2015年03月20日 カムチャツカ発
[カムチャツカ地方サケマス漁業 MSC認定追加に向け評価へ]
カムチャツカ地方サケマス漁業者“ヴィチャジ・アフト”(Витязь-Авто)と“デリタ”(Дельта)による、カラフトマス、シロザケ、そしてギンザケ漁業の海洋管理協議会MSCの認証取得のための評価プロセスが開始された。
同地方の太平洋サケマス漁業は、主に7月から9月の間行われる。
“ヴィチャジ・アフト”と“デリタ”は、2012年にベニザケ漁業においてMSC認証を取得しており、ロシアで同認定を取得した初めての漁業会社となった。
(報告担当者 原口聖二: 太平洋サケマス流し網漁業漁船が多く所属し、定置網によるベニザケの商業生産がないサハリン州は流し網禁止に反対であり、他方、サケマス漁業においてベニザケを対象とした定置網が主力のカムチャツカ地方は過去から流し網禁止を強硬に主張している。また、カムチャツカ地方の主張の背景に、これを扇動する環境保護団体WWFの存在がある。同団体とMSC(エコラベル)は表裏一体で、米国とカムチャツカの沿岸漁業によるベニザケのMSC(エコラベル)製品のシェアを拡大し、その位置づけを強化して、クライアントを増やすためには、市場から評価の高い、流し網漁業による沖獲りのベニザケ製品は“邪魔者”との仮説が成立する。このことから、米国とカムチャツカの沿岸漁業者、そして同団体は共通の利益に向かい行動することになる。)