ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ポスト英国EU離脱 アイルランド漁業を脅かすノルウエー  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 原口聖二

2022-11-19 22:38:27 | 日記

 

2022年11月19日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 原口聖二

[ポスト英国EU離脱 アイルランド漁業を脅かすノルウエー]

非EU加盟国ノルウエーがEUに対しアイルランド海域へのブルーホワイティング操業へのアクセスを求めており、アイルランド漁業はこれを脅威としてとらえている。

ノルウエーはアイルランド政府に打診することなくEUに対し、直接、アイルランド海域への入漁機会の要請を行っている。

アイルランド漁業者協会代表オドンネルは、英国のEU離脱により、EUから英国に移譲された漁獲割当は金額ベースで40%がアイルランドからのもので、海岸線がはるかに短い他のEU加盟国がはるかに大きい漁獲割当を確保していると語り、再び、大きな打撃を受ける可能性が発生していると言及した。

ブルーホワイティング資源はアイルランド海域に集中しており、アイルランドは当該資源を利用した輸出市場向け高次加工食品産業を発展させてきた。

一方、ノルウエー漁業は南下してブルーホワイティングの生産量を倍増させることを目指している。

また、ノルウエーは、制裁下においてもロシアとの来年2023年の操業条件を決める漁業委員会での交渉に合意している。

オドンネルは、ノルウエーについてEUに加盟していないにもかかわらず、現在でもアイルランド西部海域での操業が認められている不条理が存在しており、これらを拒否することを求めていく必要があると語った。

また、仮に、ノルウエー漁船のアイルランド海域での操業を認めるのであれば、アイルランド漁業がノルウエーからの代償を受け取ることが可能となるよう政府に要請していくと加えた。

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ロシア極東科学操業評議会 2022年漁期太平洋サケマス操業とりまとめ

2022-11-19 16:09:18 | 日記

 

2022年11月19日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[ロシア極東科学操業評議会 2022年漁期太平洋サケマス操業とりまとめ]

ロシア極東科学操業評議会は、一部、現在もサハリン州で漁獲があるものの、今般、今年2022年漁期の太平洋サケマス操業のとりまとめを行った。

同評議会の議長はロシア漁業庁副長官ソコロフが務めた。

今漁期のロシア極東地方における太平洋サケマスの生産量は27万2,000トンで、この内14万7,000トンをカラフトマスが占めた。

最も初期の段階の今漁期の太平洋サケマスの漁獲勧告量は16万4,000トンで、内カラフトマスが13万3,000トンだった。

その後、最新の科学調査の結果と分析に、遺伝子情報も加えられ、太平洋サケマスの漁獲勧告量は32万2,000トン、内カラフトマスが19万トンに修正設定された。

このことで漁獲実績27万2,000トンの漁獲勧告量に対する開発率は84%となった。

主要魚種別の生産量は、カラフトマス14万7,000トン、シロザケ7万5,700トン、ベニザケ3万8,400トン、ギンザケ9,700トン等となっている。

また、地方別では、カムチャツカ地方が13万4,000トン、北海道に隣接するサハリン州は9万トン、そしてハバロフスク地方が3万3,600トン等となっている。

全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ太平洋支部チンロ支部長バイタリュウクは、この生産量が2000年代初頭と2020年の水準に近く、科学的側面からも良好な結果と評価されると語った。

またその中にあって、概してカムチャツカ沿岸への来遊が減少し、北海道に隣接するサハリン州(サハリン・クリール地域)の資源回復が見られたと指摘、この傾向は、夏季のクリール列島太平洋側海域とオホーツク海側海域の調査結果を裏付けるものとなったと言及し、一方で、さまざまな起源のカラフトマスを区別することは依然として難しい作業になっていると加えた。

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#4 洋上風力発電と漁業 海外の経験 米国西海岸沖合 まだ漁業分野と大きな溝がある  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2022-11-19 10:32:32 | 日記

 

2022年11月19日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[#4 洋上風力発電と漁業 海外の経験 米国西海岸沖合 まだ漁業分野と大きな溝がある]

2022年11月18日、シアトルで開催されたパシフィック・マリン・エキスポの枠組みで、カリフォルニア沖で最初となる洋上風力リース販売プロジェクトにかかるパネル・ディスカッションが行われ、漁業者と米国内務省海洋エネルギー管理局(BOEM)の代表者が登壇、2つの産業界の合理的な共存に、まだ大きな溝があることが露呈した。

米国西海岸水産物加工協会代表ロリ・スティールは、現在の計画案では、風力発電所の設置により失う漁場が多すぎると述べ、水産業以外にフルタイムの仕事がほとんどない沿岸地域に大きな影響を与えると述べた。

また、計画が先行している東海岸においても、漁業への悪影響を緩和するための提案は全て、コンセンサスに近づいているものはなく、西海岸で悪影響の緩和について話し合うことさえ時期尚早だと語り、さらに、オレゴン州についても、計画設置の移動交渉の最中だと加えた。

東海岸のロングアイランド商業漁業協会事務局長ボニー・ブレイディによると、BOEM は早期に、ニューイングランド南部沖合で米国最初の洋上風力発電プロジェクトを審査して許可した。

しかしボニー・ブレイディによると、800メガワットのヴィンヤード・ウィンド・プロジェクトやその他のプロジェクトは前進しているものの、BOEMと洋上風力発電プロジェクト業者は、保守的財団の支援を受けて漁業者が起こした訴訟にまだ取り組んでいる。

一方、BOEM の関係者は、メキシコ湾の計画プロセスから学んだ教訓を、検討中の風力エネルギー・プロジェクト地域への対応に活用していると述べた。

BOEMは、2022年10月31日、メキシコ湾で初となる洋上風力発電を決定したと発表した。

洋上風力発電所はテキサス州ガルベストン距岸約24カイリとルイジアナ州レイクチャールズ距岸約56カイリ沖合に設置され、将来的には約300万世帯に電力を供給できる可能性があるとしている。

また、米国海洋大気庁(NOAA)と協力して、メキシコ湾全体の生態系を分析した海洋モデルを構築し、漁業や、環境への影響が最も少ない海域を選択していると説明しているが、今回の西海岸のパネル・ディスカッションでは、漁業分野の理解を得るまでに相当の時間を要する問題であることが分かった。

 

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