ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ロシア漁業庁長官 ノルウエーと漁業協力を継続するも漁船修理問題について解決が必要となる

2023-06-10 22:12:48 | 日記

 

2023年06月10日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア漁業庁長官 ノルウエーと漁業協力を継続するも漁船修理問題について解決が必要となる]

ノルウエー政府は、ロシアと国境を接する国として、またNATO加盟国として、採択された制裁措置の義務を完全に果たすが、水棲生物資源の保全管理と漁業分野の協力を否定すべきではなく、むしろこの分野の協力の存在により、一定の交流をもつことで北部の状況が安定していると指摘、両国のこの分野の政府間協定を維持する立場を維持している。

現在もノルウエーは、ロシア漁船のトロムソ、キルケネス、ボーツフィヨルドの3港への寄港を認め、漁獲物の陸揚げ、乗組員の交代、燃料補給、緊急修理等を許可しているが、国内野党勢力がロシア船に対するノルウエー港の完全封鎖措置の実施を強行に主張しており、2023年5月には、ロシア漁船の計画的修理を停止する限定的措置をとった。

現在、この措置のタイムラグにより修理中のロシア漁船6隻が対象となってしまい、ノルウエーから離れることが出来ない状態に陥っている。

ロシア漁業庁長官イリヤ・シェスタコフは、このノルウエーとの関係について、最も影響を受けるムルマンスク州へ出張し、2023年6月9日、同州知事アンドレイ・チビスと会談を行った。

シェスタコフは、共通の水棲生物資源を保護管理するためにロシア・ノルウエー漁業委員会の活動を継続する必要があり、これを誰も否定していないと述べ、一方で、ノルウエーが漁船修理を制限していることには違法性があり、実際には6隻の漁船を離さないことは他国の財産の押収に等しいと言及、早期に修理を終え、これらがノルウエーから出港できることを期待すると加えた。

一方で、今後、当該地域の船団の活動の効率面からも地元ムルマンスクで修理等が行われることが重要な要素になると指摘し、そのための港湾インフラの近代化に関する提案を2023年7月中旬までに大統領府に提出して、地元と問題解決に向け協力していく所存であることを表明した。

 

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ロシア漁業ニュースヘッドライン 2023年06月  http://kisenren.com

2023-06-10 12:19:01 | 日記

    2023年06月10日

ユーザー 各位

 

拝啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。

 さて、ロシア漁業庁が発表した暫定的データによると、昨年2022年の漁業、養殖、加工に従事する企業の売上高が総額8,660億ルーブルで前年比7%増加したものの、税引き前利益は1,580億ルーブルで30%以上減少しました。

同庁は、この減益の理由について、船舶修理、舶用機器等の調達のためのコストの増加、西側諸国の制裁を背景に、業界で最も利益を上げていた企業、輸出志向型の典型だったカニ漁業の対象市場への製品供給の縮小を指摘しています。昨年2022年、伝統的にボイル冷凍カニを米国とEUに供給してきたロシアの漁業者は、北米市場への製品の輸出制限に直面しており、これがまだ再開する目途が立っていません。

今月号においては、一連の制裁下における昨年2022年のロシア漁業の経済的結果をTopNewsとしてご報告申し上げます。

なお、2023年5月11日、アルハンゲリスクにおいて第1回ロシア北極圏水棲生物資源・漁業国際会議が開催され、報告担当者もLIVE視聴参加しました。これらの関連情報もあわせてお知らせ申し上げます。

                                                         敬具

(国際漁業対策事業部;原口聖二)

 

TopNews 2022年ロシア漁業・水産業 売上7%増も利益30%以上減

・第1回ロシア北極圏水棲生物資源・漁業国際会議開催(ロシア漁業政策および漁業協定関連等外33件)

・投資目的漁獲割当第2弾 配分規則案が公表される(投資クオータ/漁獲割当オークション関連外4件)

・ロシア漁業者漁獲量 約188万トンとなる(ロシア漁業生産/貿易動向関連外4件)

・北海道隣接サハリン州管轄海域スケトウダラ・マダラ操業概況(スケトウダラ・マダラ・ニシン等操業関連外3件)

・2023年漁期太平洋サケマス操業戦略会議(太平洋サケマス操業関連外4件)

・FSB国境警備庁 水棲生物資源保護管理規則を更新(ロシアFOC/IUU取締情報関連外1件)

・2023年3月ロシアのフィッシュミール価格急騰(その他ロシア漁業関連情報等外13件)

