2017年03月07日
北海道新聞
[サケ・マス代替 2年目操業計画 大枠維持 公海サンマ東側へ漁場拡大]
昨年禁止されたロシア200カイリ内の サケ・マス流し網漁 の代替漁業で、中型船による公海サンマと、小型船による道東沖サバ・イワシの2017年5~7月の試験操業計画が6日、明らかになった。全3魚種で計画を下回った初年度の漁獲量や漁獲金額など大枠の目標を踏襲した。操業海域では、公海サンマの漁場を東側に広げることにした。
公海サンマ漁は、中型船11隻が指導船2隻とともに洋上でロシア船に漁獲物を売ったり、冷凍してロシアなどに輸出したりする。航海数を3回から2回とし、コストの削減を図る。資源量が比較的大きい東側の海域を新たに利用することにした。初年度と同様、漁獲物を日本の市場に流通させない取り決めとした。
根室市や釧路管内厚岸町などの小型船19隻はサバやイワシを漁獲する。
大半の船が漁具をサバやイワシに合った専用の棒受け網に変更し、漁獲向上を目指す。
専門家でつくる中央協議会が2月27日、東京都内で開かれ、道東の漁協などがまとめた計画案が認定された。国が今後、実施計画を承認する。
協議会では、収益性改善の点から代替漁業で漁獲した魚の国内流通を求める声も出たが、全国さんま棒受網漁業協同組合の八木田和浩組合長(日高管内様似町)は「資源や価格への影響を考え、国内流通には慎重になるべきだ」と話した。