ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

流し網漁業 ヴニロの不可思議な対応

2015-03-12 12:58:48 | 日記

2015年03月12日 ウラヂオストク発

[流し網漁業 ヴニロの不可思議な対応]

全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ所長グルボコフスキーは、流し網漁業について、太平洋サケマスの再生産や、海鳥、海産哺乳類等の環境に対する脅威は存在しないとロシア漁業庁へリポートした。

しかし、その数日後には調査結果が間違っていることを理由にそれを撤回した。

昨年2014年末、ロシア下院に対して、2016年からの流し網漁業禁止に関する法案が提出された。

これを受け、2015年1月30日、流し網漁業にかかる国内と外国の漁業者の管理に関する関係省庁会議が開催され、ロシア農業副大臣(漁業庁長官)シェスタコフが、太平洋海洋漁業研究所チンロセンターに対しては、水棲生物資源に与える包括的な分析を、加えて、ロシア漁業庁関係部局に対し、当該漁業禁止措置による極東の水産業への経済的影響と法的側面を分析するよう指示した経緯にある。

チンロセンターの上部機関にあたるヴニロは、流し網漁業にかかる経済的、環境的側面を検討し、同年2月27日、その結果をまとめ、グルボコフスキーが署名して発信したが、その数日後、これを撤回した。

撤回されたリポートには、流し網漁業が沿岸漁業と比較したとき、製品の品質が高いこと、従事者の1人あたりの生産性と納税する力が2.7倍であり、カムチャツカが主張する経済面等での主張が誤りであること等が盛り込まれていた。

また、太平洋サケマスの再生産や海鳥、海産哺乳類等の環境に対する脅威が存在しないこと等も報告されていた。

しかし、このリポートが発信された数日後の同年3月4日、流し網漁業にかかる経済面や環境への脅威に関するデータの分析から導かれた結論が正しくなかったとしてこれを撤回した。

不可思議なことに、この急転換の後、一連のこれらの取り扱いについては不明なままとなっている。

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密漁を繰り返したFOC船が軍事検察の起訴で没収判決を受ける”Корум”=“ちば丸”

2015-03-12 08:53:55 | 日記

2015年03月12日 モスクワ発

[密漁を繰り返したFOC船が軍事検察の起訴で没収判決を受ける]

ロシア連邦軍事検察庁は、ロシア排他的経済水域においてカニの密漁を行ったカンボジアFOC船*"Корум"(コルム)が、同庁太平洋艦隊管区第310駐留班(カムチャツカ)の起訴により、判決の結果、没収処分となったと発表した。

"Корум"は、過去、2010年から2013年の間も、船名を“Атлантик”(アトランティク)、"Арден"(アルデン)、"Адилаид"(アディレイド)、"Охотск"(オホーツク)、そして"Чиба мару"(ちば丸)として、カニの密漁密輸を繰り返してきた

 (関連過去情報 "Корум"“Атлантик”=“Охотск”事件)

 2014年10月10日 カムチャツカ発
[カムチャツカ国境警備局がカニ密漁累犯FOC船を拘束]
ロシアFSBカムチャツカ国境警備局は、オホーツク海において違法漁獲された活タラバガニ等30トンを輸送していたカンボジアFOC船を拘束、押収した活カニは生息地へ海中還元したと発表した。
当局所属警備艇"Аргал"(アルガル)は、衛星位置監視システムで検出されない不審船を発見し、これを呼び出した。
不審船は呼び出しに応じず、ロシア排他的経済水域の外へ向け全速で逃走を開始したが、"Аргал"の追跡を受け停船、検査を受け入れた。
当局の検査により、この不審船は船名"Корум"(コルム)、船主の登記はセーシェルと判明した。
また、船内からは、違法漁獲された活タラバガニ等30トン、活カニ輸送のための専用設備が発見されたが、これらの活動を認める許可は得ていなかった。
"Корум"は、過去、2010年から2013年の間も、船名を“Атлантик”(アトランティク)、"Арден"(アルデン)、"Адилаид"(アディレイド)、"Охотск"(オホーツク)、そして"Чиба мару"(ちば丸)として、カニの密漁密輸を繰り返してきたことを当局は明らかにした。
"Корум"は、更なる検査のため、当局によりペトロパブロフスクカムチャツキー港へ連行された。
なお、"Корум"の乗組員15名はロシア人で構成されていた。

 

2013年10月21日 カムチャツカ発
[オホーツク海で密漁FOC船2隻が拘束される]
ロシアFSBカムチャツカ国境警備局は、2013年10月21日、オホーツク海においてカニ等を密漁した、パナマ籍とカンボジア籍のFOC船を拘束したと発表した。
同年10月15日、当局所属航空機がロシア排他的経済水域において、不審船"Фридом"(フリドム)を発見、ロシア国境へ侵入を試みたため、関連情報を警備艇"Нева"(ネヴァ)へ通報した。
"Фридом"は逃走を開始したが、"Нева"に追跡され、警告射撃を受け停船、ようやく当局の検査を受け入れた。
"Фридом"の船内からは違法に漁獲された活カニ10トンが発見されたが、その活動を認める許可は受けていなかった。
"Фридом"はカンボジア籍、母港はプノンペン、乗組員16名はロシア人で構成されていた。
また、翌16日、当局は、パナマ籍"Корум"(コルム)を発見し、これを検査した。
"Корум"の船内には、活カニを運搬するための専用機器等が設備されており、カニを漁獲するための餌と推察されるニシンとスケトウダラを所持していた。
しかし、"Корум"は同様に、これらの活動を認める許可は受けていなかった。
"Корум"の乗組員15名もロシア人で構成されていた。
これらの密漁FOC船2隻は、更なる検査のため、当局によりペトロパブロフスクカムチャツキー港へ連行された。

 2013年04月03日 モスクワ発
[密漁密輸FOC船の拘束事件が相次ぐ]
ロシア国境警備当局は、色丹島南東、ロシア排他的経済水域において、違法に活ウニを12トン所持していたカンボジアFOC小型漁船“Атлантик”(アトランティク)を拘束した。
“Атлантик”は、以前、やはり密漁を行い没収、処分(*報告担当者 原口聖二:競売された物件と推察)された経緯にある“Охотск”(オホーツク)と呼ばれた船だった。
この事件の2日後、当局は、タタール海峡において、ロシア人とウクライナ人が乗船する、3隻のFOC船を拘束した。
これらは、カンボジア籍のMild”“Lux、そしてシエラレオネ籍Ebisuで、密漁したケガニ1.5トンや専用漁具が発見された。

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