演目や体格で使い分けます
またひとつ、帯止(おびと)が完成しました。
帯止はむかし、帯籐(おびとう)と言ったそうです。
現在でも枕の下の U 字の部分が籐で出来ているからなのですが、現在では「帯止」といいます。
衣裳方にとって、帯止は羽根を作るための小道具です。
演目や体格で帯止の大きさを決めます。
踊りやお芝居の早変わりなどによく使われる作り帯は、身体を巻く部分と羽根の部分が分かれています。
ですからあらかじめ羽根の部分を作っておいて、本番では身体に巻く帯だけを決めて、羽根の部分は後ろから差し込めばいいわけです。
時間短縮と出来上がりは帯止の方がきれいです。
私の作る帯止の U 字の部分はプラスティック製になっています。ですから帯籐(帯止)ではなく、帯プラかもわかりません。
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本塩沢の出来るまで…学院長が講義
「宮崎きもの学院(きつけ塾いちき)」はこれまで30年間にわたって、「日本のきもの」についてのお勉強会を開いてきました。
●新潟県の「本塩沢」。
●奄美大島の「本場大島紬」。
●愛知県の「有松絞り」。
●伊勢型紙による「江戸小紋」などが主要なものです。
今回は、本塩沢について、その歴史と製作工程を学び、着る季節や留意点について学びました。
本塩沢は、手括りの技法で先染めされます。強撚糸で織られた生地は独特のシボを生み出します。
とくに宮崎では、初夏や秋口の素敵な肌触りのきものとして、一番人気の「きもの」です。
実物の現場の糸や、布見本、湯揉みや機の写真などを見ながら、日本の素晴らしい「衣の文化」を学びました。
下の写真は、湯揉みの写真で、塩沢の作業工程を説明しているところ。
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