今朝まで降っていた雨も上がり、午後になって少し青空も見えてきた。
雨の後の暖かい日差しで、土手の水仙が満開になり、タラの芽も膨らんできた。
田んぼではかえるの合唱が始まり、穴から出てきたガマ蛙が水路を泳いでいる。
こぶしの花も盛りを向かえ、集落の桜も3分咲きほどになって、山里も春爛漫の様相を帯びてきた。
このあたりでは、こぶしが咲くと苗代作りを始めると言われているが、その作業をあちこちで見かける。
苗箱に培土と肥料を入れて、そこに種籾を蒔く。
それを田んぼに並べて、保温や防霜のためビニールトンネルで覆って発芽を促す。
水や温度の調整をしながら、1ヶ月ほどで苗が育ち、それを待って田植えをする。
苗作りは手間ひまが掛かるし、天候によっては苗が育たないこともあるので、JAの育苗センターで苗を購入して田植えをする人が増えている。
元気なお年寄りは、昔ながらの手法を守って苗代作りを続けているが、こうした風景も年々少なくなっていく。