・ロシア産生鮮スケトウダラ 国際フェリーで韓国東海港へ初搬入(韓国スケトウダラ市場関連外2件)

・日本EEZ“またがり資源”韓国近海スルメイカ操業概況(韓国漁業関連外3件)

・アイルランド漁業 魚価高が生産減を覆い隠す(ポスト英国EU離脱Brexit関連外1件)

・米国共和党 洋上風力発電プロジェクト停止へ行動活発化(洋上風力発電と漁業 海外の経験外3件)

 

計83オリジナル報告

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カムチャツカ国境警備局違反指摘 スケトウダラ超過漁獲サハリン州企業2,080万ルーブルの罰金

2023-06-10 11:35:43 | 日記

 

2023年06月10日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[カムチャツカ国境警備局違反指摘 スケトウダラ超過漁獲サハリン州企業2,080万ルーブルの罰金]

ロシアFSB東部北極地域(カムチャツカ)国境警備局は、スケトウダラを操業許可より535トン超過漁獲した漁船の船主“北クリール中型漁船団基地”(Северо-Курильская база сейнерного флота)に2,080万ルーブルの罰金が科せられたと発表した。

昨年2022年3月、同社所属SRTMタイプ“オストロフ・モネロン”(СРТМ“Остров Монерон”)は、北部オホーツク海において、操業許可210トンに対し、745トンのスケトウダラを超過して違法に漁獲した。

“北クリール中型漁船団基地”はロシア連邦行政犯罪法第8条17項-2に基づき行政罰を受けることとなった。

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カムチャツカ国境警備局違反指摘 許可期間切れ操業 スケトウダラ96トン カムチャツカ企業

2023-06-10 11:30:55 | 日記

 

2023年06月10日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[カムチャツカ国境警備局違反指摘 許可期間期限切れ操業 スケトウダラ96トン カムチャツカ企業]

ロシアFSB東部北極地域(カムチャツカ)国境警備局は、操業許可期間切れにもかかわらず、違法にスケトウダラを漁獲した漁船の船主“レーニン漁業コルホーズ”(Рыболовецкий колхоз имени В.И. Ленина)に、水棲生物資源の損害賠償1,822万4,151ルーブルが請求されることになったと発表した。

この判決はカムチャツカ地方仲裁裁判所によって下された。

昨年2022年9月、同コルホーズ所属漁船“ワシリー・カプリューク”(Василий Каплюк)は操業期間がきれている許可証で違法に96トンのスケトウダラを漁獲した。

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ノルウエー政府 ロシアとの漁業協力を継続 繊細な対応が求められる

2023-06-10 01:02:35 | 日記

 

2023年06月10日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ノルウエー政府 ロシアとの漁業協力を継続 繊細な対応が求められる]

ノルウエー政府は、ロシアと国境を接する国として、またNATO加盟国として、採択された制裁措置の義務を完全に果たすが、水棲生物資源の保全管理と漁業分野の協力を否定すべきではないとし、むしろこの分野の協力の存在により、一定の交流をもつことで北部の状況が安定しているとの立場を維持している。

ノルウエーの資源管理などを専門に扱うフリチョフ・ナンセン研究所(Fridtjof Nansen Institute)も、EUの制裁にやみくもに従うのではなく、慎重にロシアとの漁業協力を取り扱う必要があると指摘している。

また、ノルウエーがロシアの漁船まで入港を禁止した時、ロシアとの漁業協力にどのような影響を与えるか分析すべきで、長期的な資源管理、安全保障問題を視野に入れるべきだと勧告している。

現在もノルウエーは、ロシア漁船のトロムソ、キルケネス、ボーツフィヨルドの3港への寄港を認め、漁獲物の陸揚げ、乗組員の交代、燃料補給、緊急修理等を許可しているが、国内野党勢力がロシア船に対するノルウエー港の完全封鎖措置の実施を強行に主張しており、2023年5月には、ロシア漁船の計画的修理を停止する限定的措置をとった。

現在、この措置のタイムラグにより修理中のロシア漁船6隻が対象となってしまい、ノルウエーから離れることが出来ない状態に陥っている。

この問題についてロシア漁業庁長官シェスタコフは、理性的解決を求めるとし、早期に修理を終え、ノルウエーから出港できることを期待すると述べた。

ノルウエー造船業界は、ロシア漁船の修理を失う大きなダメージを指摘している。

 

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