ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ロシア漁業庁 2022年漁期 イワシ・サバ 資源移動に備え科学的モニタリングの強化を指示

2022-10-12 15:43:12 | 日記

 

2022年10月12日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[ロシア漁業庁 2022年漁期 イワシ・サバ 資源移動に備え科学的モニタリングの強化を指示]

ロシア漁業庁は、今年2022年漁期、イワシ・サバの資源移動の季節を迎え、科学的モニタリングを強化するよう全ロシア海洋漁業研究所ヴニロに指示した。

ロシア漁業者は同年漁期、10月11日までにイワシ13万9,000トン、サバ3万1,000トン、計17万トンを生産しており、総量では昨年2021年同期を上回っている。

現在、当該漁業には大中表層トロール漁船18隻、巻き網漁船3隻、計21隻が着業、海水温12℃-15℃域で操業を行っており、色丹島北東海域と択捉島東部海域を主漁場としている。

イワシのCPUEは高く、1日1隻あたりの漁獲量は最大で500トン、平均147.5トンとなっている。

サバは依然として資源集約がまばらで、原因は南クリール海域の海況にあり、10月中旬まで漁獲量が低位だった2020年漁期のシナリオに似ていて、現在も資源分布は東部海域と北東部海域となっている。

イワシは親潮の前線海域に集中しており、漁船団の操業海域が東部にいくほどサバの漁獲のブレンドが強くなっている。

10月後半になると海面水温が下がるため、表層魚の移動が活発化し、ロシアEEZ南クリール海域にサバ資源の来遊があり、10月後半から11月にかけCPUEは上がって、1日1隻あたりの漁獲量が50トン-60トンになるものと予想される。

なお、当該操業には、ロシア沿海地方大手“ドブロフロート”(Доброфлот)社所属で世界最大の加工母船の内の1隻、3万2,000トン級”フセヴォロドシビルツエフ“(Всеволод Сибирцев)にヴニロの職員も乗船してモニタリング等の任務にあたっている。

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