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北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

対策が求められる東サハリン沿岸カラフトマス操業

2017-04-13 14:39:00 | 日記

2017年04月13日
一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[対策が求められる東サハリン沿岸カラフトマス操業]
今年2017年漁期を迎え、サハリン州当局は、東サハリン沿岸のカラフトマス操業の対策を求められている。
ここ数年、当該沿岸へのカラフトマスの来遊が不安定な一方で、その形成は年々北上している。
この対策として当局は、関係河川の状況等を調査し、容量が認められる来遊の大きな沿岸漁場への努力量の傾斜配分の調整、*距岸6マイル漁業の活用等を検討している。
(報告担当者 原口聖二)
*サハリン州距岸6マイル漁業
距岸6マイル漁業は、サハリン州で開始された沿岸漁業での地域活性化プロジェクトで、極東漁業規則の改正により規制緩和し、船長24メートル以内の漁船、ボートを利用して、漁業が簡易にできるようにしている。
年間3万トン-4万トンの生産を計画しているが、洋上での冷凍製品化は禁止されており、漁獲物はすべて鮮魚での国内流通向け搬入が義務付けられ、これまで未開発だった沿岸資源を開発し、漁村での雇用創出、消費拡大をもって地域振興を図ることを目的としている。
これまでの漁業規則では、船内での漁獲物の計量が義務付けられてきたが、距岸6マイル漁業においては、ロシアFSB国境警備当局職員立会いのもと、製品陸揚げ時にそれを行うことが認められている。
*年々北へ上がる東サハリン沿岸へのカラフトマスの来遊
図は2015年の遡河性魚種生産管理委員会に提出された当該問題を指摘する資料。
東サハリンを南北に8エリアに区分し、2009年-2015年(奇数年)の7月27日当日の漁獲データを比較している。
年々漁獲比率が北へ上がっていることが分かる。
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