碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

ブルーノートの夢

2009年01月30日 | 本・新聞・雑誌・活字
昨日は、来週に迫った4年生の卒業研究発表会のリハーサルが、朝から夕方まで行われた。

論文と共に、その発表も審査の対象となるのだ。たくさんの“ダメ出し”をする。

今日は、副査を務める他所の研究室の発表本番。これまた、ずっと教室にこもって、発表を聞き続け審査を行う、ハードな一日。


閑話休題(お話変わって)。

見つけると、どうしても、手が伸びてしまうのが<ジャズ本>だ。

ましてや「ブルーノート」の文字があれば、もう止まらない。

『ブルーノート100名盤』(平凡社新書)は、どこを開いても楽しい。

今年、いや今月、創立70周年を迎えた最強のジャズレーベル。数多ある名盤の中から「私のベスト3」を選ぶ、という世界的なアンケートが行われた。この本は、その結果発表みたいな一冊だ。

で、一体何が選ばれたのか。

第1位 「ブルートレイン」 ジョン・コルトレーン
第2位 「サムシング・エルス」 キャノンボール・アダレイ
第3位 「クール・ストラッティン」 ソニー・クラーク
第4位 「モーニン」 アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ
第5位 「処女航海」 ハービー・ハンコック
第6位 「ヴィレッジ・ヴァンガードの夜」 ソニー・ロリンズ
第7位 「アウト・トウ・ランチ」 エリック・ドルフィー
第8位 「キャンディ」 リー・モーガン
第9位 「ソウル・ステーション」 ハンク・モブレー
第10位 「バードランドの夜 Vol.1」 アート・ブレイキー

以上がベスト10だ。

全部は持っていないけど、1位から6位、そして10位は手元にある。確かに、どれが1位でも2位でもおかしくないくらい、どれもいい。

一番聴くのは「サムシング・エルス」だ。

メンバーにマイルス・デイビスがいる。ハンク・ジョーンズがいる。アート・ブレイキーもいる。悪いわけがない。絶品の「枯葉」も、1958年の録音だから半世紀も前になる。でも、古さなどとは無縁だ。

12位に入っている、バド・パウエル「ザ・シーン・チェンジズ」もよく聴く。この中の「クレオパトラの夢」が好きだ。

以前、「RYU’S BAR」という、作家の村上龍さんがホスト役の対談番組があった。そのタイトルテーマ曲が「クレオパトラの夢」だったのを思い出した。

現在、村上さんがやっている「カンブリア宮殿」も悪くないけど、経済がテーマだからね。ゲストが限定されるわけで。

その点、よかったなあ、「RYU’S BAR」。今やってたら、見るんだけどなあ。

まあ、これもまたクレオパトラの夢かも。

ブルーノート100名盤 (平凡社新書)

平凡社

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