2020年10月12日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[英国EU離脱 EUが漁業分野の被害緩和を検討]
英国EU離脱にともない、同国とEUは、漁業分野のほか、双方の経済、外交等の条件を決める交渉を継続しているが、EUが、英国海域の規制による被害緩和の方策について検討を行っていることが分かった。
英国Financial Times紙が伝えた。
EU側首席交渉官のMichel Barnier(フランス)は、EU漁業者の被害緩和を目的に、EU政府に対し、英国漁船に配分されたEU海域の漁獲割当をEU加盟27ケ国(以下”EU27”)に再配分することを提案したとされている。
専門家によると英国が自国以外のEU海域で配分を受けた漁業権利は、”EU27”が英国海域で受けた漁場価値の1/5に過ぎない。
これらの問題について英国当局者は、将来の関係交渉において、1973年にECに加盟した時のような漁業分野を”切り売り”する取引を行うつもりはないと言及し、EUは、現在の取り決めが何らかの形で変化することを認識しなければならないと加えた。