2023年06月15日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア漁業庁長官 カニ市場 中国向け冷凍製品の拡大と仕向け先の多様化を指摘]
ロシア漁業庁長官シェスタコフは、サンクトペテルブルグのアドミラティ造船所で行われたカニ漁船の竣工式に参加し、カニ市場への対応の多様化の必要性を指摘した。
“ルスキー・クラブ”(Русский Краб:「ロシアのカニ」)社は、カニ漁獲割当オークションの投資プロジェクトとしてカニ漁船*“カピタン・アレクサンドロフ”(Капитан Александров)を新造した。
竣工式の後、インタァヴューに応えたシェスタコフは、カニ製品の仕向け先の多様化について言及した。
シェスタコフは、現在、活カニ製品が最も経済的利益を上げているが、今後、特に、中国市場での冷凍製品の供給拡大に可能性があり、この開拓に努めたいと語った。
また、カニ製品が非常に高価であるため、現在、主な市場は中国、韓国、日本などのアジア太平洋地域となっているが、ロシア国内市場へのダイナミックな供給をする等、仕向けの多様化に取り組んでいくと加えた。
*ゲオルギ・イワノビッチ・アレクサンドロフ(Георги Иванович Александров)
カニ漁船“カピタン・アレクサンドロフ”はゲオルギ・イワノビッチ・アレクサンドロフ(1882年-1939年)にちなんで名付けられた。アレクサンドロフは1903年から極東で勤務し、駆逐艦と軍用輸送船を指揮した。1928年の春、カムチャツカのカニ漁船の船長に任命された。