ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

外国企業に支配された極東漁業会社の漁獲割当は取り上げるべき

2013-03-21 17:50:14 | 日記
2013年03月21日
モスクワ発
[外国企業に支配された極東漁業会社の漁獲割当は取り上げるべき]
現在のロシアの漁獲割当設定は、2018年まで有効(*報告担当者 原口:更新は10年ごとで、現在の設定は2008年から行われている)であり、関係当局がそのあり方を論議している。
一方、その中にあって、ロシア連邦独占禁止庁(長官アルテミエフ)が、極東の10社以上が、中国企業“パシフィックアンデス”(PacificAndes International Holdings)に実質支配されていると指摘、これらの灰色(“серым”)操業と貿易に対して10億ルーブルまでの罰金を科し、漁獲割当を剥奪する重罰が妥当だと主張している。
関係する極東漁業会社には、“Турниф”(太平洋科学調査船団)、“Интрарос”(イントラロス)、“Востокрыбпром”(ヴォストークルイブプロム)、“Совгаваньрыба”(ソフガヴァニルイバ)、“Сахалин Лизинг Флот”(サハリンリージングフロート)等の大手が含まれ、戦略的で重要なスケトウダラ、ニシン等の大規模な漁獲割当の行方が注目されている。
この“水産スキャンダル”について、大統領プーチンは、ロシアFSBによる捜査を提案、首相メドヴェージェフは、法執行機関に対して、速やかに実態を把握するよう命じている。
アルテミエフは、世界最大の冷凍魚メーカの一つである“パシフィックアンデス”をロシアから排除することが目的ではなく、外国企業にイニシアチブをとられ、業界団体であるロシアスケトウダラ協会とその会員がカルテルを結び、不当な低価格で、ロシアの水棲生物資源を海外に供給していることが問題だとインタアヴューにこたえている。
なお、サハリン州選出の上院議員ベルホフスキーの娘の会社が100%出資する“Гидрострой”(ギドロストロイ)社も、ロシアスケトウダラ協会の会員であり、自社製品の米国市場における排他的販売権を担保する代理店契約を、米国大手“Trident Seafoods”社と締結した。
以前から、ベルホフスキーは輸出志向型の経営で知られており、今回の契約も違法ではないものの、食糧安全保障上の道義的な観点から批判を受けている。
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カニの密漁密輸は依然続いているが減少傾向にある

2013-03-21 10:50:45 | 日記
2013年03月20日
ウラヂオストク発
[カニの密漁密輸は依然続いているが減少傾向にある]
ロシア太平洋海洋漁業研究所チンロセンター広報担当オシポフは、ロシア極東におけるカニの密漁密輸は依然として続いているが減少傾向にあると指摘した。
現在、ロシア極東海域全体のカニのTACは4万8,300トンだが、韓国、カナダ、米国、日本、中国、そしてEUが輸入したロシア産カニの数量は、その1.8倍の8万6,600トンとなっていることが、公式データで確認されている。
しかし、2007年-2008年、カニの密漁密輸は、報告された漁獲量の実に4倍であり、これを考えた時、漁業管理当局による密漁密輸防止対策は効果を上げていると言える。
オシポフは、2012年9月に、ロシアと日本が密漁密輸防止協定に署名したことに言及し、科学研究の立場においても、適切な水棲生物資源の評価、アジア太平洋におけるマーケットの分析等の面で、支援していくと語った。
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