2020年10月20日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[シェスタコフ プーチンと会談 500万トンレヴェルの漁業生産見込み等を報告]
ロシア農業副大臣(漁業庁長官)シェスタコフは、大統領プーチンと会談し、今年2020年、漁業生産が500万トンレヴェルに達する見込みであることを事前に報告した。
これに対してプーチンは、新型コロナウイルスの拡散にもかかわらず、昨年2019年と同等の産業展開をしていることを評価した。
シェスタコフは、同年漁期、カムチャツカ地方への太平洋サケマスの来遊が弱まったものの、産業全体としてこれを補うようにスケトウダラとイワシ・サバ漁業が堅調なことを指摘した。
更にシェスタコフは、水産養殖法の採択以来、当該事業が順調に発展していること、また、
現在107隻の漁船建造プロジェクトがあり、この内、投資クオータの枠組みで56隻、カニ漁獲割当オークションで35隻の更新が産業貿易省の支援により進行中であること、さらに25の陸上水産加工場が建設される計画であること等を報告した。
なお、このほか科学調査船の更新等、科学研究分野への予算不足の実情を報告、その手当等の要請が行われ、プーチンはこれを受諾した。
2020年10月20日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[シェスタコフ プーチンと会談 追加的な投資クオータの設定を提案]
ロシア農業副大臣(漁業庁長官)シェスタコフは、大統領プーチンと会談し、投資クオータの追加的設定を提案した。
シェスタコフは、投資クオータ(漁船新造と陸上加工場建設する者に漁獲割当配分を優先するスキーム)のメカニズムと進捗を説明、特に極東海域において、2022年以降、大きな産業構造の変化が予測されないため、これを受け入れる許容がある旨を指摘した。
一方のカニ漁獲割当オークションの落札者に義務付けされた漁船建造については、ロシア政府が2020年8月、極東の造船所で当該スキームを利用して漁船を建造する者に費用の20%を3億4,000万ルーブルの範囲内で補助することを承認しており、これは産業貿易省も支援している。
2020年10月20日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[シェスタコフ プーチンと会談 科学調査船建造予算を要請]
ロシア農業副大臣(漁業庁長官)シェスタコフは、大統領プーチンと会談し、科学調査船建造費支援を要請した。
シェスタコフは、投資クオータに基づく漁船団の更新、陸上水産加工場建設のプロジェクトの進捗状況を報告した。
この中で、漁船建造プロジェクトの遅れが指摘され、シェスタコフは産業貿易省と業界代表者を交え、新たなスケジュールを立案していると言及した。
これに対してプーチンは、漁船建造プロジェクトの進捗を注意深く監視し、関係業者の要望に十分こたえるよう指示した。
また、シェスタコフは、科学調査船団の問題について言及、現在、中型船2隻、大型船1隻を新造する計画があるが、このために660億ルーブルが必要となる一方、資金調達に困窮しており、この解消を要請、プーチンは、検討をする旨を伝えた。