語になってる。聞くのは海外からの情報だけ。

 このザイム真理教の「財務省」教祖様、私が生きてるうちに、変身してほしいものだが、あの安倍総理でもできなかったことだから、難しいかね・・

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読後感想~不思議な小説、文豪漱石の夢十夜

2023年05月25日 | 読書感想

 

 先日、湯河原の宿、夢十夜のことを書いてから、この文庫を取り寄せて読む。私、若い頃から漱石ファンで、全集も揃えていた、ただし旧カナ使いだったため、全集のほうはあんまり読まなかった。もっぱら新潮文庫だった。長編はほぼすべて読んだが、短編は読まなかった。

 さて、夢十夜、短い小説で、10篇の漱石が夢観たことを書いているようだ。そのうちのいくつかは、出だしが「こんな夢を見た。」だ。

 そして10篇の特徴は、「死ぬ、殺す」など、夢しか出て来ないものがある。また、今日から「百年後」などの長い期間があっという間に来る。登場人物も「時代を超えて」いる。

 中には、走れメロスを彷彿させるシーン。走れメロスは太宰治、彼は昭和の初めだったから、漱石の方が早い。

 鎌倉時代の仏師、運慶が明治時代に登場する。木材の中に仏像が入っているからこれを掘り出すのだ、といって自分が懸命に掘るというシーン。

 自分が子供を背負って、子供の言うとおりに進んでいくと、背中の子供が、百年前、俺はここで殺された、というシーン。

 こんなシーンが10篇の中で登場する。不思議な小説だ。でも、考えてみると、夢の中だから、どんな状況設定でも、その後のストーリーは矛盾しないし、許される。うまく考えたものだ。

 私もこのブログで「こんな夢を見た」と書き出せば、どんな設定でも書き出せる、しかし、そんな奇想天外な設定で次が続くか、筋書きが書けるかは、疑問だが。その前に、まず、誰も読まないだろう。 

 さて、夢十夜の湯河原の宿、本がいっぱいあって、それを宿で読めるそうだ。テレビはない。本好きにはいいだろう。ネットの評価も、高そうだ。温泉も湯河原だから折り紙付きだ。配偶者に聞いたら、テレビないのはイヤ、だそうで、泊まりは実現しそうにない。

 夢十夜、30頁ほどの短い小説、すぐ読めるが、ゆっくり毎日1篇ずつでも読むといいと思う。

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読後感想~やっぱりな、日中友好侵略史

2023年05月18日 | 読書感想

 タイトルがすごい、「日中友好」、ここまではいい、その後は「侵略史」の文字が続く。日中は「友好絶対主義」で五十年続いてきた。しかし、それは友好という名の侵略だった、これがこの本の総括だろうと思う。

 昭和40年代、私が中学生の時、田中角栄が中国と国交を開いた。国交ができたことは覚えているが、この時、日本は、実はそんなに急ぐ必要はなかった。角栄がええかっこしいで、急いだだけだ。

 実は、中国は、金がなくて、そして文化大革命で荒れていた、困っていたのだ。ここに気がついていれば、そんなに負い目を追うことなく、国交を開き、これが続いたろう。当時はパンダブームに隠れてそんなことはわからなかった。

 私が、会社に勤めても、中国の援助をし続けた。中国の技術者が何度も来て、仕事を教えた。職場が変わっても何度も来た。おそらく同僚は皆同じだったろう。

 そして、熱烈歓迎という看板まで作って中国人を迎えた。また私、中国上海まで行ってODAを与えた。もちろん、それは心から良かれと思っていた。でも今思えば、それは間違っていたようだ。中国は盗むだけ盗んで、今はそれを武器にして、日本を乗っ取ろうとしているようだ。

 中国は今も、友好という名の侵略を続けている。宇宙で核を無効化する技術は、日本の自動運転技術が不可欠だそうだ。最近トヨタが中国とこの技術で提携してしまった。よくはわからないが、これで、中国は、宇宙空間では、(一時的かもしれないが)アメリカの核を無効化できるようになるそうだ。これで、世界の覇権を握ることになる。

 「覇権」、これは私の子供の頃、テレビやマンガで、宇宙には悪の征服者がいて、世界を征服する欲望を持っていて、やられそうになるが、これを正義の味方が登場、悪をやっつけてしまう。めでたしめでたし、というストーリーだった。

 中国の考えは、我々日本人のように、損得レベルじゃない、その上のレベルの「覇権」主義である。自分の征服欲望が優先する。台湾を攻めても、中国にはそんなに得はない。しかし、覇権を握りたいのだ、それは損得ではない、その上のレベルだ。恐ろしい国だ。

 安倍さんが亡くなってから、中国はさらに悪くなった、正直、せめて自分が生きてる間は、日本は何とか持ちこたえてほしいと思う今日この頃である。

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読後感想~世界のニュースを日本人は何も知らない4

2023年04月13日 | 読書感想

 

 著者は、谷本真由美氏、あのめいろまさんである。先の選挙で大阪府知事に立候補した谷口真由美氏とは別人だ。私はまいろまさんをツイッターでフォローしている。アイコンは外国の赤ちゃんだ。みにろま君かな。

 ふだん、結構、過激なツイートが多い。先日もFランク大学は不要と書き、盛り上がっていた。めいろまさんは、Fランク大学の学生の中には、小学校の算数が十分できない学生もいて、授業が成り立たないと教員が嘆いているという。このテーマは、私も共感した。資格試験の講座で、実際、小学校高学年の算数ができない人もいたからである。

 ただ、本書のように出版物となると、さすが文章を選んで書いている。ということで、ツイッターほど迫力は感じられない。

 本書の本文は、ネタバレするから、一番、ピンとくる、「はじめに」の中の話を書く。ウクライナ戦争が始まった。著者も書いているように、世界中の人が予想もしていなかった。再生エネルギーも自動運転もこの戦争では役に立たない。生死を左右する状況では、まるで役には立たない。その動画は、19世紀のようだと。

 日本人は、特に一部の野党は、話し合いでや交渉で平和は保たれると思っていたようだが、それは間違いだった。世界の中では、まったく思考が異なる人種、(人種と言っていいのか、人間じゃないような気もするが)がいる。

 SDGsだって、世界ではほとんど知られていないし、LGBTだって、あんまり普及はしていない。日本だけが盛り上がってる。やっぱりそうか、胡散臭いし、そんな気がしてたんだよね。それに環境問題だって、欧州ではLNG火力や原子力の再稼働にかじを切ったようだが、日本じゃ、これから、脱炭素だ。本書のタイトル通り、世界のニュースを日本人は何も知らない。

 

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